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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 VIX指数は26週移動平均線を一気に突破し、52週線まで上昇


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27270 -330 (-1.19%)
TOPIX先物 1882.0 -23.5 (-1.23%)
シカゴ先物 27265 -335
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が大幅に続落。アジアを中心に新型コロナウイルス変異株(デルタ株)の感染拡大による世界経済への影響が懸念された。また、米国でも新規感染者数が増加傾向にあることから、経済活動の正常化期待で買われていた景気敏感株を中心に売りが膨らんでいる。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、食品・生活必需品小売が上昇する一方で、エネルギー、銀行、保険の弱さが目立った。

 シカゴ先物清算値は日中大阪比335円安の2万7265円と大幅に下落して取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比30円安の2万7570円で始まり、その後、2万7630円と上昇に転じる場面も見られたが、グローベックスの米株先物が下落するなか、軟調推移に。売り一巡後は2万7400円辺りで下げ渋る動きもあったが、米国市場の取引開始後に下落基調が強まり、一時2万7060円まで下げ幅を広げている。引けにかけてはショートカバーの動きを見せ、2万7270円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、ギャップダウンから始まることになる。ナイトセッションで7月9日につけた安値2万7380円を明確に割り込んだほか、5月14日の安値2万7110円を下回る場面も見られた。5月安値とのボトム形成が期待されるものの、市場参加者が限られるなかではオーバーシュート気味に振れやすくなる。まずは、心理的な節目となる2万7000円の攻防を想定しておく必要がありそうだ。

 NT倍率は低下傾向を続けており、昨日は14.48倍で終えている。本日はギャップダウンの影響で指数インパクトの大きい値がさ株の下落影響を受けやすく、低下傾向が強まるだろう。ただし、米国では景気敏感株を中心に売られる一方で、ハイテクの一角が買われるなど、コロナ前の状況に戻ったかのような動きを見せている。この流れからTOPIX型のポジション圧縮に向かわせる可能性がある。そのため、NT倍率が大きく低下する局面においては、打診的にNTロングを取りに行く動きも一考か。

 なお、VIX指数は22.50に上昇しており、一時25.09まで急伸する場面も見られている。テクニカル面では上値抵抗線として意識されていた26週線を一気に突破し、52週線まで上昇していることから、リスクオフが警戒されやすいところである。本日の下落場面において、ショートを積み上げていたクレディスイスがカバーを入れてくるかが注目されそうだ。

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