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【特集】4連勝さんはこんな人、投資スタイル別の注目指標、そして売買益期待の銘柄は

第21回 強い投資家はどんな人~日本株投資家3900人調査で解明!(データ分析・4連勝さん編-2)

筆者/真弓重孝 = 『株探』編集部・編集統括プロデューサー
ビジネス誌、マネー誌などを経て、2018年4月にみんかぶ(現ミンカブ・ジ・インフォノイド)に入社。現在に至る。

前回記事「4連勝さんはどんな人、コロナ相場での成績、含み損益が最大の銘柄は」を見る

2018年から今年春までの年間成績が負け知らずの「4連勝さん」。その2回目になるデータ分析編では、

投資スタイル別の注目指標および情報、
平均的な保有銘柄や投資期間、
信用取引の活用状況
今後の投資方針(態度)
売買益期待が最大&2番目に大きい銘柄、


――などを見ていこう。

グロース派はトップラインよりボトムライン重視の傾向

まず前回のおさらいで、4連勝さんの最も多いのが「グロース派」で、39%の割合を占める。次に多いのが35%を占める「バリュー派」が続く。

グロース派とバリュー派の差は4%ポイントと、全体の2%ポイントより大きくなっている点が目立つ。また「テクニカル・需給派」と「テーマ派」では、逆に全体と比べて4~5%ポイントほど低くなっているのも特徴だ。

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注:回答数は4連勝さん344、全体3920

ここから各スタイル別に注視する指標・情報を見ていく。最も多いグロース派では、「利益の成長性」「売上高の成長性」「収益性の改善」となった。

全体との傾向の違いでは、トップとなった「利益の成長性」を注視する人の割合だ。4連勝さんは74.6%と、全体の69%より5%ポイント高い。

逆に2番目に多い「売上高の成長性」では、全体と比べて割合がやや低くなっている。

2018年と昨年に市場の急落ないし暴落が襲った過去の4年では、トップラインよりボトムラインの成長性に敏感になった人が多かったのかもしれない。

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注:回答は4つまで。回答総数と人数は、4連勝さん399と134、全体3622と1309

バリュー派では、「配当利回り」「収益バリュー」の順となった。全体と1位と2位が逆転し、「配当利回り」を重視する人がトップになった。

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注:回答は4つまで。回答総数と人数は、4連勝さん385と119、全体3255と1197。合計は100%を超える

テク・需給派は「出来高」、テーマ派は「IoT・AI」、イベント派は「株主優待」

テクニカル・需給派では「出来高の増減」がトップになった。全体のトップは「時価総額の水準」だが、4連勝さんでは6番目である点が大きく違う。

また4連勝さんでは、2番目は「MACD(移動平均収束発散法)」となったが、全体では同指標は6番目になっている点も異なる。

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注:回答は4つまで。回答総数と人数は、4連勝さん90と29、全体1624と513。合計は100%を超える

テーマ派の重視する指標では「IoT・AI(人工知能)」がトップとなった。同テーマは、全体では5番目だった。

【タイトル】
注:回答は4つまで。回答総数と人数は、4連勝さん70と25、全体1083と434。合計は100%を超える

イベント派では、株主優待の新設・改善」がトップとなった(全体では2番目)。波乱相場になることが多かったこの4年の間では、このイベントは安定的にリターンを稼ぐカタリスト(株価変動のきっかけ)になっていた可能性がある。

実はケーススタディ編で紹介した、2013年から8連勝のsatoさん(ハンドルネーム)も、当初は「株主優待の新設・改善」をカタリストにしたイベント投資で、リターンを重ねた。

「初心者には、わかりやすく、とっつきやすかったため」とsatoさん。昨年、コロナデビューした個人投資家の中にも、株主優待に注目している人が一定割合いる可能性がある。

なおsatoさんが投資法を進化させてきた変遷は、今週金曜日に公開する予定の記事で詳しく触れる予定だ(参考:強い投資家のコラム一覧)。

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注:回答は4つまで。回答総数と人数は、4連勝さん44と19、全体664と263。合計は100%を超える

銘柄分散派が多い?

足元の保有銘柄を聞くと「21~50」銘柄が最も多く、次が「11~20」銘柄となった。

全体では「1~5」銘柄がトップで、次が「6~10」銘柄と集中投資派の割合が高い。一方の4連勝さんでは、集中投資派はマイナーなのが特徴だ。

ボラティリティー(株価の変動率)が高まることも多かった時期は、銘柄分散せた方が勝ちをつかみ取りやすかった可能性がある。

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注:回答数は4連勝さん344、全体3920

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注:回答は2つまで。回答総数と人数は、4連勝さん521と344、全体5606と3920。合計は100%を超える

今後の投資態度は、リスクを取る人が、リスク抑制派よりやや多め

信用取引の活用状況と今後の日本株の投資態度は以下の通り。信用取引については、全体とほぼ同じ割合になっている。

今後の投資態度については、4連勝さんの35%が「リスクを取り、リターンを狙う」とトップで、2番目の「リスクを抑制」の人より4%ポイント多いのが特徴。

全体では「リスクを抑制」の人が、「リスクを取る」の人をわずかに上回っている。4連勝さんは、銘柄分散をしつつ攻めの姿勢を持つ人が全体より多い傾向にある可能性がある。

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注:回答数は4連勝さん344、全体3920

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注:単独回答。回答数は全体344、全体3920

最後に売買益期待が最大と2番目のリストを紹介する。

前回の分析対象だった「長期さん」の期待銘柄と比べると、期待が最大の銘柄の上位に東京エレクトロン<8035>や村田製作所<6981>と、半導体関連や電子部品の優良企業が来ているのが目立つ。

また最大銘柄の中に、日本航空<9201>や先週、株価が1万円を一時突破したトヨタ自動車<7203>など、アフターコロナでの回復需要が期待できる業種や景気敏感セクターが入っているのも特徴だ。

2番目に期待が大きいと挙げた銘柄でも、オリエンタルランド<4661>やトヨタといった回復需要および景気敏感系の大手企業が並んでいる。

なおトヨタの株価1万円突破に関連した分析記事は、本日6月23日アップの「大川智宏の『日本株・数字で徹底診断!』 第67回」で触れている。

■売買益期待が最大の銘柄
順位銘柄名<コード>
1ソニーグループ<6758>
2東京エレクトロン<8035>
2村田製作所<6981>
4ファーマフーズ<2929>
4三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
6ソフトバンクグループ<9984>
6伊藤忠商事<8001>
6レーザーテック<6920>
6日本航空<9201>
10ファンケル<4921>
10任天堂<7974>
10ソレイジア・ファーマ<4597>
10トヨタ自動車<7203>
10三菱商事<8058>
10フェローテックホールディングス<6890>
10ENEOSホールディングス<5020>
10日本郵船<9101>
注:回答数は144

■売買益期待が2番目の銘柄
順位銘柄名<コード>
1レーザーテック<6920>
2ソフトバンクグループ<9984>
2エムスリー<2413>
4トヨタ自動車<7203>
5三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
5ラクス<3923>
5任天堂<7974>
5マネーフォワード<3994>
5オリエンタルランド<4661>
5ルネサスエレクトロニクス<6723>
5三櫻工業<6584>
注:回答数は101

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