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【市況】【↓】日経平均 大引け| 急反落、半導体株中心にリスク回避の売り優勢 (5月11日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  29238.56
高値  29289.12(09:03)
安値  28535.36(13:55)
大引け 28608.59(前日比 -909.75 、 -3.08% )

売買高  12億8914万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆9567億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は急反落、一時下げ幅は1000円に迫る勢いに
 2.米国ではSOX指数の下落目立ち、半導体関連株に逆風強い
 3.米長期金利の上昇を背景にグロース株への売り圧力が再燃
 4.後場は日銀ETF買いへの期待も反映されず下げ幅を拡大
 5.値下がり銘柄数は2000近くに及び全体の9割を占める

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前週末比34ドル安と6日ぶりに反落した。米長期金利の上昇を受け、ハイテク株を中心に軟調な展開となった。

 東京市場では、米国株市場でハイテク株が売られた流れを引き継ぎ大きく売り優勢に傾き、日経平均株価は900円を超える下げとなった。

 11日の東京市場は、主力株をはじめ大きくリスクオフに傾き、日経平均株価は波乱含みの急落となった。前日の米国株市場では米10年債利回りの上昇を嫌気してハイテク株が軒並み売り込まれる展開となり、東京市場でもこれに追随する動きとなった。特に米国では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)の下げがきつく、東京市場でも半導体セクターの銘柄が大きく売り込まれ全体相場の下げを助長した。日経平均は後場に入ると、日銀のETF買いへの期待があったにも関わらず先物を絡め下げ幅を一段と広げる格好となり、一時下げ幅は1000円に迫る勢いとなった。その後はやや下げ渋ったものの戻り足に転じることもなく安値圏で着地している。値下がり銘柄数は全体の90%を占める全面安商状となった。

 個別では、断トツの売買代金をこなしたソフトバンクグループ<9984>が大幅安、東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>など半導体関連主力も急落した。トヨタ自動車<7203>が売りに押され、村田製作所<6981>、キーエンス<6861>なども下落した。ホクシン<7897>が大きく利食われ値下がり率トップとなったほか、丸和運輸機関<9090>も急落。ボルテージ<3639>が大きく下値を探り、東海カーボン<5301>も大幅に売り込まれた。
 半面、任天堂<7974>が底堅さを発揮、日本製鉄<5401>、日本郵船<9101>なども買いが優勢だった。塩野義製薬<4507>も強い動き。極東貿易<8093>がストップ高に買われ、日本ケミコン<6997>が急騰、ノリタケカンパニーリミテド<5331>も値を飛ばした。宮越ホールディングス<6620>、新日本科学<2395>なども物色人気となった。グリー<3632>も活況高。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は味の素 <2802> 、塩野義 <4507> 、リコー <7752> 、住友重 <6302> 、郵船 <9101> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約7円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、東エレク <8035> 、アドテスト <6857> 、ダイキン <6367> 、ファナック <6954> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約335円。

 東証33業種のうち上昇は海運業のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)電気・ガス業、(2)鉄鋼、(3)食料品、(4)水産・農林業、(5)鉱業。一方、下落率の大きかった5業種は(1)機械、(2)精密機器、(3)情報・通信業、(4)ガラス土石製品、(5)その他金融業。

■個別材料株

△川重冷熱 <6414> [JQ]
 川重 <7012> が簡易株式交換により完全子会社化へ。
△Tホライゾン <6629> [JQ]
 今期経常は14%増で3期連続最高益更新へ。
△オプテクスG <6914>
 第1四半期営業利益が上期計画上回って着地。
△芝浦電子 <6957> [JQ]
 22年3月期営業益予想30%増で25円増配へ。
△日ケミコン <6997>
 今期経常は2.6倍増益へ。
△リビング保証 <7320> [東証M]
 21年6月期業績を上方修正。
△りたりこ <7366>
 22年3月期営業利益は48%増見込む。
△京都友禅 <7615>
 今期経常は3.2倍増益へ。
△蝶理 <8014>
 22年3月期は営業2.6倍で47円増配へ。
△極東貿易 <8093>
 今期経常は70%増益、85円増配へ。

▼ダイトーケミ <4366> [東証2]
 今期経常は31%減益、前期配当増額も今期減配。
▼ホクシン <7897>
 今期経常は78%減益へ。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)極東貿易 <8093> 、(2)日ケミコン <6997> 、(3)ノリタケ <5331> 、(4)蝶理 <8014> 、(5)りたりこ <7366> 、(6)オプテクスG <6914> 、(7)宮越HD <6620> 、(8)みちのく銀 <8350> 、(9)西松建 <1820> 、(10)ポピンズ <7358> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ホクシン <7897> 、(2)ボルテージ <3639> 、(3)丸和運機関 <9090> 、(4)東海カ <5301> 、(5)OKI <6703> 、(6)UT <2146> 、(7)飯野海 <9119> 、(8)ファンケル <4921> 、(9)カーボン <5302> 、(10)Uアローズ <7606> 。

【大引け】

 日経平均は前日比909.75円(3.08%)安の2万8608.59円。TOPIXは前日比46.35(2.37%)安の1905.92。出来高は概算で12億8914万株。東証1部の値上がり銘柄数は169、値下がり銘柄数は1989となった。日経ジャスダック平均は3889.66円(27.84円安)。

[2021年5月11日]


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