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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):テルモ、ミネベア、レーザーテク

テルモ <日足> 「株探」多機能チャートより
■テルモ <4543>  4,485円  +219 円 (+5.1%)  本日終値
 テルモ<4543>は大幅反発。4日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表し、純利益を前期比19.1%増の920億円の見通しとした。従来予想のレンジ(820億~865億円)を上回り、4期ぶりに最高益を更新する見込みとなったことから、これを好感した買いが入ったようだ。売上高見通しについても同11.6%増の6850億円と従来予想から引き上げた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていた待機症例の実施などによる医療需要の回復が追い風となった。なお、あわせて発表した第1四半期(4~6月)の決算は、売上高1717億1600万円(前年同期比30.8%増)、純利益278億9500万円(同99.2%増)だった。

■住友倉庫 <9303>  1,742円  +78 円 (+4.7%)  本日終値
 住友倉庫<9303>が新値追い。後場に入って動意づき、一時8%超上昇した。同社はきょう午後1時20分頃に、22年3月期通期の連結業績予想と年間配当計画を修正。営業利益見通しを前期比53.2%増の168億円(従来予想は135億円)に引き上げたほか、年間配当を従来計画比14円増額の64円(前期実績は48円)とする方針を示したことが好感されたようだ。通期の営業収益見通しは同8.3%増の2080億円(従来予想は2000億円)に上方修正した。足もとで、倉庫や港湾運送、陸上運送の荷動きが堅調に推移しているほか、航空貨物を中心とした国際輸送の取り扱いも伸長。また、海運事業も日本・韓国発北米向けコンテナの輸送数量が増加していることが主な要因だとしている。

■ミネベアミツミ <6479>  3,080円  +120 円 (+4.1%)  本日終値
 ミネベアミツミ<6479>が3日ぶり反発。4日の取引終了後、22年3月期業績予想の上方修正を発表し、純利益を640億円から680億円(前期比75.4%増)へ増額しており、これが好感されたようだ。売上高見通しも1兆円から1兆500億円(同6.2%増)へ引き上げた。第1四半期(4~6月)の実績が当初の見込みを上回ったことに加え、第2四半期以降も引き続きボールベアリングやモーター、半導体などの堅調な需要が見込まれることが業績の押し上げ要因となる。なお、同時に発表した4~6月期決算は売上高2483億500万円(前年同期比32.5%増)、純利益146億5900万円(同6.6倍)だった。あわせて、上限を300万株(発行済み株数の0.74%)または100億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は8月5日から10月29日まで。

■オカムラ <7994>  1,668円  +60 円 (+3.7%)  本日終値
 オカムラ<7994>が急反発。前日比6.3%高の1710円まで上値を伸ばし、年初来高値を連日更新している。4日の取引終了後に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結経常利益は前年同期比5.7倍の48億7300万円に急拡大しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染拡大の影響で活発化する働き方改革など新しいオフィスづくりへの需要を捉え、オフィス環境事業の収益が急拡大したほか、商環境事業では食品スーパーやドラッグストアなど小売業を中心とする堅調な改装需要を取り込んだ。第1四半期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の160億円から175億円(前期比13.8%増)へ上方修正している。

■スカパーJ <9412>  428円  +14 円 (+3.4%)  本日終値
 スカパーJSATホールディングス<9412>が3日ぶりに大幅反発。4日の取引終了後、発行済み株式数(自社株を除く)の3%にあたる900万株、または30億円を上限に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されたようだ。買い付け期間はきょうから22年1月31日まで。また、同時に発表した22年3月期第1四半期(4~6月)の連結最終利益は前年同期比22.6%増の49億2900万円だった。連結子会社の解散に伴う税金費用の減少がプラス要因となった。

■イビデン <4062>  6,060円  +190 円 (+3.2%)  本日終値
 イビデン<4062>が4日続伸。一時200円を超える上昇をみせ、7月14日取引時間中以来となる6000円大台復帰を果たした。ICパッケージやプリント配線板の大手メーカーで、米インテル<INTC>向けを主力としている。4日取引終了後に発表した21年4~6月期決算は営業利益段階で前年同期比2.4倍となる157億2200万円と急拡大した。トップラインが前年同期実績を4割以上も上回るなど高変化を示し、増収効果が利益の伸びに反映された。コロナ禍で世界的にリモートワーク導入が加速したこともあり、パソコンなどの情報関連機器に特需が生まれ、電子部品需要を強く喚起する格好となった。株価は5月下旬以降の上昇で好業績を事前に織り込んできた面もあるが、前日の米国株市場で半導体関連が買われたことなどもあり、きょうは目先筋の利益確定売りをこなし、好決算を素直に評価する買いが優勢となった。

■レーザーテック <6920>  21,990円  +620 円 (+2.9%)  本日終値
 レーザーテック<6920>が頑強な値動きで4日続伸と強さを発揮。前日の米国株市場ではNYダウが300ドル超の下げをみせたが、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6連騰と上昇基調を強め、過去最高値を更新した。画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>や半導体設計開発を手掛けるアドバンストマイクロデバイシズ<AMD>など主力どころが強い動きを示した。これを受けて相対的に出遅れ顕著な日本の半導体関連株に水準訂正狙いの買いが優勢となった。同社はあす21年6月期の通期決算を発表予定にあり、その結果にもマーケットの関心が高い。

■コロプラ <3668>  803円  +22 円 (+2.8%)  本日終値
 コロプラ<3668>が急反発。4日の取引終了後、任天堂<7974>から提起されたスマートフォン向けゲーム「白猫プロジェクト」における特許権侵害に関する損害賠償請求訴訟で和解が成立したと発表しており、これが材料視されたようだ。同社が任天堂に対して今後のライセンスを含めた本件訴訟の和解金として総額33億円を支払うことで合意した。任天堂は17年12月に訴訟を起こしたが、訴訟提起後の時間経過などを理由に、今年4月に損害賠償額を約97億円へ引き上げていた。なお、同日発表した21年9月期第3四半期累計(20年10月~21年6月)の連結決算は売上高274億2000万円(前年同期比16.0%減)、経常利益68億3400万円(同25.7%減)だった。

■ダスキン <4665>  2,595円  +67 円 (+2.7%)  本日終値
 ダスキン<4665>が大幅高で3日ぶりに反発。4日の取引終了後、22年3月期の連結経常利益を従来予想の75億円から89億円(前期比34.2%増)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。同時に発表した第1四半期(4~6月)の同利益は前年同期比2.6倍の33億7900万円だった。テイクアウト需要の高まりや新商品の良好な売れ行きを背景に、ミスタードーナツの収益が想定以上に伸びたという。これを踏まえ通期の業績予想を引き上げた。併せて、今期の年間配当も従来計画の50円から58円(前期は40円)に大幅増額しており、これも好材料視された。

■ソニーグループ <6758>  11,360円  +285 円 (+2.6%)  本日終値
 ソニーグループ<6758>が強弱観対立、前日終値近辺で売り買いを交錯させた。同社は4日取引終了後、22年3月期業績予想の修正を発表、本業のもうけを示す営業利益は従来計画の9300億円から9800億円予想に500億円上乗せした。今期から会計基準をIFRSに切り替えるため単純比較はできないが、前期実績を上回る水準で増益基調を確保する。カメラ需要などの回復でエレキ事業が好調に推移し全体収益を押し上げている。株価的には消化難で、足もとやや買いが優勢となっているが、積極的に上値を買い進む動きはみられない。ただ、マーケットの注目度は高く、売買代金は東証1部上場銘柄のなかで上位3傑に食い込んでいる。

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