【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):Appier、マネフォ、ニコン
Appier <日足> 「株探」多機能チャートより
Appier Group<4180>が急反騰、一時ストップ高となる前日比300円高の1598円まで上昇した。同社は今年3月に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄で、人工知能(AI)を活用したマーケティング支援サービスなどを手掛ける台湾発のAIベンチャー。5日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上収益を109億4300万円から116億6100万円(前期比30.0%増)、最終損益を16億7400万円の赤字から14億2500万円の赤字(前期14億5400万円の赤字)へ上方修正すると発表しており、これが好感され買われた。新規顧客の獲得や既存顧客の拡大が業績押し上げに寄与する。なお、同時に発表した上期(1~6月)決算は、売上収益55億5000万円(前年同期比37.7%増)、最終損益8億5800万円の赤字(前年同期9億5700万円の赤字)だった。
■神鋼環境ソリューション <6299> 3,205円 +502 円 (+18.6%) ストップ高 本日終値
神鋼環境ソリューション<6299>が朝方から気配値を切り上げる展開となり、ストップ高に買われた5日の取引終了後、親会社の神戸製鋼所<5406>が株式交換により完全子会社化すると発表しており、株式交換比率による理論株価(5日終値時点で3657円)にサヤ寄せする格好となった。完全子会社化により、KOBELCOグループでの新規事業創出の加速やグループ全体でのカーボンニュートラル達成に向けた取り組み加速、グループ総合力の活用による神鋼環境事業の拡大、上場維持コストの削減などを図るのが狙い。11月1日を効力発生日として神鋼環境株1株に対し、神戸鋼株4.85株を割り当てるとしている。
■グローブライド <7990> 6,410円 +1,000 円 (+18.5%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率トップ
グローブライド<7990>が後場急伸し、ストップ高の6410円に買われた。午後2時ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を1100億円から1150億円(前期比14.7%増)へ、営業利益を80億円から100億円(同35.0%増)へ、純利益を57億円から73億円(同52.2%増)へ上方修正し、あわせて35円としていた中間配当を40円に引き上げると発表したことが好感された。長引くコロナ禍の状況において、密閉・密集・密接のいわゆる「3密」を避けたアウトドア・スポーツ・レジャーが評価され、主力のフィッシング事業が国内、海外とも好調に推移していることが要因としている。なお、第1四半期(4~6月)決算も発表しており、売上高330億1500万円(前年同期比62.0%増)、営業利益50億5500万円(同6.4倍)、純利益39億5300万円(同8.8倍)だった。同時に9月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げることで投資家がより投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが狙いという。
■アルペン <3028> 3,540円 +540 円 (+18.0%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
5日に決算を発表。「今期経常は11%増で2期連続最高益、5円増配へ」が好感された。
アルペン <3028> が8月5日大引け後(15:30)に決算を発表。21年6月期の連結経常利益は前の期比2.9倍の168億円に急拡大し、22年6月期も前期比11.3%増の187億円に伸びを見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。
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■フジクラ <5803> 642円 +90 円 (+16.3%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
フジクラ<5803>が4日ぶり反発、25日移動平均線を足場にリバウンドに転じた。同社は5日取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の200億円から295億円(前期比21%増)に大幅増額した。従来予想では18%減益の見通しであったことから、ポジティブサプライズとなり株価を強く刺激した。フレキシブルプリント基板(FPC)でトップ級の販売シェアを有するが、スマートフォン向け需要が旺盛で業績を押し上げ、合理化努力による生産性向上も寄与する。株価指標面でも割安で水準訂正期待が膨らんでいる。
■NISSHA <7915> 1,850円 +248 円 (+15.5%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
NISSHA<7915>が急騰して一時、前日比20.9%高の1937円に買われた。5日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を1725億円から1865億円(前期比3.6%増)へ、営業利益を105億円から170億円(同2.3倍)へ、最終利益を87億円から152億円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。産業資材事業のモビリティー(自動車・輸送機器)向けや蒸着紙、ディバイス事業のIT機器向けなどの製品需要が前回の想定を上回って推移する見通しという。なお、第2四半期累計(1~6月)決算は、売上高975億8400万円(前年同期比26.5%増)、営業利益108億3000万円(前年同期5億5000万円の赤字)、最終利益105億8000万円(前年同期比22.0倍)だった。
■ヘリオス <4593> 1,802円 +197 円 (+12.3%) 本日終値
ヘリオス<4593>が急反騰。きょう朝方、米アサーシス<ATHX>とこれまで締結していたライセンス契約に関する内容を変更し、商用化に向けた新たなライセンス権などを取得するとともに、今後アサーシスへの更なる戦略的投資を可能にする新株予約権を引き受ける契約を締結したと発表しており、これが材料視されたようだ。あわせて、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を対象疾患とした体性幹細胞再生医薬品「HLCM051」の治験に関し、有効性や安全性について良好な結果が示されたと発表しており、これも好感されたようだ。HLCM051は、国内における体性幹細胞再生医薬品の開発パイプラインで、2016年にアサーシスとライセンス契約を締結し導入したもの。
■堺化学工業 <4078> 2,077円 +195 円 (+10.4%) 本日終値 東証1部 上昇率8位
堺化学工業<4078>は後場一段高。午後2時20分ごろ、22年3月期の連結業績予想について、売上高を763億円から773億円(前期比9.0%減)へ、営業利益を47億円から60億円(同39.4%増)へ、純利益を43億円から50億円(前期28億300万円の赤字)へ上方修正し、中間・期末各20円の年40円としていた配当予想を各35円の年70円に引き上げたことが好感された。積層セラミックスコンデンサー向け誘電体及び誘電体材料ともに、車載用途や通信機器関連向けが好調を維持していることが要因。また、酸化チタンにおいては繊維・フィルム向けの輸出や、グラビアインキ向けを中心に各用途が好調に推移していることも寄与する。なお、第1四半期(4~6月)決算は、売上高195億7700万円(前年同期比4.3%減)、営業利益21億3800万円(同2.2倍)、純利益16億3600万円(同3.0倍)だった。
■マネーフォワード <3994> 7,380円 +590 円 (+8.7%) 一時ストップ高 本日終値
マネーフォワード<3994>が一時ストップ高。同社が2日の取引終了後に発表した500万株の海外公募の発行価格は5日に6586円で決まった。5日終値に比べ3.0%のディスカウントとなった。手取り調達金額は約313億円で、受渡日は18日。この発行価格決定を受け、空売りをかけていた向きの買い戻しが入り株価は急騰した様子だ。
■ニコン <7731> 1,143円 +89 円 (+8.4%) 本日終値
5日に決算を発表。「上期税引き前を69%上方修正、通期も増額」が好感された。
ニコン <7731> が8月5日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期第1四半期(4-6月)の連結税引き前損益は211億円の黒字(前年同期は192億円の赤字)に浮上して着地した。併せて、4-9月期(上期)の同損益を従来予想の160億円の黒字→270億円の黒字(前年同期は388億円の赤字)に68.8%上方修正した。
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