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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:シンバイオ、QDレーザ、オリンパス

シンバイオ <日足> 「株探」多機能チャートより
■シンバイオ製薬 <4582>  2,278円  +318 円 (+16.2%)  11:30現在
 シンバイオ製薬<4582>が急伸し年初来高値を更新している。この日、米キメリックス社(ノースカロライナ州)が抗ウイルス薬「ブリンシドフォビル」について、天然痘の医療用対策として米国食品医薬品局(FDA)から承認を取得したと発表しており、これが好材料視されている。ブリンシドフォビルは、全ての年齢層、嚥下困難な患者に承認された初の天然痘抗ウイルス剤で、広範囲のDNAウイルス感染症に対して有効な治療方法となり得るものと期待されている。シンバイオは19年9月にキメリックス社からブリンシドフォビルに関して、天然痘の予防・治療を除く全ての適応症を対象とした全世界での独占的開発・製造・販売権を取得しており、現在、造血幹細胞移植後のアデノウイルス感染症を対象とするグローバル開発を進めているという。

■芝浦メカトロニクス <6590>  8,070円  +720 円 (+9.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 芝浦メカトロニクス<6590>が急伸、年初来高値を大幅に更新した。時価は約14年ぶりの高値水準にある。東芝系の半導体製造装置メーカーでエッチング装置やチップボンダーなどで高い商品競争力を誇る。世界的な半導体需給の逼迫を背景に大手半導体メーカーの生産能力増強の動きが活発で、同社の活躍余地が広がっている。市場では「半導体受託生産で世界最大手のTSMCが開発拠点を日本国内に設けるという話が改めて浮上しているが、これに芝浦メカが参加するとの思惑が株高を後押ししているもようだ」(国内ネット証券アナリスト)という。

■アインホールディングス <9627>  6,960円  +500 円 (+7.7%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 アインホールディングス<9627>が急反発している。同社は4日取引終了後に、22年4月期通期の連結業績予想を公表。営業利益見通しを前期比37.2%増の150億円としていることが好感されているようだ。売上高は同6.0%増の3150億円を見込む。ファーマシー事業では調剤薬局の新規開発及びM&Aを積極的に活用するほか、リテール事業ではコスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」を継続的に出店し、事業規模の拡大を図るとしている。なお、21年4月期通期の連結決算は、売上高が前の期比1.6%増の2973億500万円、営業利益が同32.0%減の109億3200万円で着地した。

■アトラエ <6194>  2,050円  +135 円 (+7.1%)  11:30現在  東証1部 上昇率7位
 アトラエ<6194>が急反発、上値指向の強さを際立たせている。5月後半から機関投資家とみられる継続的な実需買いが観測され株価は連日の年初来高値更新、きょうは株式分割考慮で昨年1月以来約1年5カ月ぶりに2000円台に乗せてきた。IT系企業を対象に成功報酬型求人サイト「Green」を主力展開するが、企業側からの旺盛な人材ニーズを背景に需要を開拓している。また、組織改善ツールも育成し収益に大きく貢献している。21年9月期連結営業利益は5億円(今期が連結開始年度で前期比較なし)を見込むが、第2四半期時点で5億9200万円と既に超過しており、大幅な上振れが濃厚。投資会社のアセットマネジメントOneが同社株の買い増しに動き、直近約10%まで株式保有比率を高めていることも注目される。

■QDレーザ <6613>  1,690円  +85 円 (+5.3%)  11:30現在
 QDレーザ<6613>が4日ぶりに反発している。この日、国内で医療機器製造販売承認を取得した「RETISSAメディカル」が、ドイツのエッセン大学における治験を終了し、安全性と有用性が確認されたと発表しており、これが好感されている。「RETISSAメディカル」は、カメラ撮像の網膜投影による不正乱視向け視力補正機器。今回の治験では、18年から子会社QDレーザドイツがスポンサーとなり、ドイツのエッセン大学のA・エクスタイン医学博士が主導して治験が行われ、角膜疾患による視覚障害のある18~85歳の21人の患者が参加。通常の眼鏡による矯正視力に比べて、近方及び遠方の視力と読解力を改善したと結論したという。

■オリンパス <7733>  2,372.5円  +104.5 円 (+4.6%)  11:30現在
 オリンパス<7733>が大幅反発している。前週末4日の取引終了後、祖業である顕微鏡など科学事業を分社化する検討を開始したと発表しており、分社化による収益拡大を期待した買いが入っているようだ。19年11月に発表した経営戦略に基づき、内視鏡事業及び治療機器事業を中心とした医療分野に経営資源を投入するのに伴い分社化を図るという。なお、分社の時期は22年4月1日を予定している。

■日本セラミック <6929>  2,990円  +114 円 (+4.0%)  11:30現在
 日本セラミック<6929>が大幅高、株価は6日続伸で2月中旬以来の3000円大台復帰を果たした。赤外線センサーのニッチトップで国内シェア9割と圧倒的な商品競争力を誇る。電気自動車(EV)向けでもセンサーで高い実績を有しており、EV大国である中国向けに最適なモーター制御を補助する電流センサーの引き合いが活発だ。21年12月期営業利益は前期比16%増の33億円と2ケタ成長を見込むが、一段の上振れが有力とみられている。

■アルファポリス <9467>  3,445円  +125 円 (+3.8%)  11:30現在
 アルファポリス<9467>が反発している。前週末4日の取引終了後、同社の小説「月が導く異世界道中」のテレビアニメーションが、7月7日から放送開始されることが決定したと発表しており、これが好感されている。同作は、原作小説がシリーズ累計200万部突破の大ヒット小説で、薄幸系主人公の異世界放浪を描いた作品。20年10月にテレビアニメ化を発表していた。

■ポールHD <3657>  1,149円  +34 円 (+3.1%)  11:30現在
 ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>は反発している。前週末4日の取引終了後に発表した第1四半期(2~4月)連結決算が、売上高80億1500万円(前年同期比26.6%増)、営業利益8億3000万円(同36.9%増)、純利益5億3000万円(同38.3%増)と大幅増益となったことが好感されている。主力のデバッグ・検証事業で海外顧客向け売り上げが増加したほか、政府のGIGAスクール構想に基づく学校ICT化サポート事業者として、タブレット端末のキッティングサービスを受注したことが寄与した。また、ネットサポート事業で非対面なECサイト活性化によりモニタリング、カスタマーサポートが増加したことや、ゲーム市場向けのカスタマーサポートの受注が増えたことも貢献した。なお、22年1月期通期業績予想は、売上高300億7700万円(前期比12.5%増)、営業利益34億5200万円(同7.3%増)、純利益21億2300万円(同0.2%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本郵船 <9101>  4,960円  +115 円 (+2.4%)  11:30現在
 日本郵船<9101> 商船三井<9104> 川崎汽船<9107>など海運大手が揃って上値追い基調を強めており、業種別騰落でも「海運」は東証1部33業種中、値上がり率断トツに買われている。ばら積み船市況の運賃動向を表すバルチック海運指数は5月24日に2881で高値をつけてから一貫して水準を切り下げているが、需要そのものは回復傾向にあることに変わりなく、コンテナ船市況が引き続き高水準で収益環境に陰りはみられない。なお、郵船は前週3日につけた高値を上回り年初来高値を更新、5000円大台回復を目前としている。

■デクセリアルズ <4980>  2,302円  +37 円 (+1.6%)  11:30現在
 デクセリアルズ<4980>が続伸している。きょう付けの化学工業日報で、「デクセリアルズの差異化製品が車載ディスプレイ市場に浸透し始めている」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、回路接続に用いられる粒子整列型の異方性導電膜(ACF)は、高い接続信頼性が評価され、採用数が拡大しているという。また、反射防止フィルムのほか、車載CMOSセンサー向けの精密接合用樹脂も伸長しており、車載分野へのシフトを急ぐとしており、車載向けの拡大による業績への貢献が期待されている。

■マーベラス <7844>  787円  +12 円 (+1.6%)  11:30現在
 マーベラス<7844>は4日ぶりに反発している。前週末4日の取引終了後、20年11月に発売したゲームソフト「天穂(てんすい)のサクナヒメ」の世界累計出荷本数が100万本を突破したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入っている。「天穂のサクナヒメ」は、「ヒノエ島」を舞台に、島を支配する鬼とたたかう爽快なコンボアクションと、日本古来の伝統を取り入れた米作りシミュレーション要素が融合したユニークな和風アクションPRG(ロールプレイングゲーム)。発売後2週間で50万本を突破し、半年余りでミリオンセラーを達成するなど記録的な販売数となったとしている。

■任天堂 <7974>  68,720円  +960 円 (+1.4%)  11:30現在
 任天堂<7974>が1000円を超える上昇で一時6万9000円台に乗せた。コロナ禍でライフスタイルの巣ごもり化が進んだことで同社を筆頭にゲーム関連企業には追い風が強い。同社の22年3月期営業利益は急激な伸びをみせた前期の反動で2割程度の減益を見込んでいるが、マーケットでは大幅な増額余地を見込んでおり、株価の戻り足に反映されている。米国時間12日から世界最大のゲーム見本市「E3」がオンライン開幕されるが、同社はこの会期期間である12~15日に合わせ個別に発表会を開催する予定にあり、株価の刺激材料にも事欠かない。2007年以来約14年ぶりとなる7万円大台をにらみ、大口個人投資家などの買い攻勢が顕著となっている。

■ユーグレナ <2931>  844円  +10 円 (+1.2%)  11:30現在
 ユーグレナ<2931>が反発している。前週末4日の取引終了後、国土交通省が保有・運用する飛行検査機「サイテーションCJ4」にユーグレナ製造のバイオジェット燃料が使用され初フライトが実現したと発表しており、これが好材料視されている。今回行われたフライトでは、バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントのBIC プロセスで製造し、外部検査機関による適合検査に合格したバイオジェット燃料を、既存石油系ジェット燃料と混合した上で使用した。同バイオジェット燃料の原料には、使用済み食用油と微細藻類ユーグレナ(和名ミドリムシ)由来の油脂などを使用しているという。なお、政府機関の航空機で国産のバイオジェット燃料が使用されるのは日本で初めて。

■レーザーテック <6920>  23,340円  +120 円 (+0.5%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>の上値追いが止まらない。きょうで株価はついに11連騰、目先筋の利益確定売り圧力をしのぐ新規の買い需要が株高を後押ししている。前週末の米国株市場では5月の雇用統計発表を受けた長期金利の急低下でハイテク系のグロース株中心に買いが集まった。特に半導体セクターへの物色意欲が旺盛で、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も大幅反発、過去最高値の3305まであと100ポイント弱に迫っている。東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好だが、レーザーテックは半導体製造装置で他社の追随を許さないマスクブランクス検査装置を手掛けており成長期待が強い。上場来高値圏を走っていることで、株式需給面で戻り売り圧力のない点も強みとなっている。

●ストップ高銘柄
 山大 <7426>  1,353円  +300 円 (+28.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、1銘柄

●ストップ安銘柄
 WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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