【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):オリエンタルランド、ファストリ、東エレク
OLC <日足> 「株探」多機能チャートより
コーナン商事<7516>が9日続伸。18日の取引終了後、関西スーパーマーケット<9919>に対して、プライベートブランド商品「LIFELEX(ライフレックス)」の供給を開始すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入った。提供するのは「LIFELEX」のキッチンタオル、ウエットティッシュ、強化ポリ袋、業務用洗剤などで、異業種であるスーパーマーケットに商品供給することで、これまで以上に多くの顧客に利用層を拡大するのが狙いとしている。
■オリエンタルランド <4661> 17,335円 +90 円 (+0.5%) 本日終値
オリエンタルランド<4661>が後場プラス圏に浮上。午後2時ごろ、1都3県で緊急事態宣言が解除されることや政府、自治体からのイベント開催などの段階的緩和の方針を受けて、東京ディズニーランド及び東京ディズニーシーについて、入園者数の制限を一部緩和すると発表しており、これが好感された。なお運営時間は、3月31日までは引き続き午前10時から午後7時までとしている。
■ファーストリテイリング <9983> 91,020円 -5,910 円 (-6.1%) 本日終値 東証1部 下落率5位
ファーストリテイリング<9983>が後場急落。日銀は金融政策の修正を発表し、原則年6兆円としていた上場投資信託(ETF)の買い入れの目安を撤廃した。上限としていた年12兆円は維持した。ETF買い入れ姿勢を柔軟化するものだが、同時に「今後、指数構成銘柄が最も多いTOPIXに連動するもののみを買い入れる」と発表。日経平均連動型のETFは対象から外れることになり、日経平均寄与度の高いファストリに売りが膨らんだ。市場では、ETF6兆円の買い入れ目安の撤廃は事前に織り込んでいたが、TOPIX連動のみとする方針は予想されておらず、ファストリにとってネガティブサプライズとなった。また、日経平均株価の寄与度の高いソフトバンクグループ<9984>や東京エレクトロン<8035>、ファナック<6954>なども軟調な値動きとなっている。
■東京エレクトロン <8035> 42,130円 -1,120 円 (-2.6%) 本日終値
東京エレクトロン<8035>、アドバンテスト<6857>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置メーカーや、SUMCO<3436>など半導体シリコンウエハーメーカー、車載マイコン大手のルネサスエレクトロニクス<6723>など半導体関連株が総じて売られる展開となった。前日の米国株市場では米10年債利回りが急上昇し1.7%台に突入、これを受けてハイテクセクターに再び逆風が強まる展開となった。半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は4%を超える急落となり、これを引き継ぐ形で東京市場でも同関連セクターに幅広く売りが及んでいる。
■ソフトバンクグループ <9984> 9,969円 -251 円 (-2.5%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が続落。前日の米国株市場では長期金利の上昇を背景にハイテク株中心に売りがかさみ、ナスダック総合指数が400ポイントを超える大幅安となった。同社は米国の主力ハイテク株への投資に積極的なほか、「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」を通じて出資した未公開企業のIPOなどで利益を確保し業績拡大に反映させている。そのためナスダック総合指数との株価連動性が高く、前日の米株市場の動きが足もとの株価にネガティブに働いている。1万円大台近辺では買い向かう動きもみられるが、きょうは取引時間中の米株価指数先物の動きなどを横目に不安定な動きが想定される。
■国際石油開発帝石 <1605> 796円 -16 円 (-2.0%) 本日終値
国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>といった石油関連株が安い。18日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の4月限が前日比4.60ドル安の1バレル=60.00ドルに大幅下落。新型コロナウイルスの変異種が欧州で猛威を振るっており、感染者数の増加による経済への影響で原油需要が押し下げられることへの懸念が強まった。WTI価格は60ドル割れが懸念されるなか、国際石開帝石などへの売りが優勢となっている。
■五洋インテックス <7519> 168円 +50 円 (+42.4%) ストップ高 本日終値
五洋インテックス<7519>がストップ高。18日の取引終了後、抗ウイルスカーテンをナスクナノテクノロジー(東京都港区)と共同開発し、4月1日に発売すると発表した。ナスクナノテクノロジーは、壁面などに塗布することで、細菌・ウイルスを破壊し、カビの発生を抑制する特殊被膜のナノコーティング剤「メディカルナノコート」を展開しているが、同製品を五洋インテが取り扱う室内装飾品及びカーテンに加工することで、安心できる環境づくりを実現するという。なお、21年3月期業績への影響はないとしている。
■メディアリンクス <6659> 638円 +114 円 (+21.8%) ストップ高 本日終値
メディアリンクス<6659>がストップ高。同社は18日、セイコーソリューションズ(千葉市)及び毎日放送(大阪市)と、PTPを利用した放送TS信号のIP伝送実証実験に成功したと発表。PTPは高精度な時刻同期を行うための次世代プロトコルで、放送TS信号とは地上デジタル放送やBSデジタル放送で用いられる伝送信号のこと。PTPを利用した従属同期方式での伝送成功は国内初となり、同方式を採用している放送局にとっては大掛かりな改修をすることなく、SFN(複数の放送局から、同一の送信周波数で同一の内容を放送する無線ネットワーク)を構築している親局、中継局といった送信所への伝送が実現可能。また、海上伝搬、遠距離異常伝搬などの不安定伝送路に代わる新たなルートとしても期待できるとしている。
■ギークス <7060> 1,768円 +154 円 (+9.5%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
ギークス<7060>が大幅反発。18日の取引終了後、従来無配を予定していた21年3月期の期末配当予想について、初配当となる10円を実施すると発表したことが好感された。普通配当5円に加えて、20年4月3日付でマザーズから東証1部へ市場変更したことを記念して5円の記念配当を実施する。
■リバーホールディングス <5690> 1,089円 +76 円 (+7.5%) 本日終値
リバーホールディングス<5690>が急反発。18日の取引終了後、タケエイ<2151>と共同持ち株会社を設立し、10月1日付の予定で経営統合することで基本合意したと発表しており、これが好感された。経営統合により、大規模投資や研究開発を共同で行うことで経営効率を高めるほか、リサイクル事業の深化やエネルギー事業の推進などのシナジーが期待できるとしており、売上高1000億円を目指すとしている。なお、タケエイ株式1株に対して共同持ち株会社株式1.24株を、リバーホールディングス株式1株に対して共同持ち株会社株式1株を割り当て交付する予定だ。
株探ニュース