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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 目先的にはレンジ上限近辺までのNT倍率の上昇を想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 28390 +40 (+0.14%)
TOPIX先物 1909.0 +1.5 (+0.07%)
シカゴ先物 28380 +30
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場はNYダウが上昇する一方、S&P500、ナスダックは下落。IHSマークイットが発表した米総合購買担当者指数(PMI)、サービス業PMIがいずれも過去最高だったことから、景気敏感株を中心に買いが優勢だった。一方で、インフレ圧力がハイテク株への重荷となった。また、中国政府がビットコインのマイニング(採掘)への取り締まりを強化するとの発表を受けて、暗号資産(仮想通貨)が弱含みとなったことも嫌気された。S&P業種別指数は銀行、各種金融、資本財が上昇する一方、テクノロジー・ハード・機器、耐久消費財・アパレル、小売が下落。 

 シカゴ先物清算値は日中大阪比30円高の2万8380円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万8360円で始まり、寄り付き後には一時2万8250円まで軟化。しかし、米国市場の取引開始後に上昇に転じると、2万8480円まで買われる場面が見られた。買い一巡後は2万8300円~2万8430円を挟んだ狭いレンジでの推移となり、2万8390円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買い優勢で始まることになりそうだ。米国市場でハイテク株が利食いに押された点は手掛けづらさにつながるものの、長期金利は足元で落ち着きを見せており、売り圧力は強まらないだろう。NYダウについても、一時300ドルを超す上昇を見せた後に上げ幅を縮小しているが、暗号資産(仮想通貨)の不安定な状況が続いていることから、こちらの値動きにも注意する必要がありそうだ。

 日経225先物は小幅な上昇ではあるが、5日移動平均線を上回って終えており、足元のリバウンド基調は継続。薄商いのなかで短期のインデックス売買に振らされやすい状況は続きそうだが、テクニカル面では2万8500円辺りを抵抗線として意識する一方で、13日安値2万7130円(ナイトセッション)をボトムに下値を切り上げる形状を続けている。煮詰まり感も台頭してきていることもあり、いったんは抵抗線突破を試す動きを予想。

 VIX指数は20.15に低下し、強弱感が対立する75日移動平均線を割り込んでいる。ハイテク株が売られる局面において低下していることから、リスク不安は高まっていないだろう。

 NT倍率は先物中心限月で14.80倍~15.00倍のレンジで推移しており、方向性としてはNT低下となろうが、先週後半あたりからのハイテク株を見直す動きにより、目先的にはレンジ上限近辺までのNT倍率の上昇は想定しておきたい。

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