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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 買い一巡後の調整局面でのNTロング組成や短期ロングポジションは有効


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29800 +70 (+0.23%)
TOPIX先物 1965.5 +2.0 (+0.10%)
シカゴ先物 29795 +65
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 16日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。中国の1-3月国内総生産(GDP)を受けて世界経済の回復期待が高まったほか、3月の米住宅着工件数が市場予想を上回り、2006年以来の高水準となったことも材料視され、NYダウ、S&P500は最高値を更新。また、米国内での新型コロナワクチン接種が2億回を突破したと伝わり、米経済の回復期待が一段と高まった。

 シカゴ先物清算値は大阪比65円高の2万9795円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の2万9750円で始まると、その後は薄商いのなかで2万9750円を挟んだ狭いレンジ取引が続いた。引けにかけて上昇幅を広げ2万9800円と、ナイトセッションの高値で取引を終えている。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まることになりそうだ。ただし、米長期金利は低下したものの、ナスダック指数はほぼ寄り付き水準を高値とする鈍い動き。ハイテク株の戻りの鈍さは日本市場において重荷になりやすく、買い先行後はこれまで同様、2万9500円~3万円の狭いレンジ内での推移が続くことになるだろう。

 日経225先物は4月に入り、25日移動平均線を明確に支持線として機能させており、同線が位置する2万9500円での底堅さは確認されている。一方で、上値は2万9700円辺りに位置する5日移動平均線を挟んだこう着に。先週は、小幅ながらも下値を切り上げる形で5日線とのカイ離を広げてきており、上値を窺うトレンド形状を見せているものの、3万円接近では戻り待ちの売り圧力が警戒されよう。

 NT倍率は先物中心限月で概ね15.10倍~15.25倍辺りでの狭いレンジ推移が継続。75日移動平均線(15.22倍:16日時点)に上値を抑えられるチャート形状を続けており、日経平均の3万円突破には指数インパクトの大きい値がさハイテク株などの強い基調が不可欠だ。目先的にはNT倍率の75日線突破を待ちたいところか。そのため、レンジ下限レベルでのNTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)ポジションの組成を想定。

 なお、VIX指数は16.25とボトム圏での推移を続けており、リスク選好の需給の中ではショートも仕掛けづらい。商いが膨らみにくく、短期のヘッジファンドの売買による調整局面では、押し目狙いでの短期的なロングポジションは有効であろう。

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