【市況】【↓】日経平均 大引け| 5日続落、欧米株安を受けリスク回避の流れが継続 (7月20日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 27351.80
高値 27564.52(11:35)
安値 27330.15(10:06)
大引け 27388.16(前日比 -264.58 、 -0.96% )
売買高 10億8646万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆3941億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経平均は5日続落となり約半年ぶりの安値水準に沈む
2.前日の欧米株市場が軒並み安でリスク回避の売りが強まる
3.新型コロナのデルタ株感染拡大が続き、景気敏感株に売り
4.米長期金利が1.2%割れと急低下、為替は円高に振れ逆風に
5.後場売り直される展開で東証1部の75%の銘柄が値を下げる
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前週末比725ドル安と大幅に続落した。新型コロナウイルスのインド型(デルタ型)の世界的な感染拡大が警戒された。
東京市場では、リスクオフの流れが継続し日経平均株価は5日続落で2万7000円台前半まで水準を切り下げ、約半年ぶりの安値に沈んだ。
20日の東京市場は、前日の欧米株市場が軒並み軟調だったことを受けリスクを回避する売り圧力が継続。押し目買いニーズも限定的で、日経平均は2万7300円台まで売り込まれた。米長期金利が1.2%台割れと急低下し、日米金利差縮小を背景に外国為替市場で1ドル=109円台半ばまで急速にドル安・円高が進んだことが嫌気された。また、新型コロナウイルスのインド型変異株であるデルタ株の感染拡大が懸念され、景気敏感株を中心に売りが優勢だった。前場は半導体関連の一角が買われたことなどを背景に下げ渋ったものの、買いが続かず後場は再び下げ幅を広げた。業種別では東証33業種中で精密と食料品を除く31業種が安く、個別ベースでも東証1部全体の75%強の銘柄が下落するなど地合いの悪さが際立った。
個別では、任天堂<7974>が安く、ソフトバンクグループ<9984>、トヨタ自動車<7203>も軟調。ファーストリテイリング<9983>、ファナック<6954>も値を下げた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクが下値を探る展開に。JVCケンウッド<6632>が急落、エフオン<9514>、三櫻工業<6584>も大幅安。このほか、クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>、ウイングアーク1st<4432>などの下げも目立った。
半面、売買代金トップのレーザーテック<6920>が大きく買われたほか、キヤノン<7751>も商いを伴い上昇した。日本アジア投資<8518>が急速人気化し、ジェイテックコーポレーション<3446>が急動意、ベイカレント・コンサルティング<6532>も物色人気となった。セイコーエプソン<6724>が買いを集め、ウエルシアホールディングス<3141>も大きく値を上げた。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はキヤノン <7751> 、エプソン <6724> 、オリンパス <7733> 、キッコマン <2801> 、塩野義 <4507> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約27円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、ファナック <6954> 、ダイキン <6367> 、TDK <6762> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約98円。
東証33業種のうち上昇は精密機器、食料品の2業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)医薬品、(3)小売業、(4)ゴム製品、(5)倉庫運輸関連。一方、下落率の大きかった5業種は(1)鉱業、(2)不動産業、(3)非鉄金属、(4)石油石炭製品、(5)空運業。
■個別材料株
△ワッツ <2735>
21年8月期配当予想を22円に増額。
△GAテクノ <3491> [東証M]
顧客管理・自動物件提案システムで「電子受付機能」が利用可能。
△Sansan <4443>
第1四半期業績に投資有価証券売却益計上へ。
△大泉製 <6618> [東証M]
車載用センサーと5G需要獲得に期待。
△オプトエレ <6664> [JQ]
世界的な新型コロナ感染再拡大で商機思惑。
△エプソン <6724>
キヤノン <7751> の上方修正で連想買い向かう。
△ザイン <6769> [JQ]
国内・中国急回復で上期業績は営業損益黒字転換に上振れ。
△KOA <6999>
日本や欧州向け好調で第1四半期業績は計画上振れ。
△キヤノン <7751>
インクジェットプリンター好調で21年12月期業績予想を上方修正。
△アジア投資 <8518>
再生エネ関連の出遅れで三角もち合い上放れ。
▼INPEX <1605>
WTI価格は66ドル台に急落を嫌気。
▼小松ウオール <7949>
4~6月期最終82.6%減益。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)キヤノン <7751> 、(2)アジア投資 <8518> 、(3)Jテック・C <3446> 、(4)ワッツ <2735> 、(5)ベイカレント <6532> 、(6)メディアドゥ <3678> 、(7)エプソン <6724> 、(8)ウエルシア <3141> 、(9)サーバワクス <4434> 、(10)バロック <3548> 。
値下がり率上位10傑は(1)JVCケンウ <6632> 、(2)エフオン <9514> 、(3)GDO <3319> 、(4)三桜工 <6584> 、(5)クリレスHD <3387> 、(6)ダイヤHD <6699> 、(7)ライク <2462> 、(8)ウイングアク <4432> 、(9)恵和 <4251> 、(10)T&Gニーズ <4331> 。
【大引け】
日経平均は前日比264.58円(0.96%)安の2万7388.16円。TOPIXは前日比18.24(0.96%)安の1888.89。出来高は概算で10億8646万株。東証1部の値上がり銘柄数は441、値下がり銘柄数は1656となった。日経ジャスダック平均は3953.54円(17.54円安)。
[2021年7月20日]
株探ニュース