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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 アルケゴスに絡む影響を見極める必要


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 29630 -70 (-0.23%)
TOPIX先物 1948.5 -6.5 (-0.33%)
シカゴ先物 29680 -20
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 6日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。2月の米求人件数は737万件となり市場予想を上回るなど、良好な雇用指標を材料視する場面も見られたが、全体としては利食い優勢の状況だった。国際通貨基金(IMF)が最新の世界経済見通しを公表し、2021年の世界成長率の予測を前回1月の5.5%から6%に上方修正したものの、市場の反応は限定的。

 シカゴ先物清算値は大阪比20円安の2万9680円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比30円高の2万9730円で始まり、その後、2万9840円まで上昇した。しかし、米国市場の取引開始に向けて2万9700円を割り込むと、いったんは下落幅を縮める動きも見られたものの、引けにかけて再び軟化。一時2万9620円まで下落幅を広げ、結局はナイトセッションの安値圏である2万9630円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや売り優勢のスタートが見込まれる。ただし、米国市場は小幅な下落にとどまっており、前日の下落に対するショートカバーも入りやすいだろう。一方で、米長期金利は低下しているものの、米国市場で半導体関連株が総じて軟調だったこともあり、これまでの金利低下を背景としたグロースシフトは東京市場でも期待しづらい。金利低下に反応を見せていないことにより、やや慎重なムードに繋がりそうである。

 VIX指数は、依然としてボトム圏での推移ではあるが、18.12に上昇した。クレディスイスは、アルケゴス絡みで約5200億円の減損を1-3月に計上することに加え、減配や自社株買いの停止を発表。モルガン・スタンレーは、アルケゴス関連銘柄を約5490億円相当売却したと報じられており、目先的にはアルケゴスに絡む影響を見極める必要がある。グローバルポジションの益出しで相殺させる動きも今後意識されやすく、ポジションを大きく傾けるよりも、NTロング(日経225先物買い・TOPIX先物売り)などによるスプレッド狙いのスタンスを取りたいところである。

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