【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アウトソシン、東エレデバ、日本製鉄
アウトソシン <日足> 「株探」多機能チャートより
マークラインズ<3901>がストップ高に買われ上場来高値を更新した。値上がり率は東証1部上場企業のなかで断トツとなっている。自動車業界に特化したポータルサイトを運営、完成車と部品メーカーの情報を提供するサービスを国内外で展開している。6日取引終了後、21年12月期第1四半期(1~3月)決算を発表、トップラインの急拡大を背景に利益も大幅に伸ばし、最終利益は前年同期比92%増の2億1800万円と倍増近い伸びを示した。情報プラットフォームの契約企業数も順調に増加傾向をたどっており、中期的な成長トレンド継続に対する期待も大きい。株価は4月26日に最高値をつけた後は利益確定の売りに軟調な動きをみせていたが、きょうは25日移動平均線を足場にマドを開けて上放れる展開となった。
■アイホン <6718> 2,073円 +306 円 (+17.3%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
アイホン<6718>が後場急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時40分頃に、21年3月期通期の連結営業利益が前の期比27.8%増の36億2200万円になったと発表。インターホンの販売が集合住宅のリニューアル需要などを背景に堅調に推移した。また、期末配当を従来計画比15円増額の40円とし、これにより中間配25円をあわせた年間配当は65円となる。22年3月期通期の連結営業利益は前期比24.2%増の45億円を見込む。リニューアル需要が続くとみているほか、分譲マンションの設備更新需要の増加を予想している。年間配当については、前期比13円増配の78円とする方針を示している。
■BEENOS <3328> 3,395円 +442 円 (+15.0%) 本日終値 東証1部 上昇率3位
6日に決算を発表。「1-3月期(2Q)経常は77%増益」が好感された。
BEENOS <3328> が5月6日大引け後(15:00)に決算を発表。21年9月期第2四半期累計(20年10月-21年3月)の連結経常利益は前年同期比71.9%減の7.3億円に大きく落ち込んだ。
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■ノジマ <7419> 3,110円 +343 円 (+12.4%) 本日終値 東証1部 上昇率5位
ノジマ<7419>が急伸。6日の取引終了後に発表した22年3月期の連結業績予想で、売上高5650億円(前期比8.0%増)、営業利益350億円(同3.5%増)と営業増益を見込み、年間配当を前期比2円増の48円を予定していることが好感された。巣ごもり特需の反動に加えて、人材やデジタルトランスフォーメーション(DX)への投資継続で小幅な増益を見込む。なお、21年3月期決算は、売上高5233億2700万円(前の期比0.1%減)、営業利益338億2600万円(同49.8%増)だった。
■アウトソーシング <2427> 1,859円 +152 円 (+8.9%) 本日終値
アウトソーシング<2427>がカイ気配スタートで大幅続伸、1700円を軸としたもみ合いを一気に上放れた。製造業向けに技術系の人材派遣を主力展開するが、足もとの業績は絶好調に推移している。6日取引終了後に発表した21年12月期第1四半期(1~3月)決算は営業利益段階で前年同期比2.1倍の52億600万円と倍増した。オランダや英国など海外での事業展開が大幅伸長したほか、国内でも技術系人材ニーズはコロナ禍に関わらず旺盛で、採用コストを吸収し2ケタの利益成長を確保した。これを評価する買いを呼び込む格好となった。
■東エレデバ <2760> 6,300円 +480 円 (+8.3%) 本日終値
東京エレクトロン デバイス<2760>が異彩の上昇波動を形成、株価はきょうで4連騰となり、この間に1200円以上も水準を切り上げた。東京エレクトロン<8035>傘下の半導体商社で、好調を極める東エレクの業績に連動する形で収益を伸ばしている。米テキサスインスツルメンツ(TI)など海外大手半導体メーカーとの取引実績も豊富であり、世界的に需給が逼迫し活況を呈す半導体市場の追い風を享受している。TI以外ではパワーモジュールのトップメーカー独セミクロンや同大手インフィニオンの製品を扱い、電気自動車(EV)向けで高水準の需要創出が見込まれるパワー半導体分野においても存在感が大きい。21年3月期は最終利益段階で前の期比37%増の31億4300万円と従来計画から大幅に上振れ着地した。加えて、22年3月期についても44億円と前期実績から更に4割増を見込むなど破竹の勢いだ。
■インソース <6200> 2,604円 +157 円 (+6.4%) 本日終値
インソース<6200>が10%を超える大幅高で4月21日につけた高値2646円を上抜き、上場来高値を更新した。同社は企業向けに研修事業を展開しており、講師派遣のほか公開講座などで豊富なコンテンツを武器に旺盛な需要を獲得している。6日取引終了後、21年9月期第2四半期(20年10月~21年3月)決算を発表、売上高が前年同期比26%増の36億7300万円と大幅な伸びを示し、増収効果をバネに営業利益は同2倍となる12億5700万円に達した。これをポジティブ視する買いを引き寄せる格好となった。
■日本製鉄 <5401> 2,167円 +117 円 (+5.7%) 本日終値
日本製鉄<5401>が後場急伸。午後1時30分ごろに発表した22年3月期連結業績予想で、売上高6兆円(前期比24.2%増)、純利益2400億円(黒字転換)と黒字転換を見込むことが好感された。今期は単独粗鋼生産4000万トン(前期比21.2%増)を見込むほか、固定費の大幅圧縮や変動費改善などで構築した単独営業利益の黒字構造をベースに、鋼材市況も含め堅調な事業環境のもと安定生産で需要を確実に捕捉し、業績V字回復を見込む。なお、年間配当は未定としている。21年3月期決算は、売上高4兆8292億円(前の期比18.4%減)、純利益324億3200万円の赤字(前の期4315億1300万円の赤字)だった。
■ミスミグループ本社 <9962> 3,260円 +160 円 (+5.2%) 本日終値
6日に決算を発表。「今期経常は38%増で4期ぶり最高益、前期配当を1円増額・今期は9.02円増配へ」が好感された。
ミスミグループ本社 <9962> が5月6日大引け後(16:00)に決算を発表。21年3月期の連結経常利益は前の期比17.0%増の271億円に伸び、22年3月期も前期比38.3%増の376億円に拡大を見込み、4期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなった。同時に、前期の年間配当を14.09円→15.09円(前の期は14.55円)に増額し、今期も前期比9.02円増の24.11円に大幅増配する方針とした。
⇒⇒ミスミグループ本社の詳しい業績推移表を見る
同時に発表した「3月売上高は15.7%増」も買い材料。
3月売上高は15.7%増。
■ワークマン <7564> 7,560円 +260 円 (+3.6%) 本日終値
ワークマン<7564>が続伸。6日の取引終了後に発表した4月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比24.5%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。寒暖の差が大きく汗ばむ陽気となったことで、夏物衣料の需要が前倒しとなり、半袖Tシャツや冷感機能のコンプレッションウェア、サマーカーゴパンツなどが販売数を大幅に伸ばした。また女性衣料でもストレッチパンツやリラックスシルエットの半袖Tシャツ、ワンピースなど春夏物が好調に推移した。なお、チェーン全店売上高は同35.4%増だった。
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