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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~改めて政策期待が高まる可能性~


11日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:改めて政策期待が高まる可能性
■安川電、22/2上方修正 営業利益580億円←540億円
■前場の注目材料:国際課税原則、100年ぶり変更、税逃れ抑制へ最終合意


■改めて政策期待が高まる可能性

11日の日本株市場は、底堅い相場展開が見込まれる。8日の米国市場はNYダウが8ドル安だった。9月雇用統計で雇用の伸びが2カ月連続で予想を大幅に下回ったため失望感から売り優勢の展開。ただ、債務不履行懸念が後退したため押し目では景気循環株の買いが再燃し、ダウは一時上昇に転じる局面もあった。しかし、金利先高感などが重しとなり買いが続かず結局は小幅な下落で終了した。シカゴ日経225先物清算値は大阪比45円安の28075円。円相場は1ドル112円30銭台で推移している。

シカゴ先物は小幅に下落したものの、28000円を上回って取引を終えており、28000円を支持線とした底堅さは意識されそうである。一方で、改めて政策期待が高まる可能性があることから、自律反発の動きが期待されやすいだろう。岸田首相は、先の自民党総裁選で言及した、富裕層の金融所得への課税の在り方について、民間企業の従業員の賃金引き上げなどに優先して取り組む必要があるとして、当面、見直しは考えていないという認識を示した。

今回の下落局面においては金融所得課税を嫌気した場面もあったことから、目先的にはこれを手掛りとした物色意欲は高まりそうである。日経平均は先週までの下落で8月下旬からの上昇部分を完全に帳消しにしているほか、海外勢の売買動向についてもロング部分は解消していると考えられ、仕切り直しの観点から押し目買い意欲は強そうである。日経平均は75日線辺りが目先的な抵抗として意識されやすく、中国の不動産リスクへの警戒から積極的には上値を追いづらい需給状況と考えられるものの、調整局面での押し目買い意欲の強さは意識されやすいと見られる。

また、米国では米債務上限問題は、いったん後退した一方で、今後本格化する決算への期待感が高まっている。VIX指数は直近のボトムレンジまで低下していることもあり、売り仕掛け的な動きに対しては押し目狙いのセンチメントに向かわせやすいだろ。物色としては、インデックスに絡んだ商いが優勢となりやすく、足元で弱い値動きが続いていた日経平均型の修正リバウンドが意識される。そのほか、改めて政策期待が高まる可能性があるなか、政策に絡んだテーマ株などへの循環物色の動きが強まりそうだ。


■安川電、22/2上方修正 営業利益580億円←540億円

安川電<6506>は2022年2月期業績予想の修正を発表。営業利益は540億円から580億円に上方修正した。第2四半期は、部品の供給不足による生産影響を受けたものの、モーションコントロールセグメントやロボットセグメントを中心に旺盛な需要を的確に捉え、前年同期に対し大幅な増収増益となった。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(28048.94、+370.73)
・1ドル112円20-30銭
・VIX指数は低下(18.77、-0.77)
・米原油先物は上昇(79.35、+1.05)
・大型経済対策への期待
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・国際課税原則、100年ぶり変更、税逃れ抑制へ最終合意
・習氏「台湾統一必ず実現」辛亥革命110年演説で米牽制
・日本で公務中犯罪の豪軍人、「豪側に裁判権」で調整
・医薬承認条件緩和へ、厚労省、コロナ教訓、感染症流行時
・米中「未解決問題」交渉へ、閣僚級貿易協議再開


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・特になし
《ST》

 提供:フィスコ

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