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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 保ち合いレンジ割り込みヘッジ売り強まる


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29310 -380 (-1.27%)
TOPIX先物 1934.5 -22.0 (-1.12%)
シカゴ先物 29340 -350
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要株価指数が下落するなど、利益確定売りが優勢の相場展開となった。S&P500は自動車事故が伝わったテスラが3%を超える下落となり指数の重荷に。S&P業種別指数では、自動車・自動車部品、半導体・同製造装置、耐久消費財・アパレルが下落率上位だった。一方で不動産、テクノロジー・ハード・機器、医薬品・バイオテクノロジーは小幅に上昇している。

 シカゴ先物清算値は大阪比350円安の2万9340円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比変わらずの2万9690円で始まると、その後は薄商いのなかで2万9600円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。しかし、米国市場の取引開始後に一気に軟化、一時2万9190円まで下落する場面も見られた。引けにかけて下落幅を縮めるも戻りは鈍く、2万9310円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、ギャップダウンで始まることになりそうだ。4月に入り支持線として機能していた25日移動平均線および2万9500円を割り込んできたことにより、ヘッジ対応の売りが集中しやすい。売り一巡後には押し目拾いのタイミングとの見方が台頭する可能性はあるものの、一方で25日移動平均線が上値抵抗として意識されることも考えられ、戻り売り圧力が警戒されよう。また、保ち合いレンジを大きく下回ってきたことにより、一段と指数インパクトの大きい値がさ株の影響が強くなるため、NT倍率は25日移動平均線水準である15倍に接近することになりそうだ。

 もっとも、米国市場の下落影響というよりは、新型コロナウイルス感染症の拡大によって大阪府や東京都に緊急事態宣言が発出されることを意識したポジション圧縮の影響が大きい。レンジを割り込んだことによりショートポジションも積み上がっている。そのため、仮に緊急事態宣言が発出された後はショートカバーも入りやすいとみられ、押し目狙いのスタンスに向かわせそうだ。

 なお、VIX指数は17.29に上昇しており、上値抵抗線として意識されている25日移動平均線を捉えてきた。この水準を突破してくるようだと、最高値圏に位置する米国市場の利益確定売りにつながる可能性があるため、東京市場でも様子見ムードが強まりやすいところでもある。

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