【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):日鋳造、EMネットJ、ジェイリース
ジェイリース <日足> 「株探」多機能チャートより
日本鋳造<5609>が急騰。JFE系の鋳造専業メーカーで、特に低熱膨張合金では30年を超える高い実績があり、宇宙での地球・天文観測衛星の軽量化をテーマにJAXAとは2年間にわたり3Dプリンターによる低熱膨張合金の軽量化研究で連携してきた。今月9日に同研究における基礎段階が完了したことを発表。機械加工では困難な低熱膨張合金ラティス構造を実現し40%以上の軽量化に成功したことで、これを材料視した投資マネーが流入、10日に値幅制限いっぱいまで株価を上昇させた経緯がある。市場では「前日(15日)に会社側(日本鋳造)がホームページにメディアに取り上げられたことを改めてリリースしており、これが投資資金攻勢の手掛かりとなった。株式需給面では貸株注意喚起の段階にあるが、空売り筋の踏み上げを誘う形で上げ足が加速したようだ」(ネット証券マーケットアナリスト)としていた。
■イーエムネットジャパン <7036> 7,950円 +1,000 円 (+14.4%) ストップ高 本日終値
イーエムネットジャパン<7036>がストップ高。15日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表。あわせて、21年12月期の期末配当予想を12円にすると発表した。従来予想は22円だが、株式分割後の基準で換算した場合11円となり実質増配となる見通し。
■日本空調サービス <4658> 821円 +84 円 (+11.4%) 一時ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率4位
日本空調サービス<4658>が急騰。15日の取引終了後、22年3月期の連結最終利益を従来予想の19億5000万円から29億円(前期比45.1%増)へ上方修正すると発表。6期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、これを好感する買いが入った。保有する投資有価証券の一部を売却したことに伴い、売却益が発生することが最終利益を押し上げる。併せて、今期の上期配当を従来計画の14円から27円50銭(前年同期は12円50銭)に大幅増額修正した。なお、年間配当は41円50銭(前期は28円50銭)になり、前日終値ベースの利回りは5.6%に上昇した。
■リビングPF <7091> 6,110円 +600 円 (+10.9%) 一時ストップ高 本日終値
リビングプラットフォーム<7091>が急騰。15日の取引終了後、9月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より投資しやすい環境を整え、投資家層の拡大を図ることが目的という。
■ジェイリース <7187> 1,874円 +168 円 (+9.9%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
ジェイリース<7187>は急反発し年初来高値を更新。15日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を87億5000万円から90億円(前期比18.4%増)へ、営業利益を14億5000万円から16億6000万円(同76.0%増)へ、純利益を9億円から10億6000万円(同92.0%増)へ上方修正した。新規出店や協業による営業ネットワークの拡充、顧客ニーズに対応した商品ラインアップの強化で、住居用賃料保証及び事業用賃料保証が堅調に推移していることが要因。また、貸倒コストや債権管理業務コストのコントロールが奏功したことも寄与する。また、業績予想の修正に伴い、中間・期末各10円の年20円を予定していた配当予想を中間・期末各15円の年30円に引き上げると発表しており、これも好材料視されている。前期実績に対しては25円の増配となる予定だ。
■堺商事 <9967> 2,438円 +212 円 (+9.5%) 本日終値
堺商事<9967>が後場急伸。同社は午後2時20分頃に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来予想の7億円から8億4000万円(会計基準変更のため前期との比較なし)に引き上げた。売上高の見通しも100億円から120億円に上方修正。国内で環境・機能材料や電子材料の需要が回復しているほか、衛生・産業材料も堅調に推移していることが主な要因だとしている。また、あわせて中間配当及び期末配当をそれぞれ従来計画比5円増額の35円にする方針も発表。これにより年間配当は70円(前期実績は60円)となる。
■ユビテック <6662> 269円 +18 円 (+7.2%) 本日終値
ユビテック<6662>は急反騰。15日の取引終了後、25年6月期を最終年度とする中期経営計画「ユビテック4.0」を発表し、最終年度に売上高30億円(21年6月期12億9100万円)、営業損益3億円の黒字(同1億3800万円の赤字)を目指すとしており、意欲的な中計と評価されたようだ。車載用電子機器などを展開するが、特定のハードウェア製品の量産販売中心の形態からユーザーニーズにあわせた可変性の高いサービス形態へ移行し、ユーザー数と単価向上を目指すとしている。
株探ニュース