市場ニュース

戻る
 

【市況】【↑】日経平均 大引け| 小幅続伸、強弱観対立し狭いレンジでの往来に終始 (3月10日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  29118.28
高値  29233.47(09:06)
安値  28960.09(10:01)
大引け 29036.56(前日比 +8.62 、 +0.03% )

売買高  13億9336万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆8999億円 (東証1部概算)

-----------------------------------------------------------------

■本日のポイント

 1.日経平均は小幅続伸、米ナスダック高追い風も上値に重さ
 2.強弱観対立で方向感定まらず、狭いレンジでの往来に終始
 3.週末メジャーSQと明日のECB理事会前に様子見ムード
 4.値下がり銘柄数が1200を超え値上がりを大幅に上回る
 5.商い活況、売買代金は2兆9000億円台と3兆円に迫る

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比30ドル高と3日続伸した。米長期金利の低下が好感され、IT関連などハイテク株中心に買いが優勢となった。

 東京市場では強弱観が対立し、日経平均株価は終日方向感の定まりにくい展開となった。結局プラス圏で引けたものの上げは小幅にとどまっている。

 10日の東京市場は、朝方高く始まったものの上値が重く、日経平均は2万9000円大台近辺の狭いレンジでもみ合う展開となった。前日の米国株市場でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が大幅高で切り返したほか、半導体銘柄で構成されるSOX指数も急伸したことで、東京市場でも主力輸出株に追い風が期待されたが、反応は限定的だった。今週末がメジャーSQ算出日にあたるほか、明日にはECB理事会の結果とラガルドECB総裁の記者会見を控えており、積極的に買いポジションを高める動きはみられなかった。下値では押し目買いも厚く、大引けはかろうじて前日終値を上回った。東証1部の値下がり銘柄数は1200を超え値上がり銘柄数を上回っている。商いは活況だったが、売買代金は2兆9000億円と3兆円台には届かなかった。

 個別では、ソニー<6758>、任天堂<7974>がしっかり、日本電産<6594>も切り返しに転じた。武田薬品工業<4502>が堅調、デンソー<6902>も買いを集めた。レーザーテック<6920>、アドバンテスト<6857>が上昇、ファナック<6954>も高い。サインポスト<3996>がストップ高。東洋エンジニアリング<6330>も値を飛ばした。東京製綱<5981>も大幅高、大豊工業<6470>も物色人気に。
 半面、ファーストリテイリング<9983>が大きく値を下げ、エムスリー<2413>も大幅安。東京エレクトロン<8035>も朝高後に軟化した。トヨタ自動車<7203>が売りに押され、マネックスグループ<8698>も安い。東京電力ホールディングス<9501>の下げも目立った。ケイアイスター不動産<3465>が急落となり、くら寿司<2695>も大幅安。ユー・エム・シー・エレクトロニクス<6615>、ビックカメラ<3048>も下落した。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はファナック <6954> 、KDDI <9433> 、アドテスト <6857> 、中外薬 <4519> 、ソニー <6758> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約86円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、エムスリー <2413> 、東エレク <8035> 、オリンパス <7733> 、アサヒ <2502> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約144円。うち82円はファストリ1銘柄によるもの。

 東証33業種のうち上昇は12業種。上昇率の上位5業種は(1)医薬品、(2)電気機器、(3)情報・通信業、(4)機械、(5)その他製品。一方、下落率の上位5業種は(1)鉱業、(2)鉄鋼、(3)水産・農林業、(4)石油石炭製品、(5)海運業。

■個別材料株

△新都HD <2776> [JQ]
 医療用マスクの大口販売で売上高10億円計上。
△Bガレージ <3180>
 21年4月期業績予想を上方修正し年間配当は13円へ。
△GW <3936> [東証M]
 暗号資産交換所Bitmartとの契約締結。
△メディシノバ <4875> [JQ]
 米国保健福祉省・米国生物医学先端研究開発機構との提携。
△日進工具 <6157>
 3月末を基準日として1株を2株に株式分割。
△中村超硬 <6166> [東証M]
 新型ダイヤモンドワイヤ製造装置を販売開始。
△ナガオカ <6239> [JQ]
 中国子会社が大口受注を獲得。
△三桜工 <6584>
 22年3月期営業利益急回復への期待感高まる。
△PCデポ <7618>
 株主還元の拡充を好感。
△築地魚 <8039> [東証2]
 株主優待制度を新設。

▼くら寿司 <2695>
 第1四半期営業利益は市場予想下回る。
▼ナ・デックス <7435> [JQ]
 第3四半期営業利益は33.5%減。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)サインポスト <3996> 、(2)東洋エンジ <6330> 、(3)宮越HD <6620> 、(4)BEENOS <3328> 、(5)Bガレージ <3180> 、(6)東京綱 <5981> 、(7)大日印 <7912> 、(8)大豊工業 <6470> 、(9)日本アジアG <3751> 、(10)スノーピーク <7816> 。
 値下がり率上位10傑は(1)ケイアイ不 <3465> 、(2)アイル <3854> 、(3)くら寿司 <2695> 、(4)エムスリー <2413> 、(5)UMCエレ <6615> 、(6)プロレド <7034> 、(7)リズム <7769> 、(8)ビックカメラ <3048> 、(9)東電HD <9501> 、(10)インソース <6200> 。

【大引け】

 日経平均は前日比8.62円(0.03%)高の2万9036.56円。TOPIXは前日比2.06(0.11%)高の1919.74。出来高は概算で13億9336万株。東証1部の値上がり銘柄数は879、値下がり銘柄数は1218となった。日経ジャスダック平均は3813.04円(16.72円高)。

[2021年3月10日]


株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均