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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:タムラ、THK、郵船

タムラ <日足> 「株探」多機能チャートより
■タムラ製作所 <6768>  701円  +100 円 (+16.6%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率2位
 タムラ製作所<6768>はストップ高カイ気配。同社はトランスやリアクターのほか、はんだ材料など電子材料を展開するが、パワー半導体分野では次世代の酸化ガリウム半導体の開発で業界をリードしている。同社からカーブアウトする形で設立されたノベルクリスタルテクノロジーが同分野の研究開発を推進している。15日に日本経済新聞が、このノベルクリスタルテクノロジーが酸化ガリウムの100ミリウエハーの量産に世界で初めて成功し、ウエハーの提供を2021年内に開始する見通しであることを報じた。これがタムラの株価を強く刺激する格好となった。次世代パワー半導体分野で、酸化ガリウム製は従来のシリコン製に比べ消失電力を1000分の1程度に低減することを可能とし、ウエハーのコストも安価に抑えられる強みを持っている。今後、太陽光発電などの再生可能エネルギーや電気自動車(EV)などの分野で大きく貢献するとみられ、同社株はその関連有望株として頭角を現している。

■自律制御システム研究所 <6232>  2,837円  +335 円 (+13.4%) 一時ストップ高   11:30現在
 自律制御システム研究所<6232>が急騰。15日の取引終了後、日本郵便と日本郵政キャピタルの2社との間で業務提携し、あわせて日本郵政キャピタルに対して第三者割当による新株式の発行を行うと発表しており、これが材料視されている。同業務提携により、都市などでの目視外飛行が可能なドローンやそれに関わるシステムの開発をはじめ、ドローンを用いた物流システム確立などを目指す。なお、自律制御シ研は日本郵政キャピタルに対する第三者割当増資により、総額約30億円を調達する予定。割り当て後、日本郵政キャピタルは自律制御シ研株の10.36%を保有する筆頭株主となる。現在の筆頭株主である野波健蔵氏の持ち株比率は、所有株数は変わらないものの11.01%から9.88%へと低下する見込み。

■THK <6481>  3,480円  +200 円 (+6.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率9位
 THK<6481>が8日ぶりに急反発。SMBC日興証券が15日付で同社の投資判断を「2(中立)」から「1(強気)」に引き上げ、目標株価を3600円から4300円へ増額しており、これが好材料視されているようだ。レポートでは、中国産業機器事業の受注高は季節性要因でピークアウトするものの、高水準が継続すると指摘。また、先進国の受注回復や輸送機器事業の収益性改善を考慮し、22年12月期に営業利益520億円と過去最高益(18年12月期498億円)を更新すると予想している。

■中央発條 <5992>  1,291円  +64 円 (+5.2%)  11:30現在
 中央発條<5992>が大幅続伸。15日の取引終了後、新たにタイでダイハツ向けシャシばね製品を新規受注し、東南アジアでの事業規模拡大を計画していることを明らかにしており、これが好材料視されている。同社は既にタイの現地拠点であるCHUHATSUでシャシばね製品の生産をスタートしており、順次生産規模を拡張していく予定という。東南アジアにおけるシャシばね製品の需要は今後も拡大が見込まれ、引き続き投資や拡販活動を進めていくとしている。

■AGC <5201>  5,070円  +245 円 (+5.1%)  11:30現在
 AGC<5201>が大幅反発。株価は約1カ月ぶりに5000円台を回復している。15日の取引終了後、北米建築用ガラス事業をCardinal Glass Industries(米国)に譲渡すると発表しており、これが好材料視されている。北米建築用ガラスの売却額は4億5000万ドル。同社は建築用ガラス事業の構造改革を進めており、今回の売却はその一環として行われる。売却に伴い、21年12月期第3四半期に譲渡益約250億円をその他収益として計上する予定だ。なお、通期業績への影響は現在精査中とし、判明次第発表するとしている。

■INPEX <1605>  843円  +33 円 (+4.1%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>が高い。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月限が前日比1.24ドル高の1バレル=72.12ドルに上昇。時間外取引で一時72.80ドル台へと値を上げている。新型コロナワクチンの接種拡大による米国の経済正常化に向けて、原油需要が回復するとの期待感が膨らんでいる。

■日本郵船 <9101>  5,590円  +170 円 (+3.1%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>、NSユナイテッド海運<9110>が揃って上値追い態勢にあり、業種別値上がり率上位3傑に食い込んでいる。ワクチン普及進展を背景とした経済正常化期待を背景にグローバル物流が回復し収益環境は良好。海運業界はドル建て決済のため、ここ最近の円安進行も追い風材料となっている。また、いち早くコロナ禍から脱却した中国経済は足もと個人消費の好調が観測されており、同国経済と連動性の高いバルチック海運指数もここ上昇基調を強めていることはポジティブ材料となる。同指数は前週半ばから急上昇に転じ、15日時点で3025まで水準を切り上げ、5月13日以来約1カ月ぶりの3000大台回復を果たした。

■日本商業開発 <3252>  1,908円  +40 円 (+2.1%)  11:30現在
 日本商業開発<3252>が3日ぶりに反発し、年初来高値を更新している。15日の取引終了後、株主優待の内容について、21年6月末を基準日とする株主優待からカタログに変更すると発表しており、これが材料視されているようだ。優待カタログは、現行優待品のジェフグルメカードを含め、全国の名産品や寄付先などが掲載されているもの。300株以上700株未満保有者に3000円相当の商品1点、700株以上保有者に6000円相当の商品1点をそれぞれ贈呈する。なお、基準日(毎年6月末と12月末)に変更はない。

■トモニホールディングス <8600>  304円  +6 円 (+2.0%)  11:30現在
 トモニホールディングス<8600>は3日続伸。15日の取引終了後、上限を67万9900株(発行済み株数の0.42%)、または2億261万200円とする自社株を、16日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表したことが好感されている。なお、取得結果はまだ発表されていない。

■エイジス <4659>  3,390円  +45 円 (+1.4%)  11:30現在
 エイジス<4659>は続伸。15日の取引終了後に発表した5月度の連結売上高が前年同月比5.6%増となり、2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。なお、4月からの累計では前年同期比2.9%増となっている。

■タムロン <7740>  2,492円  +27 円 (+1.1%)  11:30現在
 タムロン<7740>は3日続伸。15日の取引終了後、6月25日付で95万株(発行済み株数の3.66%)の自社株を消却すると発表しており、これが好感されているようだ。なお、消却後の発行済み株数は2500万株となる予定だ。

■SUMCO <3436>  2,634円  -30 円 (-1.1%)  11:30現在
 SUMCO<3436>、東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>がいずれも5日ぶりに反落するなど、ここ上値追い歩調を続けていた半導体セクターが利益確定売りに押されている。前日の米国株市場ではFOMCの結果発表を前に買い手控えムードが漂うなか、長期金利が上昇したことでハイテク株にはネガティブな環境となった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4日ぶり反落しており、これを受けて東京市場でも半導体関連株に目先売り圧力が顕在化した。

■ソフトバンクグループ <9984>  7,983円  -59 円 (-0.7%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>が軟調。8000円大台攻防の様相を呈すなか、足もとでは強弱感対立のなかも売りに押される展開にある。前日の米国株市場はハイテク株比率の高いナスダック総合指数が4日ぶりに反落した。米ハイテク企業に積極投資する同社株はナスダック市場の動向と株価連動性が高く、逆風材料となっている。5月の大型連休明け以降は売り残が減少する一方、信用買い残の増勢が顕著で株式需給面でも重さが意識されている。「MSCIの指数イベント通過後に同社の株価が戻るとみて押し目を買い下がった個人投資家がしびれを切らしている」(ネット証券マーケットアナリスト)という指摘もでている。

■イントランス <3237>  97円  +18 円 (+22.8%)  11:30現在
 イントランス<3237>が寄り付きから急騰し、年初来高値を更新している。15日の取引終了後、売却取引を進めていた販売用不動産の決済・引き渡しが完了したことに伴い、シンジケートローンの返済を行い、21年3月期決算短信に記載していた「継続企業の前提に関する重要事象等」及び「継続企業の前提に関する注記」の解消を決定したと発表。これが好材料視されている。今回の売却により、22年3月期第1四半期において営業利益に6億2500万円を計上する予定という。また、手元資金はシンジケートローン完済後において約7億円増加し、当面の運転資金、投資資金を十分に賄える状況となったことから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況は解消したものと判断したという。

■ウェルス・マネジメント <3772>  2,292円  +400 円 (+21.1%) ストップ高   11:30現在
 ウェルス・マネジメント<3772>はストップ高。同社は高級ホテルなどへの不動産投資を展開する。21年3月期は新型コロナウイルスの影響もあって営業損益段階からの赤字を余儀なくされたが、22年3月期は大幅黒字転換が見込まれている。そうしたなか、15日取引終了後に今年度を初年度とする3カ年の中期経営計画を策定したことを発表した。数値目標では24年3月期に経常利益75億円(22年3月期計画は55億円)を目指すことを掲げており、これが株価にインパクトを与える材料となった。

●ストップ高銘柄
 フォーカスシステムズ <4662>  1,350円  +300 円 (+28.6%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 WT天然ガス <1689>  1円  -1 円 (-50.0%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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