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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):アンジェス、三井金、日本製鉄

アンジェス <日足> 「株探」多機能チャートより
■アンジェス <4563>  1,147円  +150 円 (+15.1%) ストップ高   本日終値
 アンジェス<4563>がストップ高。同社はきょうの寄り付き前に、カナダのバイオ医薬品企業バソミューン・セラピューティクスと共同開発している新型コロナウイルス治療薬「AV-001」の第1相臨床試験で良好な結果を得られたと発表。第1相臨床試験では、20~63歳までの健康成人48人を対象に、AV-001の単回投与、及び連続投与それぞれの安全性、忍容性、薬物動態を評価した。今後、両社はこのデータを米国食品医薬品局(FDA)に提出し、次のステップとなる重度の新型コロナ患者での有効性を評価する前期第2相臨床試験について協議する予定だとしている。

■Speee <4499>  2,976円  +273 円 (+10.1%)  本日終値
 Speee<4499>は急伸。きょう前場の取引終了後、子会社Datachainがブロックチェーン間の相互運用性の実現に向け、NTTデータ<9613>と技術連携を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。今回の技術連携は、ブロックチェーン上でのサービス実装が今後広がることを見据えたもので、複数の異なるブロックチェーン間における価値移転の自動化に関し、すでに実証実験を行ったという。両社はこの実証実験の結果を踏まえ、証券や保険などの金融分野をはじめ、貿易、電力取り引きといったさまざまな分野での応用を検討していくとしている。

■北陸電力 <9505>  763円  +42 円 (+5.8%)  本日終値
 北陸電<9505>が急反発。24日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の50億円(前期比78.5%減)から120億円(同48.4%減)へ上方修正すると発表しており、これを好感する買いが入った。卸電力取引所の価格高騰を織り込んでいたが、価格が想定を下回ることが利益上振れの要因となる。併せて、今期の年間配当を従来計画の10円から15円(前期は10円)に大幅増額修正したことも好材料視された。

■三井金属 <5706>  3,820円  +210 円 (+5.8%)  本日終値
 三井金属<5706>が3日ぶりに反発。24日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を5050億円から5250億円(前期比11.0%増)へ、営業利益を385億円から470億円(同3.6倍)へ、純利益を230億円から400億円(同26倍)へ上方修正し、あわせて70円を予定していた期末一括配当予想を80円に引き上げると発表したことが好感された。金属価格が想定を上回って推移していることやそれに伴う在庫要因の好転に加えて、極薄銅箔マイクロシン及び電解銅箔の販売量の増加などが要因としている。更に、コジャワシ銅鉱山の権益譲渡に伴う特別利益を計上することも寄与する。

■NSユナイテッド海運 <9110>  1,983円  +98 円 (+5.2%)  本日終値
 NSユナイテッド海運<9110>が後場一段高。同社はきょう午後2時30分頃に、期末配当を従来計画比15円増額の40円にすると発表しており、これが好感されたようだ。足もとの堅調な海運市況と為替レートが想定よりも円安に推移しているなか、改善が見込まれる業績の見通しと経営環境を総合的に勘案したとしている。なお、中間配30円とあわせた年間配当は70円(従来計画は55円)となる。

■東海東京 <8616>  425円  +19 円 (+4.7%)  本日終値
 東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>が大幅高で4日ぶりに反発。24日の取引終了後、従来未定としていた21年3月期の期末配当を14円(前期は4円)実施する方針と発表しており、これが好材料視された。業績好調による普通配当12円に加え、20年10月1日に誕生20周年を迎えたことを記念して記念配当2円を実施する。なお、年間配当は22円(前期は8円)となる。権利付き最終日の29日を目前に控え、配当取りを狙う買いなどが入ったようだ。

■マキタ <6586>  4,880円  +210 円 (+4.5%)  本日終値
 マキタ<6586>が4日ぶりに反発。東海東京調査センターは24日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに目標株価を4600円から5600円に引き上げた。株価は足もとで調整しているが、今後は住居の郊外移転や世界的なインフラ投資の増加で、電動工具や園芸工具の需要増加が期待でき、同社にはビジネスチャンスが膨らむとみている。同調査センターでは21年3月期の連結営業利益を860億円(会社予想820億円)、22年3月期の同利益を875億円と予想している。

■高砂香料工業 <4914>  2,689円  +95 円 (+3.7%)  本日終値
 高砂香料工業<4914>が大幅高。同社はきょう午前9時30分頃に、24年3月期を最終年度とする3カ年の中期経営計画を策定したと発表。連結営業利益目標を75億円(21年3月期見通しは50億円)としていることが買い手掛かりとなったようだ。連結売上高の目標は1700億円(同1480億円)。重点課題として、グローバル経営基盤の整備や海外拠点事業部門強化のための仕組みづくり、合成事業生産体制の再構築などを挙げている。

■日本製鉄 <5401>  1,842.5円  +61.5 円 (+3.5%)  本日終値
 日本製鉄<5401>が3日ぶり大幅反発に買われたほか、ジェイ エフ イー ホールディングス<5411>、神戸製鋼所<5406>など鉄鋼株が軒並み高。前日の米国株市場ではハイテク株は軟調な地合いが続いたものの、景気敏感株が買われ全体相場を支えた。個別では大型の経済対策への期待感などからニューコアが3%近い上昇、アルコアが5%近い上昇をみせており、東京市場でもこの流れを引き継ぐ格好となっている。

■国際石油開発帝石 <1605>  770円  +24 円 (+3.2%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>などの資源開発関連株やENEOSホールディングス<5020>などの石油元売りセクターの銘柄が揃って買い優勢の展開となった。前日のWTI原油先物価格が3ドル40セントあまりの急反発をみせ、1バレル=61ドル台まで戻しており、これを背景に米国株市場ではシェブロンやエクソンモービルなどエネルギー関連株が上昇した。原油市況は今月11日に終値ベースで66ドルの高値をつけてから反落に転じ、23日には60ドル台を割り込み、57ドル台まで水準を切り下げていた。スエズ運河のコンテナ船座礁による原油輸送への影響懸念など特殊事情も絡むとはいえ、足もとの原油価格の上昇は、東京市場でも株価連動性の高い銘柄に刺激材料となっている。


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