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【注目】前週末6日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

フォースタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■フォースタ <7089>  1,910円 (+400円、+26.5%) ストップ高

 フォースタートアップス <7089> [東証M]がストップ高。同社は5日取引終了後に、22年3月期通期の単独業績予想を修正。営業利益見通しを前期比2.8倍の4億5000万円(従来予想は1億8000万円)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも同72.8%増の22億円(従来予想は17億8500万円)に上方修正。スタートアップ企業向けの人材紹介を中心とした人材支援サービスであるタレントエージェンシーの受注高が当初予測を上回る水準で推移しており、その傾向が今後も続くとみている。なお、あわせて発表した第1四半期(4-6月)の単独決算は、売上高が前年同期比74.9%増の5億2500万円、営業利益が同3.2倍の1億4100万円で着地した。

■ユニバンス <7254>  415円 (+80円、+23.9%) ストップ高

 ユニバンス <7254> [東証2]がストップ高まで買われた。同社は5日取引終了後に、22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想を修正。営業利益見通しは従来予想の8億円から17億円(今期から収益認識に関する会計基準等を適用していることから前期との比較なし)に引き上げた。第2四半期累計の売上高見通しも、従来の235億円から245億円に上方修正。北米市場の回復を追い風に四輪駆動装置及び農機ユニットの売り上げが当初予測を上回って推移しているほか、事業構造改善の効果などが利益を押し上げる見通しだとしている。通期業績予想については、新型コロナウイルス感染症の影響や半導体の供給不足の懸念があることから、売上高見通しを従来通り480億円で据え置いた。一方、営業利益見通しは利益改善効果を踏まえ、従来予想の20億円から30億円に引き上げた。

■Appier <4180>  1,569円 (+271円、+20.9%) 一時ストップ高

 Appier Group <4180> [東証M]が急反騰、一時ストップ高となる前日5日比300円高の1598円まで上昇した。同社は今年3月に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、人工知能(AI)を活用したマーケティング支援サービスなどを手掛ける台湾発のAIベンチャー。5日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上収益を109億4300万円から116億6100万円(前期比30.0%増)、最終損益を16億7400万円の赤字から14億2500万円の赤字(前期14億5400万円の赤字)へ上方修正すると発表しており、これが好感され買われた。新規顧客の獲得や既存顧客の拡大が業績押し上げに寄与する。なお、同時に発表した上期(1-6月)決算は、売上収益55億5000万円(前年同期比37.7%増)、最終損益8億5800万円の赤字(前年同期9億5700万円の赤字)だった。

■神鋼環境 <6299>  3,205円 (+502円、+18.6%) ストップ高

 神鋼環境ソリューション <6299> [東証2]がストップ高に買われた。5日の取引終了後、親会社の神戸製鋼所 <5406> が株式交換により完全子会社化すると発表しており、株式交換比率による理論株価(5日終値時点で3657円)にサヤ寄せする格好となった。完全子会社化により、KOBELCOグループでの新規事業創出の加速やグループ全体でのカーボンニュートラル達成に向けた取り組み加速、グループ総合力の活用による神鋼環境事業の拡大、上場維持コストの削減などを図るのが狙い。11月1日を効力発生日として神鋼環境株1株に対し、神戸鋼株4.85株を割り当てるとしている。

■グロブライド <7990>  6,410円 (+1,000円、+18.5%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。グローブライド <7990> がストップ高の6410円に買われた。6日午後2時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1100億円から1150億円(前期比14.7%増)へ、営業利益を80億円から100億円(同35.0%増)へ、純利益を57億円から73億円(同52.2%増)へ上方修正し、あわせて35円としていた中間配当を40円に引き上げると発表したことが好感された。長引くコロナ禍の状況において、密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けたアウトドア・スポーツ・レジャーが評価され、主力のフィッシング事業が国内、海外とも好調に推移していることが要因としている。なお、第1四半期(4-6月)決算も発表しており、売上高330億1500万円(前年同期比62.0%増)、営業利益50億5500万円(同6.4倍)、純利益39億5300万円(同8.8倍)だった。同時に9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが狙いという。

■アルペン <3028>  3,540円 (+540円、+18.0%)

 東証1部の上昇率2位。アルペン <3028> が急反騰。同社は5日大引け後に決算を発表。21年6月期の連結経常利益は前の期比2.9倍の168億円に急拡大し、22年6月期も前期比11.3%増の187億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。

■カーディナル <7855>  673円 (+100円、+17.5%) ストップ高

 カーディナル <7855> [JQG]がストップ高の673円に買われた。5日の取引終了後、MBOの一環として山田弘直社長が代表を務める山田マーケティング(大阪市城東区)が、同社株に対してTOBを実施すると発表しており、TOB価格851円にサヤ寄せする展開となった。株式を非公開化することで、中長期的な企業価値の向上につながる施策への戦略的投資を積極的かつ迅速に行い、事業の構造改革を断行するのが狙い。買付予定数は131万5755株(下限67万5878株、上限設定なし)で、買付期間は8月6日から9月21日まで。TOB成立後、カーディナルは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は、同社株式を8月5日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■オリコン <4800>  1,041円 (+150円、+16.8%) ストップ高

 オリコン <4800> [JQ]がストップ高の1041円に買われた。5日の取引終了後に発表した第1四半期(4-6月)連結決算が、売上高11億300万円(前年同期比14.3%増)、営業利益3億5600万円(同69.3%増)、純利益2億5500万円(同9.7%増)となり、営業利益が四半期ベースで過去最高となったことが好感された。商標利用契約・デジタルプロモーション・データ販売の各ビジネスが好調に推移した顧客満足度調査事業が大幅に拡大した。また、外部メディア向けコンテンツ提供で動画が拡大したほか、自社メディアでセッション数が増加したニュース配信・PV事業も伸長し業績を牽引した。なお、22年3月期通期業績予想は、売上高44億6000万円(前期比10.7%増)、営業利益12億3000万円(同16.2%増)、純利益8億6000万円(同横ばい)の従来見通しを据え置いている。

■フジクラ <5803>  642円 (+90円、+16.3%)

 東証1部の上昇率3位。フジクラ <5803> が急反騰、25日移動平均線を足場にリバウンドに転じた。同社は5日取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の200億円から295億円(前期比21%増)に大幅増額した。従来予想では18%減益の見通しであったことから、ポジティブサプライズとなり株価を強く刺激した。フレキシブルプリント基板(FPC)でトップ級の販売シェアを有するが、スマートフォン向け需要が旺盛で業績を押し上げ、合理化努力による生産性向上も寄与する。株価指標面でも割安で水準訂正期待が膨らんでいる。

■兼房 <5984>  730円 (+100円、+15.9%) ストップ高

 兼房 <5984> [東証2]がストップ高の730円に買われた。6日午後1時40分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を174億6000万円から187億円へ、営業利益を6億8000万円から16億5000万円へ、純利益を4億7000万円から11億円へ上方修正し、あわせて7円50銭としていた期末配当予想を16円50銭に引き上げたことが好感された。足もとで国内向けに住宅関連刃物、非住宅関連刃物や、海外向けに自動車関連刃物及び木工関連刃物などが伸長しており、国内、海外ともに売り上げが想定を上回る見込み。また、それに伴う売上原価率の改善なども寄与するとしている。同時に発表した第1四半期(4-6月)決算は、売上高45億3500万円、営業利益4億100万円、純利益3億1100万円だった。なお、会計基準変更に伴い、前期及び前年同期との比較の記載はない。

■NISSHA <7915>  1,850円 (+248円、+15.5%)

 東証1部の上昇率5位。NISSHA <7915> が続急騰、一時前日5日比20.9%高の1937円に買われた。5日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を1725億円から1865億円(前期比3.6%増)へ、営業利益を105億円から170億円(同2.3倍)へ、最終利益を87億円から152億円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。産業資材事業のモビリティー(自動車・輸送機器)向けや蒸着紙、ディバイス事業のIT機器向けなどの製品需要が前回の想定を上回って推移する見通しという。なお、第2四半期累計(1-6月)決算は、売上高975億8400万円(前年同期比26.5%増)、営業利益108億3000万円(前年同期5億5000万円の赤字)、最終利益105億8000万円(前年同期比22.0倍)だった。

■ヘリオス <4593>  1,802円 (+197円、+12.3%)

 ヘリオス <4593> [東証M]が急反騰。6日朝方、米アサーシス <ATHX> とこれまで締結していたライセンス契約に関する内容を変更し、商用化に向けた新たなライセンス権などを取得するとともに、今後アサーシスへの更なる戦略的投資を可能にする新株予約権を引き受ける契約を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。あわせて、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象疾患とした体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」の治験に関し、有効性や安全性について良好な結果が示されたと発表しており、これも好感されたようだ。HLCM051は、国内における体性幹細胞再生医薬品の開発パイプラインで、2016年にアサーシスとライセンス契約を締結し導入したもの。

■堺化学 <4078>  2,077円 (+195円、+10.4%)

 東証1部の上昇率8位。堺化学工業 <4078> が急反騰。6日午後2時20分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を763億円から773億円(前期比9.0%減)へ、営業利益を47億円から60億円(同39.4%増)へ、純利益を43億円から50億円(前期28億300万円の赤字)へ上方修正し、中間・期末各20円の年40円としていた配当予想を各35円の年70円に引き上げたことが好感された。積層セラミックスコンデンサー向け誘電体及び誘電体材料ともに、車載用途や通信機器関連向けが好調を維持していることが要因。また、酸化チタンにおいては繊維・フィルム向けの輸出や、グラビアインキ向けを中心に各用途が好調に推移していることも寄与する。なお、第1四半期(4-6月)決算は、売上高195億7700万円(前年同期比4.3%減)、営業利益21億3800万円(同2.2倍)、純利益16億3600万円(同3.0倍)だった。

■マネフォ <3994>  7,380円 (+590円、+8.7%) 一時ストップ高

 マネーフォワード <3994> が3連騰、一時ストップ高。同社が2日の取引終了後に発表した500万株の海外公募の発行価格は5日に6586円で決まった。5日終値に比べ3.0%のディスカウントとなった。手取り調達金額は約313億円で、受渡日は18日。この発行価格決定を受け、空売りをかけていた向きの買い戻しが入り株価は急騰した様子だ。

■ニコン <7731>  1,143円 (+89円、+8.4%)

 ニコン <7731> が大幅高に買われ5日続伸。同社は5日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益は211億円の黒字(前年同期は192億円の赤字)に浮上して着地した。併せて、4-9月期(上期)の同損益を従来予想の160億円の黒字→270億円の黒字(前年同期は388億円の赤字)に68.8%上方修正した。

■大王紙 <3880>  2,014円 (+150円、+8.1%)

 大王製紙 <3880> が急反発。同社は6日午後1時頃に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比54.0%増の109億8000万円となり、上半期計画150億円に対する進捗率は73.2%となった。売上高は同20.1%増の1449億5300万円となった。海外向けの段ボール原紙需要が堅調に推移したほか、一部の洋紙でワクチン関連の特需があったことが寄与。また、ティッシュやトイレットペーパーの高付加価値品や昨年に全面リニューアルしたベビー用紙おむつの販売も好調だった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■JMDC <4483>  6,140円 (+440円、+7.7%)

 JMDC <4483> [東証M]が続急伸。同社は5日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前利益は前年同期比2.3倍の8億円に急拡大し、4-9月期(上期)計画の12億円に対する進捗率は67.4%に達し、さらに前年同期の32.0%も上回った。

■ゼビオHD <8281>  1,069円 (+75円、+7.6%)

 ゼビオホールディングス <8281> が急反発し年初来高値を更新した。同社は6日午後1時頃に、22年3月期第1四半期(4-6月)の連結決算を発表。営業損益が27億1500万円の黒字(前年同期は4億6900万円の赤字)に浮上したことが好感されたようだ。売上高は前年同期比37.0%増の559億7300万円で着地。ゴルフやアウトドアなど3密回避のレジャー・スポーツ用品の品揃えを強化したことが功を奏したほか、一般競技スポーツやシューズのEC(電子商取引)販売が拡大したことが寄与した。なお、通期業績予想は売上高2253億3500万円(前期比11.3%増)、営業利益52億5200万円(同89.8%増)とする従来計画を据え置いている。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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