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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:INPEX、トヨタ、ワークマン

INPEX <日足> 「株探」多機能チャートより
■協和キリン <4151>  3,575円  +280 円 (+8.5%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位
 協和キリン<4151>が3日ぶりに急反発し年初来高値を更新した。同社は1日、開発中のアトピー性皮膚炎治療薬「KHK4083」について、米アムジェンと共同開発・販売に関する契約を締結したと発表しており、これが材料視されているようだ。同剤は、協和キリンが保有している「完全ヒト抗体作製技術」と抗体依存性細胞傷害活性(ADCC)を高める「POTELLIGENT技術」を利用したヒト型抗OX40モノクローナル抗体で、活性化T細胞を選択的に減少させることが確認されている。現在、主要7カ国(G7)地域で約3000万人以上が罹患しているアトピー性皮膚炎を対象として、米国や欧州、日本で開発が進められており、アトピー性皮膚炎の治療薬として画期的医薬品になりうる開発品だという。なお、今回の契約に基づき、アムジェンは同剤の開発や製造を主導し、協和キリンが単独で販売活動を担当する日本を除き、グローバルで販売するとしている。

■KeePer技研 <6036>  2,490円  +181 円 (+7.8%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位
 KeePer技研<6036>が急伸し一時、前日比10.9%高の2562円に買われ年初来高値を更新した。1日の取引終了後に発表した5月度の月次速報で、既存店売上高は前年同月比36.1%増の大幅な増収となり、13カ月前年実績を上回ったことが好感されている。会社側によると、「人々の清潔意識」の高まりに加えて、SNSなどを通じてKeePerの評価が上がり、高価格帯の「EXキーパー」や「クリスタルキーパー」などの施工が大幅に増加していることが要因。なお、全店の売上高は42.3%増だった。

■第一稀元素化学工業 <4082>  1,664円  +81 円 (+5.1%)  11:30現在
 第一稀元素化学工業<4082>が大幅続伸、一時5%を超える上昇で1676円まで買われ、5月24日以来約1週間ぶりに年初来高値更新となった。時価は2017年10月以来、約3年8カ月ぶりの高値圏を走るが、同年9月につけた上場来高値1805円奪回も視野に入ってきた。電材向けジルコニウム化合剤の大手で自動車排ガス触媒材では世界トップシェアを誇るが、このほか燃料電池材料や電気自動車(EV)向け2次電池材料などにも展開していることで注目度が高い。業績も急回復が見込まれており、22年3月期営業利益は前期比49%増の30億円を予想している。

■INPEX <1605>  806円  +34 円 (+4.4%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。INPEXは前日に比べ4%強の上昇となっている。1日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の7月限が3連休前の5月28日に比べ1.40ドル高の1バレル=67.72ドルに上昇した。一時68.87ドルと18年10月以来、2年7カ月ぶりの水準に上昇する場面があった。1日に開催された石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから成る「OPECプラス」の閣僚会議では、7月まで協調減産を段階的に縮小する方針を確認。世界的な景気回復観測が強まり原油需要が膨らむなか、需給が緩むことへの警戒感が後退した。また、米国では夏場のドライブシーズンに向けたガソリン需要拡大への期待が膨らんでいる。

■大和工業 <5444>  3,875円  +150 円 (+4.0%)  11:30現在
 大和工業<5444>が大幅続伸。株価は一時、前日に比べ4%強上昇し年初来高値を更新した。世界景気回復に向けた期待が膨らむなか、グローバルな鋼材需給のタイト化が予想されている。同社は電炉大手で、国内に加えて米国やタイ、韓国、サウジアラビアなどで事業展開している。主力のひとつである米国事業は、形鋼の重要が強く業績拡大期待が膨らんでいる。大和証券では5月31日に同社株のレーティングを「3(中立)」から「2(アウトパフォーム)」に引き上げ、目標株価を2800円から4400円に見直しており、アナリストから強気評価が出ている。

■Jフロント <3086>  1,111円  +32 円 (+3.0%)  11:30現在
 J.フロント リテイリング<3086>、三越伊勢丹ホールディングス<3099>、高島屋<8233>、エイチ・ツー・オー リテイリング<8242>の百貨店が大手4社が軒並み高となっている。1日の取引終了後に発表した5月度の売上速報(既存店売上高)が、前年同月比で4社ともに増収となっており、これが好材料視されている。前年は新型コロナウイルスの感染拡大により休業していた店舗が多く、その反動で売り上げを伸ばした。

■三菱UFJ <8306>  636円  +10.7 円 (+1.7%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>など大手金融株が堅調。前日の米国株市場では景気敏感セクターが強い動きを示し、米ISM製造業景況感指数が市場コンセンサスを上回る高水準だったことなどを背景に米長期金利も上昇、これを受けてゴールドマン・サックスやJPモルガンをはじめ金融セクターに買いが集まった。米10年債利回りは終値ベースで再び1.6%台に浮上している。東京市場でも米国事業を展開するメガバンクや大手生保株は運用環境の改善期待から買いが優勢となっている。また、前週に話題となったMSCIの銘柄入れ替えでも銀行株の組み入れを強化しており、東京市場においても世界的な金利上昇局面で恩恵を受けやすい大手金融株は引き続き注目度が高い。

■トヨタ自動車 <7203>  9,573円  +150 円 (+1.6%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が続伸。前日に300円超の上昇をみせたが、海外機関投資家とみられる実需買いを背景に最高値街道を走っている。時価総額は既に30兆円を超えており、時価総額2位のソフトバンクGと同3位のソニーグループ<6758>を合計しても同社には届かない。業績面も追い風が吹く。自動車販売需要は米国や中国などで好調に推移しており、半導体不足による生産調整は長引いてはいるものの一過性要因として株価の売り材料とはなっていない。22年3月期営業利益は前期比14%増の2兆5000億円を計画するが増額余地が意識されている。また、自動車の電動化シフトにも積極的に対応、電気自動車(EV)用電池の生産設備投資を加速させており、これも海外マネーの食指を動かす背景にあるとみられている。

■ワークマン <7564>  7,280円  -200 円 (-2.7%)  11:30現在
 ワークマン<7564>は5日続落している。1日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高速報で、既存店売上高は前年同月比10.4%増と3カ月連続で前年実績を上回ったものの、4月の同24.5%増から伸び率が鈍化したことが弱材料視されているようだ。5月は降雨日が多く、日照不足から夏物衣料や防暑小物の販売が伸び悩んだ。一方でレインウェアや長靴などの雨関連商品が好調に推移し、なかでもレインコートや防水シューズなど日常生活で使用可能な商品が大幅に伸長した。なお、チェーン全店売上高は同18.9%増だった。

■イーブック <3658>  3,135円  +500 円 (+19.0%) ストップ高   11:30現在  東証1部 上昇率2位
 イーブックイニシアティブジャパン<3658>がストップ高に買われている。1日の取引終了後、「LINEマンガ」を運営するLINE Digital Frontier(東京都新宿区)と電子書籍事業で業務提携すると発表しており、これが材料視されている。この提携により、イーブックは「LINEマンガ」のバックエンド業務を受託する予定で、今年度後半から業務を開始する見込み。同社では、バックエンド業務の共通化を進めることで事業効率の改善やコンテンツ力の向上を図っていく方針で、今後同業務の共通化以外での協業も進めていくとしている。

■博展 <2173>  536円  +80 円 (+17.5%) ストップ高   11:30現在
 博展<2173>がストップ高。1日の取引終了後、中国市場の広告会社ビューティ・ワークス社と中国市場における展示会事業と広告施策全般の協業を基軸とした業務提携基本契約を締結したと発表しており、これが好材料視されている。両社はこれまでもパートナーとして日本企業の中国でのイベント開催や広告展開のサポート実績が豊富にあるが、今回の協業により更に両社が有するノウハウを融合し、日本企業の中国市場での体験型マーケティング活動のサポート領域の拡大を図るとしている。

■HPCシステムズ <6597>  4,645円  +625 円 (+15.6%)  11:30現在
 HPCシステムズ<6597>が大幅高で3連騰、全体軟調地合いのなか強さを発揮し一時630円高の4645円まで上値を伸ばしている。前日ザラ場につけた上場来高値4315円も奪回。科学技術用の高性能計算システム開発を手掛けるニッチトップ企業で、ビッグデータや人工知能(AI)分野での知見を生かし幅広く商機を捉えている。スーパーコンピュータ「富岳」を計算資源とするSaaSサイエンスクラウドにも商業展開するなど、そのサービス領域を広げている。直近では効率的な新材料開発のためのマテリアルズ・インフォマティックス(MI)ソフトウェアを開発したことを発表、今後の展開に期待がかかっている。

■IMV <7760>  592円  +56 円 (+10.5%)  11:30現在
 IMV<7760>が急騰、60円高の596円まで買われ今年1月以来の600円台復帰を指呼の間に捉えている。世界的な「脱炭素」への取り組みが活発化するなかで電気自動車(EV)の普及に一段と注力する国が増えている。日本でもトヨタ自動車<7203>がEV関連投資を加速させるなど、国内大手自動車メーカーの展開も急だ。そうしたなか、同社は自動車業界を主要顧客に振動試験装置を提供し、世界的にも屈指のシェアを誇るほか、受託試験も手掛ける。自動車向けリチウムイオン電池の充放電の性能確認などでも高い実績を持っていることで、現在のEVシフトの流れに乗り収益機会拡大の思惑が浮上している。業績面も回復顕著で21年9月期営業利益は前期比2.9倍の9億9000万円予想と急変貌する見通し。

■酒井重工業 <6358>  2,338円  +171 円 (+7.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 酒井重工業<6358>は急伸している。午前10時ごろ、26年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表しており、売上高300億円(21年3月期216億2400万円)、営業利益31億円(同7億100万円)を目指すとしたことから、意欲的な中計との評価が高まっているようだ。売上高300億円達成のため、これまでの安定志向の経営から脱却し、北米や東南アジアを中心に需要拡大している海外市場でシェア拡大に取り組み成長を目指すとしている。また、5億~20億円規模を上限とする自社株買いも検討するという。同時に未定としていた22年3月期の配当予想を中間・期末各60円実施すると発表しており、これも好感されている。年間では120円となり、前期実績の年80円に比べて40円の増配となる予定だ。

■コメ兵ホールディングス <2780>  1,242円  +85 円 (+7.4%)  11:30現在
 コメ兵ホールディングス<2780>が大幅反発している。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2024年3月期までに店舗を3倍の約150店に増やす」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、大都市で買い取り専門店を中心に100店開業するという。新型コロナウイルス対策の「巣ごもり」の最中に不用品を処分する「断捨離」ブームを背景に中古の雑貨や宝飾品などの品ぞろえを広げるとしている。

●ストップ高銘柄
 クリエアナブキ <4336>  709円  +100 円 (+16.4%) ストップ高   11:30現在
 アクセスHD <7042>  1,132円  +150 円 (+15.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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