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【市況】東エレクの決算反応に関心が集まる/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 17日の日本株市場は、前日の大幅な下落に対する自律反発が意識されるものの、戻り待ちの売り圧力が神経質にさせそうである。16日の米国市場ではNYダウが110ドル高だった。中国や米国の経済指標が市場予想を下回ったほか、中東の地政学的リスクから売りが先行したが、その後は買い戻されており、NYダウ、S&P500は上昇に転じている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の27660円。円相場は1ドル109円20銭台で推移している。

 シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。ただし、前日の500円を超える大幅な下落による需給懸念が高まりやすく、戻り待ちの売り圧力が警戒されやすいだろう。中国の予想を下回った経済指標については既に織り込まれているものの、アフガニスタンの地政学リスクは燻りやすく、リバウンド基調は強まりづらいところ。

 また、昨日は先物市場でクレディスイスによる日経225先物、TOPIX先物への大幅な売り越しが目立っていた。CTA経由の売買と見られているが、原油先物相場は下落していることもあり、ショートカバーを強めてくる動きは期待しづらいところである。反対に新型コロナウイルス感染症拡大によって13都府県に緊急事態宣言が拡大していることもあり、戻り待ちの売り圧力が警戒されやすいだろう。

 その中で、昨夕に決算を発表した東エレク<8035>の動向が注目されよう。第1四半期の進捗及び通期上方修正を評価した物色が強まるかが注目される。足元で直近のボトム圏で推移していることもあり、決算評価からリバウンドを強めてくるようだと、指数インパクトが大きいこともあって、日経平均を支えることが期待されよう。一方で、株価反応が限られるようだと、先物主導でショートが強まる可能性もありそうだ。

 その他はテーマ株など個別に材料のある銘柄などでの短期的な値幅取り狙いの売買が中心になりやすいだろう。また、マザーズ指数は年初来安値を更新したが、5月安値とのボトム形成が意識されやすい水準であり、指数への寄与度が大きい時価総額上位銘柄への自律反発を狙った動きを見極めたいところであろう。
《AK》

 提供:フィスコ

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