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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):デンカ、Sansan、ウエルシア

デンカ <日足> 「株探」多機能チャートより
■デンカ <4061>  3,660円  +5 円 (+0.1%)  本日終値
 デンカ<4061>がしっかり。同社はきょう、シンガポール子会社が進めていた高機能透明樹脂(MS樹脂)の増産設備工事が完了し、稼働を開始したことを明らかにした。MS樹脂は、高透明性や低吸湿性による寸法安定性などの特徴を持ち、液晶テレビやパソコンモニターのバックライト用導光板などの光学用途に加え、中国を中心としたアジアで成長著しい化粧品用容器などの非光学用途にも使用されている。なお、今回の設備増強によって同社の生産能力は年間約7万トンから約14万トンに倍増するという。

■Sansan <4443>  9,000円  -880 円 (-8.9%)  本日終値  東証1部 下落率4位
 Sansan<4443>は大幅安。7日の取引終了後、21年5月期連結業績予想の修正を発表し、従来未定としていた経常利益を3億7500万円(前の期比13.8%減)としたことが悪材料視されたようだ。持ち分法適用関連会社の赤字計上に伴い、2億8500万円の投資損失が発生したことが主な要因。なお、Sansan事業における新規契約の獲得が堅調に推移したことから、売上高は161億8400万円(同21.1%増)とした。一方で営業利益は、中長期的な成長に向けた人材採用やクラウド請求書受領サービス「Bill One」の広告宣伝活動の強化を進めたことから、7億3600万円(同2.8%減)と従来予想から下振れする見通し。

■4℃ホールデ <8008>  1,818円  -138 円 (-7.1%)  本日終値  東証1部 下落率6位
 ヨンドシーホールディングス<8008>が大幅安。同社は7日取引終了後に、22年2月期第2四半期累計(3~8月)の連結業績予想を修正。営業利益見通しを前年同期比52.1%減の5億円(従来予想は12億5000万円)に引き下げた。第2四半期累計の売上高見通しも同0.1%増の180億円(従来予想は195億円)に下方修正。4月下旬に発令された緊急事態宣言に伴い、主力のジュエリー事業で最大65店舗が休業となるなど客数の大幅な減少に見舞われたことが影響するという。また、あわせて22年2月期通期の連結業績予想も修正し、売上高見通しは前期比2.7%増の405億円(従来予想は420億円)、営業利益見通しは同1.2%増の28億円(従来予想は33億5000万円)に引き下げている。

■大黒天物産 <2791>  6,860円  -520 円 (-7.1%)  本日終値  東証1部 下落率7位
 大黒天物産<2791>が5日続落。同社は7日の取引終了後に21年5月期の決算を発表、営業利益は前の期比44.9%増の85億9900万円で着地した。ただ、続く22年5月期は79億円の見通しで、「収益認識に関する会計基準」などを適用するため単純比較はできないものの、前期比8.1%減と実質減益となったことが嫌気されたようだ。前期は、自社開発商品の高品質・低価格化や物量コストの削減などを図ったほか、5店舗と小型店1店舗の計6店舗の新規出店、既存店の建て替えを1店舗、生鮮売り場を強化した大幅改装を5店舗で実施した。

■そーせいグループ <4565>  1,716円  -109 円 (-6.0%)  本日終値
 7日に発表した「300億円の新株予約権付社債を発行」が売り材料。
 300億円のユーロ円建て新株予約権付社債(転換社債=CB)を発行する。調達資金は既発CBの買い入れ資金などに充てる。

■ウエルシア <3141>  3,305円  -160 円 (-4.6%)  本日終値
 ウエルシアホールディングス<3141>が反落。同社は7日取引終了後に、22年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。営業利益が前年同期比30.8%減の72億8200万円にとどまったことがネガティブ視されたようだ。売上高は同7.0%増の2488億6100万円で着地した。調剤併設店舗の増加や新規出店の効果により増収を確保したが、販管費の増加が利益面に影響。品目別では食品部門が前年の特需の反動で前年割れとなった。なお、通期業績予想は売上高1兆210億円(前期比7.5%増)、営業利益443億円(同3.1%増)とする従来計画を据え置いている。

■INPEX <1605>  791円  -34 円 (-4.1%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。7日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比1.17ドル安の1バレル=72.20ドルに下落した。サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの産油国による「OPECプラス」の協議が決裂したことで、足もとで需給引き締まりへの警戒から原油価格は上昇傾向にあったが、この日はアラブ首長国連邦(UAE)が増産に動くとの観測から下落に転じた。原油価格が荒い値動きとなるなか、原油関連株にも強弱観が対立している。

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