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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ファナック、安川電、SBG

ファナック <日足> 「株探」多機能チャートより
■北興化学工業 <4992>  1,075円  +150 円 (+16.2%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率2位
 北興化学工業<4992>が大口の買いを集めストップ高に買われている。全農系の農薬の専業大手で、医薬中間体や電子材料など非農薬のファインケミカル部門も充実している。前週末9日取引終了後に発表した21年11月期上期決算は営業利益段階で前期比4%減の20億9900万円と減益となったが、3~5月期で見た場合はトップラインと利益いずれも急改善しており、営業利益は前年同期比21%増という高い伸び率を示した。半導体の高集積化が進むなか、同社がスチレン系機能性モノマーとして川上で展開するKrFフォトレジスト用材料などが全体業績に貢献、医薬中間体なども好調で収益を後押ししている。これをポジティブ視する買いが集中した。

■HIOKI <6866>  7,000円  +680 円 (+10.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 HIOKI<6866>が急反騰して一時、前週末比780円(12.3%)高の7100円に買われ、一気に上場来高値を更新している。前週末9日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を266億円から281億円(前期比29.7%増)へ、営業利益を47億5000万円から54億2000万円(同2.2倍)へ、純利益を36億7000万円から42億1000万円(同2.0倍)へ上方修正し、あわせて45円を予定していた期末配当予想を90円に引き上げると発表したことが好感されている。中国、台湾、韓国など東アジア各国の経済活動が急速に回復したことを受けて、海外市場への売上高が増加していることが要因。また、世界的な脱炭素に向けた取り組みを受けて、主要顧客の自動車及び電子部品業界で設備投資の回復が進み、バッテリーやモーター、電子部品関連の計測器の需要も高まっているという。なお、年間配当は155円(従来予想110円)となり、前期実績に対しては95円の増配になる予定だ。

■ファナック <6954>  27,535円  +1,705 円 (+6.6%)  11:30現在
 ファナック<6954>が急反発、1700円を超える上昇で2万7000円台を回復している。きょうは、全体相場が急速な買い戻し局面に入っており、同社など主力輸出株にはインデックス的な買いが流入し株価に浮揚力を与えている。特に同社については、きょう朝方に内閣府から発表された5月の機械受注統計が前月比7.8%増と高水準の伸びを示しており、事前の予測中央値であった2.6%前後も大幅に上回った。これが同社の株価を強く刺激する格好となっている。

■ライフコーポレーション <8194>  3,365円  +200 円 (+6.3%)  11:30現在
 ライフコーポレーション<8194>が満を持して急反発。前週末まで8日連続安でこの間に株価を450円も切り下げていたが、きょうは押し目買いが高水準で大きく切り返す動きをみせている。同社は首都圏と京阪神を中心に積極展開する食品スーパー大手。前週末9日に発表した22年2月期第1四半期(3~5月)決算は営業利益が前年同期比3.4%減の84億1500万円と小幅減益となったが、対通期進捗率が44%と高く、コロナ禍にあって健闘が目立つ内容だった。株価は低調な決算を警戒して、事前に大きく下落させていたこともあって、足もとでは買い戻しが集中する格好となった。

■安川電機 <6506>  5,730円  +320 円 (+5.9%)  11:30現在
 安川電機<6506>がカイ気配スタートで大幅高。前週末9日の取引終了後、22年2月期の連結業績予想について、売上高を4300億円から4600億円(前期比18.0%増)へ、営業利益を420億円から540億円(同98.7%増)へ、純利益を317億円から410億円(同2.2倍)へ上方修正し、あわせて中間・期末各20円の年40円を予定していた配当予想を中間・期末各26円の年52円に引き上げると発表したことが好感されている。グローバルでコロナ禍からの正常化が進み、製造業全般の設備投資に力強い回復が見られるなか、中国では自動車をはじめとしたニューインフラ関連など幅広い市場で積極的な投資が継続して行われ、他の地域においても自動車・半導体・電子部品などを中心に需要が高い水準で推移しており、これを背景に主力事業であるモーションコントロール事業とロボット事業で想定以上の受注が続いていることが要因としている。同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高1190億200万円(前年同期比31.1%増)、営業利益129億4400万円(同2.1倍)、純利益101億9700万円(同2.2倍)だった。

■OSG <6136>  2,077円  +114 円 (+5.8%)  11:30現在
 OSG<6136>がカイ気配スタートで2000円大台を回復。前週末は全体波乱相場で一時1900円近辺まで水準を切り下げる場面があったが、その後は下げ渋り長い下ヒゲ陽線をつけ5日移動平均線の上で着地した。きょうは、同移動平均線を足場に一気に上値追い指向を強めている。同社が前週末9日取引終了後に発表した21年11月期上期(20年12月~21年5月)決算は、売上高が前年同期比10.8%増の612億1700万円、営業利益が同17.6%増の70億9100万円と2ケタ増収増益を達成、特に3~5月期の伸びが著しく、これを評価する買いを呼び込んでいる。同社は精密切削工具の大手メーカーだが、新型コロナウイルスの感染拡大を背景に航空機向けは低調ながら、欧州やアジアを中心に自動車向けなどが好調で全体収益を押し上げた。これを評価する買いを呼び込んでいる。

■ビックカメラ <3048>  1,136円  +52 円 (+4.8%)  11:30現在
 ビックカメラ<3048>は4日ぶりに大幅反発。一時6.5%高の1154円まで買われる場面があった。前週末9日取引終了後に21年8月期第3四半期決算(20年9月~21年5月)を発表したが、コロナ禍にあってもトップラインが尻上がりに改善、また利益面でも好採算のプライベートブランド(PB)商品の販売好調が牽引する状況にあり、営業利益段階で前年同期比倍増となる161億6200万円と急拡大した。会社側が開示している営業利益の通期計画は177億円だが、増額修正の公算が大きいとみられ、株価の上昇に反映されている。

■日経レバ <1570>  15,470円  +620 円 (+4.2%)  11:30現在
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>は物色人気が集中し一時610円高の1万5460円まで駆け上がった。同銘柄は日経平均株価に連動するETFで、価格変動率が日経平均の2倍に基本設定されており、ボラティリティの高さが個人投資家など短期資金には魅力となっている。きょうのように全体相場が大きく変動する際には、売買代金も大きく膨らむ傾向がある。午前9時半時点で日経レバは上場企業で断トツの売買代金をこなすソフトバンクグループ<9984>の2倍以上の水準をこなしている。

■カーブスHD <7085>  966円  +30 円 (+3.2%)  11:30現在
 カーブスホールディングス<7085>が大幅に続伸している。前週末9日の取引終了後、21年8月期の連結業績予想について、売上高を240億円から244億円(前期比2.7%減)へ、営業利益を13億円から15億円(同28.5%増)へ、純利益を7億2000万円から9億5300万円(同24.6%増)へ上方修正し、あわせて3円を予定していた期末一括配当を4円にすると発表したことが好感されている。新規入会数が着実に回復に向かっていることに加えて、20年12月にリリースしたプロテイン高機能新商品の販売が堅調に推移し、顧客単価が上昇していることが寄与する。また、緊急事態宣言下においても休業などの影響が一部の店舗にとどまり、加盟店への経営支援金の拠出額が予想を下回ったことや、為替差益が発生したことも寄与した。同時に発表した第3四半期累計(20年9月~21年5月)決算は、売上高181億7000万円(前年同期比7.1%減)、営業利益13億1400万円(同23.9%減)、純利益8億2400万円(同26.5%減)だった。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,547円  +220 円 (+3.0%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が4日ぶり反発、200円を超える上昇で7500円台まで株価水準を戻している。株価は5月上中旬を境に1万円大台を大きく割り込み急速に下落、7月に入ってからも中国政府による中国企業の海外上場規制を強化する動きなども影響して下値模索の動きが続いていた。市場では目先値ごろ感も意識され、前週末の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が最高値に買われたことなどが、押し目買いを誘発した。売買代金は東証1部上場企業のなかで断トツとなっている。

■信越ポリマー <7970>  1,044円  +25 円 (+2.5%)  11:30現在
 信越ポリマー<7970>が5日ぶりに反発している。きょう付けの化学工業日報で「電子デバイス事業でシリコーンゴム射出成形品である自動車用LED(発光ダイオード)ライトガイドの生産を欧州で始める」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、ハンガリーの製造拠点に液状シリコーン射出成形システム(LIMS)を導入し、22年に立ち上げる予定という。欧州ではLEDヘッドライトシステムの需要拡大が期待されており、消費地に近い生産体制を整えるのが狙いとしている。

■朝日インテック <7747>  2,834円  +66 円 (+2.4%)  11:30現在
 朝日インテック<7747>が反発。前週末9日の取引終了後、カネカ<4118>が販売する新型の「脳動脈瘤塞栓コイル」について、カネカとの間で米国市場における販売提携契約を締結したと発表しており、これが好感されているようだ。これにより、8月から朝日インテクの米国子会社が同製品の米国市場での販売支援を行う。なお、同社では今回の販売提携が業績に与える影響は軽微としている。

■電算システム <4072>  2,976円  +45 円 (+1.5%)  11:30現在
 電算システムホールディングス<4072>が続伸。前週末9日の取引終了後、ネットワークセキュリティー技術会社のマイクロリサーチ(東京都品川区)の全株式を7月30日付で取得し、子会社化すると発表した。マイクロリサーチをグループに加えることで、グループセキュリティー事業の強化を図るのが狙い。特に、前年にグループ化したセキュリティー機器の販売に実績を持つピーエスアイと技術に強いマイクロリサーチを組み合わせることで、高度なネットワーク・セキュリティー技術を活用して顧客のシステムを堅牢に守るニーズに応えることができ、グループのセキュリティー事業をより拡大強化するとしている。取得価額は概算で11億2400万円。なお、21年12月期業績への影響は軽微としている。

■INPEX <1605>  816円  +12 円 (+1.5%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>など資源開発関連株や、ENEOSホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>など石油株が軒並み上昇している。前週末にWTI原油先物価格が1ドル62セント高と大幅続伸、1バレル=74ドル56セントまで上昇、これを背景に米国株市場ではシェブロン<CVX>やエクソンモービル<XOM>などのエネルギー関連株が買われ、全体相場の上昇に寄与した。東京市場でも原油市況と株価連動性の高いセクターに買いが流入している。

■三菱UFJ <8306>  594.7円  +7.9 円 (+1.4%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>をはじめメガバンクが買われている。ここ過度な景気回復期待の後退を背景に一貫して低下基調にあった米長期金利だったが、前週末は9営業日ぶりに上昇に転じた。米10年債利回りは終値ベースで1.358%まで上昇、これを背景に米国株市場ではゴールドマン・サックス・グループ<GS>、JPモルガン・チェース<JPM>、バンク・オブ・アメリカ<BAC>など大手金融株が軒並み3%を超える上げとなり、全体相場の上昇に大きく貢献した。東京市場でもこの流れが波及し銀行セクターは買い戻しの動きが活発化している。

●ストップ高銘柄
 メタップス <6172>  1,666円  +300 円 (+22.0%) ストップ高   11:30現在
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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