【市況】【↑】日経平均 大引け| 3日続伸、欧米株高追い風も上値は重い展開 (4月19日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 29688.32
高値 29808.01(12:36)
安値 29530.84(09:08)
大引け 29685.37(前日比 +2.00 、 +0.01% )
売買高 9億1823万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆0601億円 (東証1部概算)
-----------------------------------------------------------------
■本日のポイント
1.日経平均はわずかながら上昇し3日続伸、終盤値を消す展開に
2.前週末の欧米株上昇やアジア株高は追い風も上値の重い地合い
3.日米首脳会談は材料視されず、中国関連株への悪影響も限定的
4.国内での新型コロナ感染者数拡大を嫌気する売り圧力も小さい
5.値上がりと値下がり銘柄数が拮抗し、全体売買代金の低調続く
■東京市場概況
前週末の米国市場ではNYダウは前日比164ドル高と3日続伸し、連日で過去最高値を更新した。新型コロナウイルスワクチンの接種拡大による景気回復期待が強まった。
週明けの東京市場では手掛かり材料難のなか、方向感の定まらない地合いとなり、日経平均株価は前日終値を挟んでの往来となった。
19日の東京市場は、前週末の米国株市場が総じて強い動きを示したほか、取引時間中も中国、香港株などが堅調に推移したことで、投資家のセンチメントは強気に傾きやすい地合いだった。ただ、日経平均2万9000円台後半は戻り売り圧力が強く、全体商いもボリューム不足で上値の重い展開は相変わらず。日米首脳会談はあまり材料視されず特にテーマ買いの動きには発展しなかった。一方、共同声明で「台湾」に言及したことが、日中間の関係悪化につながるとの見方もあったが、中国関連株に位置づけられる銘柄に売りが出るということもなかった。国内の新型コロナウイルスの感染拡大に対するマーケットの反応も希薄で、小売関連株はやや売り優勢も高安まちまちの展開だった。東証1部の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数は拮抗した。売買代金2兆円台をかろうじてキープしている。
個別では、レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>、SUMCO<3436>、信越化学工業<4063>など半導体関連主力株に高いものが多く、村田製作所<6981>、日本電産<6594>などもしっかり。紀文食品<2933>も商いを伴い大幅高。イワキポンプ<6237>がストップ高となり、クリナップ<7955>も値を飛ばした。東京エレクトロン デバイス<2760>、マルマエ<6264>も大幅高に買われた。
半面、売買代金トップのソフトバンクグループ<9984>がやや売りに押され、任天堂<7974>が安く、ファーストリテイリング<9983>も値を下げた。東芝<6502>が下落、資生堂<4911>の下げも目立つ。レノバ<9519>が大幅安となり、マネックスグループ<8698>も大きく下落した。青山商事<8219>、エイチ・アイ・エス<9603>なども値を下げた。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、信越化 <4063> 、ダイキン <6367> 、アドテスト <6857> 、日東電 <6988> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約74円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、資生堂 <4911> 、リクルート <6098> 、NTTデータ <9613> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約74円。
東証33業種のうち上昇は11業種。上昇率の上位5業種は(1)海運業、(2)金属製品、(3)ゴム製品、(4)パルプ・紙、(5)ガラス土石製品。一方、下落率の上位5業種は(1)空運業、(2)陸運業、(3)不動産業、(4)その他金融業、(5)鉱業。
■個別材料株
△DNAチップ <2397> [東証2]
「肺がん遺伝子検査を8月に承認申請」との報道。
△東エレデバ <2760>
EV向け需要旺盛なパワー半導体分野でも実力発揮へ。
△DIシステム <4421> [JQ]
上期経常を61%上方修正・2期ぶり最高益更新。
△イワキポンプ <6237>
21年3月期業績の計画上振れと自社株買いを好感。
△マルマエ <6264>
3月受注残は42%増。
△倉元 <5216> [JQ]
ハンヂョウ・ツヤ・インフォメーション・テクノロジー社と戦略的提携契約。
△HPCシス <6597> [東証M]
「富岳」でサイエンスクラウドサービス開始。
△三社電機 <6882> [東証2]
SiCパワー半導体での展開力評価。
△クリナップ <7955>
21年3月期業績は計画上振れ一転増益で着地。
△さいか屋 <8254> [東証2]
AFC-HD <2927> と資本・業務提携。
▼東芝 <6502>
買収計画の先行き不透明感で売り膨らむ。
▼ウイルコHD <7831> [東証2]
東証による信用規制強化を嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)紀文食品 <2933> 、(2)イワキ <6237> 、(3)クリナップ <7955> 、(4)サーバワクス <4434> 、(5)テモナ <3985> 、(6)マルマエ <6264> 、(7)東エレデバ <2760> 、(8)りたりこ <7366> 、(9)FIG <4392> 、(10)キッツ <6498> 。
値下がり率上位10傑は(1)IRジャパン <6035> 、(2)レノバ <9519> 、(3)マネックスG <8698> 、(4)青山商 <8219> 、(5)ボルテージ <3639> 、(6)オリバー <7959> 、(7)モバファク <3912> 、(8)富士急 <9010> 、(9)HIS <9603> 、(10)一蔵 <6186> 。
【大引け】
日経平均は前日比2.00円(0.01%)高の2万9685.37円。TOPIXは前日比4.31(0.22%)安の1956.56。出来高は概算で9億1823万株。東証1部の値上がり銘柄数は1000、値下がり銘柄数は1094となった。日経ジャスダック平均は3957.12円(2.59円高)。
[2021年4月19日]
株探ニュース