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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ヒューリック <日足> 「株探」多機能チャートより

■ヒューリック <3003>  1,255円 (-101円、-7.5%)

 東証1部の下落率10位。ヒューリック <3003> が急落。28日の取引終了後、国内外で8480万5000株の公募増資を実施すると発表した。また上限919万5000株のオーバーアロットメントによる売り出しも実施する。これを受け、1株利益の希薄化を警戒する売りが膨らんだ。調達資金は約1158億円で、開発・建て替え事業のための投資資金などに充てる。発行価格は10月6日から11日までのいずれかの日に決定する。

■東エレク <8035>  51,000円 (-2,840円、-5.3%)

 東京エレクトロン <8035> 、アドバンテスト <6857> など半導体製造装置関連株が大幅安、半導体ウエハーを手掛けるSUMCO <3436> 、信越化学工業 <4063> なども下値を試す展開となった。28日の米国株市場ではNYダウナスダック総合指数など主要株指数が揃って急落したが、とりわけ半導体セクターへの売り圧力が顕著で、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は3.8%安と大幅な下げをみせた。画像処理半導体大手のエヌビディア <NVDA> が4.4%安、半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアルズ <AMAT> は6.9%安と大きく売り込まれており、このリスクオフの流れが東京市場にも波及した。

■日経レバ <1570>  16,660円 (-520円、-3.0%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が3日続落。日経平均株価にリンクされたETFで価格変動率が2倍に基本設定されていることで、全体相場が上下にボラティリティが高まる場面では個人投資家を中心とした短期資金の売買が活発化する。29日は、前日28日の米株市場でNYダウやナスダック総合指数など主要株指数が揃って急落したことを受け、日経平均は寄り付きから波乱含みの下げを余儀なくされており、日経レバもこれに連動する動きとなった。

■ハニーズHD <2792>  1,120円 (-29円、-2.5%)

 ハニーズホールディングス <2792> が3日続落。28日の取引終了後、22年5月期第1四半期(6-8月)の決算を発表。売上高が105億500万円(前年同期比4.7%減)、営業利益が4億5900万円(同35.6%減)と減収減益で着地した。EC事業が好調だったものの、新型コロナウイルス感染拡大に伴う人流抑制や天候不順などが影響した。なお、通期の売上高470億円(前期比3.6%増)、営業利益45億円(同19.5%増)とする従来予想は据え置いた。

■三菱UFJ <8306>  671.4円 (-17.3円、-2.5%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> などメガバンクや第一生命ホールディングス <8750> など大手生保株が反落となった。ここ国内外で金利上昇傾向にあることを背景に買いを集めていたが、29日は前日28日の米株市場波乱を受けた全体地合い悪に流される形となった。米国ではインフレ懸念が高まっており、長期金利の上昇に神経質となっている。米国事業を手掛ける大手金融株にとって米10年債利回りの上昇は運用環境の改善につながるものの、直近の株価上昇でそのメリットはかなり織り込んできた部分がある。29日は、配当権利落ち日ということもありメガバンクの下げが助長された部分もある。

■キトー <6409>  1,817円 (-37円、-2.0%)

 キトー <6409> が反落。29日午後1時ごろ、22年3月期業績予想の上方修正を発表。売上高を550億円から590億円(前期比13.9%増)へ、営業利益を50億円から55億円(同23.4%増)へ増額した。資材費の高騰やサプライチェーン混乱による輸出費用の増加といった不確定要素があるものの、足もとの需要環境が良好で、第3四半期以降も堅調に推移すると見込んでいる。

■プレイド <4165>  3,080円 (-50円、-1.6%)

 プレイド <4165> [東証M]が続落。28日の取引終了後、21年9月期の最終損益見通しを7800万円の赤字から1億1800万円の赤字へ下方修正した。三井住友銀行をアレンジャーとする総額20億円のシンジケートローン契約を締結することになり、これに伴い発生するアレンジメントフィーなどの諸費用を営業外費用として計上する見込みとなったことが要因。通期の売上高54億3700万円、営業利益1億5100万円とする見通しは据え置かれている。なお、今第4四半期から連結決算に移行するため前期との比較はない。

■帝人 <3401>  1,610円 (-25円、-1.5%)

 帝人 <3401> が反落。SMBC日興証券は28日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに、目標株価は1900円から1750円に引き下げた。第1四半期(4-6月)は、ポリカーボネート(PC)樹脂や炭素繊維が上振れたが、複合成形材料を手掛ける米子会社CSPでの赤字は想定よりも厳しいとみている。また、23年3月期は痛風治療薬「フェブリク」のパテントクリフ(特許の崖)により、前期比減益となる公算が大きいと予想しており、本格的な再評価には時間を要するとみている。

■SBG <9984>  6,683円 (-99円、-1.5%)

 ソフトバンクグループ <9984> が反落。28日の欧州株市場が全面安商状となり、米国株市場でも長期金利上昇を嫌気してハイテク株比率の高いナスダック総合指数が2.8%安と急落、米ハイテク企業に積極投資する同社株にとって逆風が強まった。中国では不動産大手の恒大集団の破綻リスクが警戒されるほか、中国当局によるネット企業などへの規制強化の動きも、アリババ <BABA> など大手ネット系企業に出資するソフトバンクGにとって懸念材料となっている。日経平均寄与度の高い銘柄であり、株式需給面でも29日は225先物を絡め不安定な値動きとなった。

※29日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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