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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「侮れぬサイコロ25%、反転信号となるか?」

株式評論家 富田隆弥

◆早いもので今年も半分が過ぎた。日経平均株価は昨年終盤からの勢いに乗り2月16日高値の3万0714円まで上昇したが、その後は4カ月以上もたつき、チャートは2万9000円近辺でもみ合いを煮詰めている。この煮詰まりから上に放れるのか、それとも下に放れるのか、年後半はまずそこが焦点になる。

◆日経平均株価は本稿執筆の7月1日時点で2万8707円引けと4日続落。このところ出来高は9億株前後と薄商いが続き、早くも「夏枯れ」の声も聞こえてくる。7月23日の東京五輪開幕を控えて新型コロナウイルスの感染再拡大が気掛かりであるうえ、米国では7月4日の独立記念日(米国市場は5日まで3連休)を境にバカンスの準備に入るとされており、外国人投資家がポジション調整に動き出す可能性もある。

◆ただ、テクニカル指標には底値信号を発するものも出てきている。7月1日の日経平均株価のサイコロジカルライン(以下サイコロ)は「3勝9敗:25%」となった。底値信号とされる「25%」は昨年10月30日以来8カ月ぶりであり、その時は安値2万2948円を付けて反転、2月16日の高値まで大きく上昇基調を描いた。

◆そして、2月16日にサイコロは高値信号「9勝3敗:75%」を付け、そこから現在に至る長い調整に入った。サイコロは、12日間のプラス引けの日を数えただけの単純な指標だが、高値・底値と合致するケースが多く侮れない指標だ。今回の「サイコロ:25%」も反転信号になるのかが注目され、6月15日に付けた戻り高値2万9480円を抜くことができれば「上放れ」の合図となろう。

(7月1日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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