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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:レーザーテク、ルネサス、日本製鉄

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■セコム上信越 <4342>  4,520円  +700 円 (+18.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 セコム上信越<4342>がカイ気配スタートとなっている。前週末28日の取引終了後、親会社であるセコム<9735>が同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格6350円にサヤ寄せする格好となっている。セコムは現在、直接・間接合わせてセコム上信越株式の54.44%を所有しているが、完全子会社化により迅速かつ柔軟な意思決定及び経営戦略の実行による競争力強化やコーポレート機能などに関する人材の有効活用を含む経営資源の最適化、親子上場にかかる潜在的な利益相反問題の可能性の排除と上場維持コストなどの負担軽減を図るのが狙い。買付予定数は591万3769株(下限・上限設定なし)で、買付期間は5月31日から7月9日まで。なおTOB成立後、セコム上信越は所定の手続きを経て上場廃止となる予定だ。

■サイバーセキ <4493>  3,400円  +502 円 (+17.3%) ストップ高   11:30現在
 サイバーセキュリティクラウド<4493>がストップ高に買われ、底値圏離脱に向け動兆著しい。同社は人工知能(AI)を活用したサイバーセキュリティーサービスを手掛けており、買収による業容拡大効果なども背景に収益拡大に拍車がかかっている。前週末28日取引終了後、米国でWAF(Webアプリケーション保護)の自動運用サービス「WafCharm AWS版」β版の提供を開始したことを発表、これが株価の刺激材料となっている。米国ではサイバー攻撃が頻発化するなか、セキュリティー分野への関心が高く、20年の米国のサイバーセキュリティー市場は約6.7兆円規模に達した。そのなかAWSはクラウド市場で世界シェア約48%を有しており、「WafCharm AWS版」を提供するサイバーセキにとっても大きなビジネスチャンスとなっている。

■QDレーザ <6613>  1,669円  +158 円 (+10.5%)  11:30現在
 QDレーザ<6613>が4日ぶりに急反発している。同社はきょう、網膜投影型レーザアイウェア「RETISSA Display2」がSMBC日興証券(東京都千代田区)の49店舗に導入されたと発表しており、これが株価を刺激しているようだ。「RETISSA Display2」は、眼鏡に内蔵された超小型プロジェクターで装用者の網膜上に直接映像を映し出すというレーザ網膜走査技術を採用した頭部装着ディスプレー。世界で初めて量産されたRETISSA Displayの後継機種として、2019年から販売されている。

■宮越ホールディングス <6620>  1,113円  +92 円 (+9.0%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 宮越ホールディングス<6620>が大幅高、5日移動平均線を絡め上値指向の強さを際立たせている。中国深センで進めているプロジェクト「ワールドイノベーションセンター(仮称)」において、同社が開発申請書の提出決議に至るなど進展をみせていることを背景に、同プロジェクトに絡む同社の中期的な業績拡大への期待が株高を後押ししているもようだ。株式需給面では信用買い残がここ増勢基調にあるが、出来高流動性が高く、直近開示された130万株強の買い残はそれほど気にならない水準。テクニカル的にも株価は日足一目均衡表の前方にある厚い雲をかわし青空圏浮上の動きをみせており、個人投資家の追随買いを誘っている。

■レーザーテック <6920>  20,510円  +1,050 円 (+5.4%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が6連騰で急速な戻り足をみせ、4月23日の高値1万9940円をクリアし上場来高値を更新。未踏の2万円大台乗せも果たした。ここ半導体関連株が見直される動きにあるが、そのなかマスクブランクス検査装置で世界シェアを独占しグローバル・ニッチトップの座を不動のものとする同社株への買い戻しに拍車がかかっている。半導体需給の逼迫と同時に半導体高集積化へのニーズも旺盛であり、最近はEUV(極端紫外線)露光装置などの市場が急拡大している。同社はEUV対応のマスクブランクス検査装置でも、オンリーサプライヤーとして注目度が高い。業績も絶好調、20年6月期営業利益は前の期比9割増を達成したが、21年6月期も前期比3割強の大幅な伸びを見込む。

■山一電機 <6941>  1,685円  +65 円 (+4.0%)  11:30現在
 山一電機<6941>は続伸している。前週末28日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表しており、これが好感されている。上限を30万株(発行済み株数の1.40%)、または5億円としており、取得期間は6月1日から8月31日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行および資本効率の向上を通じて株主への利益還元を図るためとしている。

■ティーケーピー <3479>  2,520円  +93 円 (+3.8%)  11:30現在
 ティーケーピー<3479>が大幅続伸している。この日、企業向けワクチン接種会場として、貸会議室の一部を無償提供すると発表しており、これが好材料視されている。全国で運営する約250拠点、約2000室、約13万坪の貸会議室の一部を、政府が検討を進めている企業内ワクチンの接種会場として無償提供するとしている。なお、同社はこれまでもワクチン接種会場の提供や、ワクチン接種予約に関するコールセンターの設置、備品の提供、当日までの運営サポートなどワクチン接種に関するサポートを提案している。

■泉州電業 <9824>  3,385円  +115 円 (+3.5%)  11:30現在
 泉州電業<9824>が続伸している。午前11時ごろ、21年10月期の連結業績予想について、売上高を821億円から869億円(前期比17.0%増)へ、営業利益を33億円から38億5000万円(同23.2%増)へ、純利益を24億円から29億円(同23.4%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において電線の主材料である銅価格が大きく上昇したことに加えて、半導体製造装置向けの需要が好調に推移したことなどが貢献。また、子会社業績が好調だったことも寄与する。

■アスクル <2678>  1,790円  +19 円 (+1.1%)  11:30現在
 アスクル<2678>が続伸している。前週末28日の取引終了後に発表した5月度月次業績で、単体売上高が前年同月比17.2%増となり、3カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前年の緊急事態宣言の影響で、BtoB事業が反動増から同23.8%増となったことが牽引した。一方のLOHACOは反動減で同10.0%減となったが、両事業ともに計画対比では好調に推移したとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  9,183円  +48 円 (+0.5%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が頑強な値動き。前週末まで6日続伸と上昇歩調を鮮明とし、週末28日は9100円台に歩を進め連日の上場来高値更新と気を吐いた。ここファンド系資金とみられる実需買いが継続的に流入し、株高を後押ししている。きょうは目先筋の利益確定売りをこなし前日終値近辺で推移している。22年3月期は営業利益段階で14%増益見通しと2ケタ伸長を見込んでおり、足もと外国為替市場で1ドル=110円前後と円安水準で推移していることも追い風となっている。世界的な電気自動車(EV)シフトの動きが加速するなか、EV用電池の生産設備投資の動きも積極化させ、今期の電池関連投資を前期比倍増の1600億円にすることが伝わっている。

■テクノプロH <6028>  8,000円  +30 円 (+0.4%)  11:30現在
 テクノプロ・ホールディングス<6028>が続伸している。前週末28日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表しており、これが好感されている。投資単位当たりの金額を引き下げ、投資家層の拡大と市場流動性の向上を目指すという。効力発生日は7月1日。

■三菱総合研究所 <3636>  3,925円  -295 円 (-7.0%)  11:30現在  東証1部 下落率3位
 三菱総合研究所<3636>が大幅続落となっている。前週末28日の取引終了後、キリンホールディングス<2503>などを売り出し人とする155万6600株の売り出し及び20万株を上限とするオーバーアロットメントによる売り出しを行うと発表しており、需給悪化を警戒した売りがているようだ。株式の更なる流動性の向上を目指すことに加えて、多様な株主を迎え入れることを通じてガバナンスの一層の強化につなげることが目的という。なお、発行条件は6月8日~6月10日のいずれかの日に決定する。

■ルネサス <6723>  1,111円  -68 円 (-5.8%)  11:30現在  東証1部 下落率4位
 ルネサスエレクトロニクス<6723>は大幅安。株価は一時、前週末に比べ7%安に売られた。前週末28日に公募増資と株式売り出しなどを実施し、国内外で約2180億円を調達することを発表。1株当たり利益の希薄化や株式需給の悪化が懸念されている。この公募増資などに伴い発行済み株式数は約12%増える見通し。調達資金は、英国のダイアログ・セミコンダクターの買収による借入金の長期資金への切り替えのために充てる。発行・売り出し価格は6月9日から11日のいずれかの日に決定する。

■日本製鉄 <5401>  2,058円  -44.5 円 (-2.1%)  11:30現在
 日本製鉄<5401>をはじめ鉄鋼株が軟調な値動きとなり、一時東証1部業種別騰落率で33業種中値下がり率トップに売り込まれた。グローバル景気回復期待を背景に5月上旬に買い戻しの動きが加速したが、当時の市況関連株への買いは需給先行の色も強く目先その反動が出ている。また日本郵船<9101>など海運株も軟調で、こちらも鉄鋼株と入れ替わり一時値下がり率トップとなった。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数が5月中旬を境に軟調展開に変わっており、前週末28日時点で4日続落し2500台まで水準を切り下げている。同指数と株価連動性がある海運株にとっては向かい風となっている。

■三菱UFJ <8306>  624.8円  -6.5 円 (-1.0%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、第一生命ホールディングス<8750>などいずれも軟調な値動き。4月下旬を境にメガバンクや大手生保株の反転トレンドにあったが、その背景にはインフレ警戒感に伴う米10年債利回りの上昇があった。しかし、直近は過度なインフレ懸念が一服し、米10年債利回りの上昇に歯止めがかかっている。前週末28日は終値ベースで1.58%台と再び1.6%台を下回っており、これを背景に米国株市場では、JPモルガンやシティグループなど大手金融株が軟調な推移をみせた。きょうの東京市場でもこれを引き継ぐ格好となっている。

■ニチリョク <7578>  231円  +50 円 (+27.6%) ストップ高   11:30現在
 ニチリョク<7578>がストップ高まで買われた。同社はきょう、大和証券グループ本社<8601>傘下の大和証券と顧客紹介に関して業務提携したと発表しており、これが材料視されているようだ。業務提携は、大和証券が墓地や仏壇の購入、葬儀の施行など墓地関連サービスを希望する顧客を同社に紹介し、紹介料を受け取るほか、同社は墓地希望者に料金割引などの特典をつけて墓地関連サービスを提供するといった内容。この提携によって同社は大和証券から紹介を受けたサービス提供を希望する顧客に対してアプローチすることが可能になり、営業力の強化が図れるとしている。

■川口化学工業 <4361>  1,419円  +300 円 (+26.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 川口化学工業<4361>はストップ高カイ気配。前週末28日の取引終了後、21年11月期の連結業績予想について、売上高を71億円から76億5000万円(前期比15.4%増)へ、営業利益を2億5000万円から3億5000万円(同4.4倍)へ、純利益を1億8000万円から2億6000万円(同4.4倍)へ上方修正したことが好感されている。主力のゴム薬品部門で、自動車関連産業の半導体不足による減産影響が懸念されたものの、上期時点で大きな影響はなく、流通在庫を手厚くする傾向が見られ順調な受注を獲得したことが要因。また、景気回復傾向が顕著な中国子会社が好調なことや、医療用ゴム用途製品における拡販が維持される見通しであることなども寄与する。

●ストップ高銘柄
 ANAP <3189>  502円  +80 円 (+19.0%) ストップ高   11:30現在
 テクノマセマティカル <3787>  1,100円  +150 円 (+15.8%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在
 など、1銘柄

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