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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):フェローテク、Uアローズ、レーザーテク

フェローテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■タダノ <6395>  1,200円  +118 円 (+10.9%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 タダノ<6395>が大幅に3日続伸。株価は一時、前日に比べ11.2%高に買われた。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は2日、同社株のレーティングを「ニュートラル」から「オーバーウエイト」に引き上げた。目標株価は810円から1400円に見直した。「シン・タダノ始動、序がこれから始まる」と指摘した。クレーンが需要回復局面を迎えるとみていることと、欧州事業の事業再生計画の承認や19年に買収したドイツを本拠とする「デマーグ」のクレーン事業の統合進展で業績が拡大局面を迎える可能性が高まった、と分析している。22年3月期の連結営業損益は会社予想の42億円の黒字に対して54億円の黒字(前期は41億9600万円の赤字)、23年3月期の同利益は171億円と急回復を見込んでいる。

■フェローテク <6890>  2,985円  +240 円 (+8.7%)  本日終値
 フェローテックホールディングス<6890>が大幅高で上場来高値を更新。2日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、純利益を78億円から123億円(前期比66.9%増)へ上方修正しており、これが好感されたようだ。同社の持ち分法適用関連会社が第三者割当増資を実施することに伴い、持ち分変動利益が約45億円発生することから業績予想を修正した。同利益は、第1四半期に計上する見込み。なお、通期の売上高、営業利益はともに従来予想を据え置いた。

■ユナイテッドアローズ <7606>  2,142円  +162 円 (+8.2%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 2日に発表した「5月既存店売上高は27.5%増」が買い材料。
 5月既存店売上高は前年同月比27.5%増。

■レーザーテック <6920>  23,010円  +1,550 円 (+7.2%)  本日終値
 レーザーテック<6920>は目先筋の売り物をこなしきょうも頑強。株価は前日まで8連騰で最高値街道をまい進し、半導体製造装置関連株のなかでも異彩を放つ上げ足をみせた。半導体市況の好調とあわせ高集積化・微細化に対するニーズも高まっており、EUV(極端紫外線)露光装置市場の急拡大で、同社が独占供給体制にあるEUV向けマスクブランクス検査装置への注目度が高い。

■GCA <2174>  980円  +62 円 (+6.8%)  本日終値
 GCA<2174>が急伸し一時、前日比14.7%高の1053円に買われ年初来高値を更新した。2日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を255億円から335億円(前期比53.0%増)へ、営業利益を26億円から38億円(同2.2倍)へ、純利益を21億5000万円から29億円(同3.4倍)へ上方修正したことが好感された。欧米地域のテクノロジー・デジタル関連案件が引き続き好調に推移するほか、日本・アジア地域も業績の回復が見込まれるなど、全ての地域において受注パイプライン残高が高水準で推移していることが要因としている。

■愛三工業 <7283>  893円  +48 円 (+5.7%)  本日終値
 愛三工業<7283>は大幅高で3連騰、一時53円高の898円と値を飛ばし連日の年初来高値更新。時価は2019年11月以来、1年7カ月ぶりの高値圏に浮上した。トヨタ自動車<7203>系列の自動車部品メーカーで世界的な自動車販売の好調が収益面で追い風となっている。22年3月期は営業利益段階で前期比倍増の100億円と急拡大を見込んでいるが、半導体不足に伴う生産調整圧力を考慮した保守的なもので、トップラインの増額と合わせて利益も会社側計画を更に上振れする可能性が意識されている。トヨタとの取引関係も厚く、売り上げの約60%を占める。トヨタは電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)など電動化戦略を打ち出しており、EV・HV向け電動車制御システムの事業化に傾注する愛三工はキーカンパニーとして注目度を高めている。

■三井化学 <4183>  3,885円  +190 円 (+5.1%)  本日終値
 三井化学<4183>が続伸、ここ5日移動平均線を絡め上値指向を強めていたが、きょうは3885円台まで買われ、3月26日につけた高値3795円を上回り約2カ月ぶりに年初来高値を更新した。総合化学メーカー大手で、フェノールではトップシェア。半導体用フィルムなど電子材料や機能性樹脂分野などにも幅広く展開している。前日に30年度までの長期経営計画を開示しており、数値目標として30年度にコア営業利益2500億円と前期の営業利益実績との比較で約3倍となる強気の数字を掲げており、これが株価上昇を後押しする格好となった。

■泉州電業 <9824>  3,535円  +165 円 (+4.9%)  本日終値
 泉州電業<9824>が後場動意づき、一時7%超上昇した。同社はきょう午後2時頃に、15万株(自己株式を除く発行済み株式総数の1.62%)、5億円を上限とする自社株取得枠を設定したと発表しており、需給改善などが期待されたもよう。株主還元の充実と資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策を遂行するためとしており、取得期間はあす6月4日から10月31日までとなっている。あわせて、21年10月期第2四半期累計(20年11月~21年4月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比11.9%増の429億7300万円、営業利益は同5.6%増の19億500万円で着地した。半導体製造装置向け及び自動車・工作機械向けの需要が回復したほか、銅価格上昇に伴う建設・電販向けの売り上げ増などが寄与。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■IHI <7013>  2,967円  +117 円 (+4.1%)  本日終値
 IHI<7013>が大幅に3日続伸。SMBC日興証券は2日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに、目標株価を2700円から4200円に引き上げた。資産効率改善の取り組みと航空エンジン事業の回復で業績は大幅増益を予想している。航空エンジンに関しては、エアバスがA320シリーズの増産に言及していることなどが追い風に働く可能性をみている。同証券では、22年3月期の連結営業利益予想を480億円から770億円、23年3月期の同利益を728億円から783億円に見直している。

■味の素 <2802>  2,595.5円  +88.5 円 (+3.5%)  本日終値
 味の素<2802>が前日比100円を超える上昇で新高値に買われたほか、不二製油グループ本社<2607>、キユーピー<2809>など食品株が総じて高い。業種別騰落率でも食料品セクターは値上がり率で最上位に位置している。通常、食品関連株はディフェンシブストックとして、全体相場でハイテク株などが売りに押されるような地合いの時に買われる傾向があるが、足もとの動きは意味合いが異なる。穀物市況の高騰を背景に食品価格の上昇傾向が顕在化している。大豆油や菜種油などをはじめ加工食品向け植物油の国内取引価格が軒並み上昇、それを転嫁する形で油脂製品の値上げが相次いでいる。コロナ禍であえぐ外食産業にとっては厳しい収益環境を強いられるが、提供する側の食品メーカーは値上げが通りやすい環境にあることで、株価にポジティブに作用している。

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