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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ローランド、リコー、日本製鉄

日本製鉄 <日足> 「株探」多機能チャートより
■日本冶金工業 <5480>  2,503円  +417 円 (+20.0%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 日本冶金工業<5480>に物色人気集中。同社はニッケル系を中心とするステンレス鋼専業メーカー大手で足もと世界的に販売好調な自動車向けで需要を取り込んでいる。前週末7日取引終了後に発表した21年3月期決算は営業利益段階で前の期比22%減の61億4500万円と減益だったが、これは株価には織り込み済みだった。一方、22年3月期は一転して前期比51%増の93億円を予想しており、年間配当も前期実績比25円増配の70円を計画、これがポジティブ視された。加えて、同日に発行済み株式数の1%に相当する15万7000株、2億5000万円を上限とする自社株買いを実施することを発表したことも買い人気を増幅させている。

■ローランド <7944>  5,320円  +705 円 (+15.3%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証1部 上昇率3位
 ローランド<7944>がストップ高の5320円水準でカイ気配となっている。前週末7日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を684億円から788億円(前期比23.0%増)へ、営業利益を75億円から108億円(同51.8%増)へ、純利益を52億円から77億円(同79.0%増)へ上方修正したことが好感されている。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う工場稼働率の低下に備え、同社では前期末に一時的に在庫水準を高めていたが、継続的な強い電子楽器需要を受けて、第1四半期に積み上げた在庫を想定以上の速さで消化したことや、重大な工場稼働率低下が発生しなかったことなどが要因。また、引き続き強い電子楽器需要の継続を見込んでいることも織り込んだ。なお、同時に発表した第1四半期(1~3月)決算は、売上高223億5500万円(前年同期比56.5%増)、営業利益46億1000万円(同4.2倍)、純利益34億2300万円(同5.2倍)だった。

■EPSホールディングス <4282>  1,389円  +169 円 (+13.9%)  11:30現在  東証1部 上昇率4位
 EPSホールディングス<4282>が4連騰、年初来高値を更新している。前週末7日の取引終了後、21年9月期の連結業績予想について、売上高を698億円から750億円(前期比12.5%増)へ、営業利益を48億円から55億円(同20.8%増)へ、純利益を26億円から33億円(同65.4%増)へ上方修正したことがポジティブサプライズとなったようだ。上期決算が順調な進捗となったことに加えて、尚捷集団やCACクロアを買収した効果も織り込んだ。また、5月30日に創業30周年を迎えることから、中間配当は2円50銭の記念配当を含め12円50銭にするとあわせて発表しており、年間配当は22円50銭(前期20円)となる予定だ。なお、同時に発表した第2四半期累計(20年10月~21年3月)決算は、国内CRO(医薬品開発受託機関)事業やCSO(医薬品販売事業受託機関)事業が伸長し、売上高353億9000万円(前年同期比5.1%増)、営業利益38億700万円(同41.9%増)、純利益26億1700万円(同36.5%増)だった。

■船井総研HD <9757>  2,239円  +245 円 (+12.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率5位
 7日に決算を発表。「1-3月期(1Q)経常は14%増益で着地」が好感された。
 船井総研ホールディングス <9757> が5月7日大引け後(15:30)に決算を発表。21年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比14.0%増の17.3億円に伸び、1-6月期(上期)計画の28億円に対する進捗率は61.9%に達し、5年平均の51.3%も上回った。
  ⇒⇒船井総研HDの詳しい業績推移表を見る

■メンバーズ <2130>  2,965円  +322 円 (+12.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率6位
 メンバーズ<2130>がカイ気配スタートで3連騰、戻り足を加速させている。同社はネット広告の仲介やWebサイトのデザイン制作などのほか、デジタル人材の育成・派遣にも注力し、これが奏功して業績成長トレンドが鮮明だ。前週末7日取引終了後、21年3月期決算を発表したが、トップラインの伸びが顕著で前の期比14%増の120億8700万円と大幅な伸びを示した。営業利益は人材コスト増加などの影響で同1%増の12億6100万円と微増にとどまったが、続く22年3月期はトップラインが前期比26%増の152億円予想と拡大基調が一段と加速、営業利益も同43%増の18億円と急増を見込み過去最高利益更新が続く見通しとなった。21年3月期の年間配当を従来計画比1円増額の17円50銭とし、22年3月期については前期比6円増配となる23円50銭を計画している。これを好感する買いを呼び込む格好となっている。

■トーモク <3946>  1,992円  +144 円 (+7.8%)  11:30現在
 7日に決算を発表。「今期経常は19%増で5期ぶり最高益、7円増配へ」が好感された。
 トーモク <3946> が5月7日大引け後(15:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比8.8%増の77.3億円になり、22年3月期も前期比19.0%増の92億円に伸びを見込み、5期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。3期連続増益になる。
  ⇒⇒トーモクの詳しい業績推移表を見る

■セイコーHD <8050>  2,117円  +137 円 (+6.9%)  11:30現在
 セイコーホールディングス<8050>が4連騰し年初来高値を更新している。前週末7日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、営業利益が2億円から21億9400万円(前の期比64.2%減)へ、純利益が10億円から34億7500万円(同2.4%増)へ上振れ、最終損益が一転増益で着地したようだと発表しており、これが好感されている。売上高は2050億円の従来予想に対して2026億7100万円(同15.3%減)とやや下振れるものの、第4四半期(1~3月)に「グランドセイコー」や「セイコープロスペックス」などの高付加価値製品の販売が好調に推移したことが利益を押し上げた。また、外部環境の変化に合わせた広告宣伝販促費やその他営業費用の削減の取り組みが進んだこと、為替レートが円安傾向に推移したことなども寄与した。なお、期末配当予想は12円50銭から25円に引き上げられ、年間配当は37円50銭(前の期75円)となる。

■リコー <7752>  1,243円  +78 円 (+6.7%)  11:30現在
 リコー<7752>が急動意。一時約7%高の1248円まで上値を伸ばし、満を持して1100円台のもみ合いを上放れる動きをみせている。同社が7日取引終了後に発表した21年3月期の業績は営業損益段階で454億2900万円の赤字となったが、続く22年3月期は急回復に転じ500億円の黒字化を見込んでいる。複合機などのオフィス関連機器の収益改善に加え、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資需要をにらみ注力中のITサービスも業績に貢献する見通し。これを手掛かり材料に買いが集まった。同社株は株式需給面でも信用売り残が買い残を上回っている状況で、上値の軽さが意識されている。

■JFE <5411>  1,715円  +106 円 (+6.6%)  11:30現在
 7日に決算を発表。「前期税引き前が上振れ着地・今期は黒字浮上へ」が好感された。
 ジェイ エフ イー ホールディングス <5411> が5月7日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。21年3月期の連結税引き前損益は49.3億円の赤字(前の期は2134億円の赤字)に赤字幅が縮小し、従来予想の230億円の赤字を上回って着地。22年3月期は1900億円の黒字に浮上する見通しとなった。
  ⇒⇒JFEの詳しい業績推移表を見る

■日本セラミック <6929>  2,773円  +124 円 (+4.7%)  11:30現在
 日本セラミック<6929>が4連騰している。前週末7日の取引終了後に発表した第1四半期(1~3月)連結決算が、売上高49億7800万円(前年同期比27.2%増)、営業利益9億1200万円(同62.1%増)、純利益7億7800万円(同29.1%増)と大幅営業増益となったことが好感されている。国内外の顧客の企業活動が復旧したことを受けて、自動車向けセンサやセキュリティー・自動照明向け赤外線センサの出荷が国内・海外ともに増加したことに加えて、海外工場が通常通りに稼働したことが寄与した。なお、21年12月期通期業績予想は、売上高186億円(前期比8.7%増)、営業利益33億円(同15.9%増)、純利益26億円(同21.8%増)だった。あわせて上限を70万株(発行済み株数の2.72%)、または20億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は5月10日から12月31日までで、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と資本効率の向上を図るとともに、株主への利益還元を充実させることを目的としている。同時に25年12月期に売上高250億円、営業利益50億円を目指す中期経営計画を発表した。電気自動車分野と自動運転分野の市場開拓を図るほか、既存・新規製品の開拓と選択と集中による収益改善に取り組むとしている。

■日本製鉄 <5401>  2,264円  +97 円 (+4.5%)  11:30現在
 日本製鉄<5401>は大きく買い優勢に傾き、一時7.8%高の2335円まで買われる人気となった。ここ鉄鋼セクターは世界的な景気回復期待を背景に物色人気が際立っている。同社は前週末取引時間中に22年3月期の最終損益が2400億円の黒字(前期実績は324億3200万円の赤字)となる見通しを発表し、これが素直に好感され大きく水準を切り上げたが、その流れが継続している。好決算発表で利益確定売りに晒されるケースが多い主力ハイテク株とは対照的な動きだ。また、前週末取引終了後に22年3月期の最終損益が1300億円の黒字となる見通しを発表したジェイ エフ イー ホールディングス<5411>もきょうは7%以上の上昇をみせている。大手をはじめ鉄鋼株人気が鮮明となるなか、きょうは業種別騰落率でも値上がり率が5%を超え、東証1部33業種中で断トツとなっている。

■三洋化成工業 <4471>  5,510円  +170 円 (+3.2%)  11:30現在
 三洋化成工業<4471>が3日続伸している。午前11時ごろに発表した22年3月期連結業績予想で、売上高1700億円(前期比17.4%増)、営業利益135億円(同13.1%増)、純利益90億円(同23.6%増)と2ケタ増益を見込み、年間配当予想を前期比20円増の170円としたことが好感されている。前期に販売数量が減少した高付加価値製品について今期は拡販に転じるほか、原料価格上昇に伴う製品価格改定効果も寄与する見通し。なお21年3月期決算は、売上高1447億5700万円(前の期比6.9%減)、営業利益119億3200万円(同4.1%減)、純利益72億8200万円(同5.0%減)だった。

■INPEX <1605>  815円  +23 円 (+2.9%)  11:30現在
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>、ENEOSホールディングス<5020>といった石油関連株が高い。米最大の石油パイプラインがサイバー攻撃を受けて停止したことを受け、石油関連株に買いが流入している様子だ。被害を受けた米コロニアル・パイプラインは全ての業務を停止しており、パイプラインの停止が長引けば米国で燃料不足が広がることが警戒されている。この日の時間外取引でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の6月限は一時1バレル=65ドル後半まで上昇、前週末の清算値(64.90ドル)に比べ0.5ドル強値を上げており、今後の原油相場の動向が関心を集めている。

■トヨタ自動車 <7203>  8,518円  +154 円 (+1.8%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が164円高の8528円まで買われる展開となり、25日移動平均線を上回ってきた。同移動平均線と5日移動平均線のゴールデンクロスも接近しており、足もと上値指向が強まっている。前週末の欧米株高に加え、きょうは前場取引時間中に外国為替市場でドルが買われ、1ドル=108円80銭台まで円安方向に振れており、これに連れて買い板が厚くなった。自動車販売需要の好調を背景に業績回復への期待感が大きい。今週12日に決算発表を控えマーケットの注目度も高いが、21年3月期の業績悪は織り込み済みであり、22年3月期の改善度合いに関心が向いている。

■丸井グループ <8252>  2,088円  +23 円 (+1.1%)  11:30現在
 丸井グループ<8252>が反発している。前週末7日の取引終了後、集計中の21年3月期連結業績について、売上高が2230億円から2208億円(前の期比10.8%減)へ、営業利益が355億円から153億円(同63.5%減)へ、純利益が155億円から23億円(同90.9%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、織り込み済みとの見方が強いようだ。小売事業で新型コロナウイルス感染症の影響が想定を上回ったことに加えて、利息返還損失引当金繰入額約194億円を計上することが要因としている。

■フルサト工業 <8087>  1,641円  +300 円 (+22.4%) ストップ高   11:30現在
 フルサト工業<8087>が突発人気化、300円高はストップ高となる1641円でカイ気配に張りつく人気となっている。同社はボルトなど鉄骨・建築資材の大手であり、セキュリティー分野も深耕し、顔認証機能付きサーマルカメラなど入出管理システムなどに期待が大きい。7日取引終了後、機械専門商社のマルカ<7594>と共同株式移転の方法により両社の完全親会社となるフルサト・マルカホールディングスを設立することを発表、これが思惑買いに火をつける格好となった。両社の株式は9月29日に上場廃止となり、10月1日に新会社が新規上場する形となる。 

■デイトナ <7228>  3,085円  +503 円 (+19.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 二輪車部品・用品メーカーのデイトナ<7228>がストップ高カイ気配となっている。同社は7日取引終了後に、21年12月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比21.3%増の14億3900万円(従来予想は11億2200万円)に引き上げた。売上高見通しも同7.8%増の106億8000万円(従来予想は99億5300万円)に上方修正。新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした移動手段の変化や3密を回避できる趣味として、二輪車の需要が高まっていることが追い風になっているとしている。

■オーナンバ <5816>  617円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   11:30現在
 オーナンバ<5816>がストップ高。前週末7日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を330億円から350億円(前期比11.5%増)へ、営業利益を8億5000万円から10億円(同31.3%増)へ、純利益を6億円から7億円(同33.5%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において自動車・産業機器用製品などの分野で、日本や中国など一部地域の需要が回復したことが要因。また、販売品種構成の良化や、積極的な原価低減及び販管費の抑制なども寄与する。なお、第1四半期(1~3月)決算は、売上高92億6500万円(前年同期比10.0%増)、営業利益5億円(同3.8倍)、純利益5億2300万円(同9.5倍)だった。

●ストップ高銘柄
 オーナンバ <5816>  617円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 JIG-SAW <3914>  11,050円  -3,000 円 (-21.4%) ストップ安   11:30現在
 など、2銘柄

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