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【特集】ネクスグループ Research Memo(5):2020年11月期はコロナ禍の影響を受けるもIoT関連事業は伸長(1)

ネクスG <日足> 「株探」多機能チャートより

■業績動向

1. 2020年11月期連結業績概要
ネクスグループ<6634>の2020年11月期の連結業績は、売上高が6,561百万円(前期比32.2%減)、営業損失が620百万円(前期は633百万円の損失)、経常損失が597百万円(同678百万円の損失)、親会社株主に帰属する当期純損失が1,361百万円(同1,272百万円の損失)となった。IoT関連事業では、在宅勤務などのテレワーク導入企業の増加が追い風となり売上高が大きく伸長した。しかし、コロナ禍の影響を受け、インターネット旅行事業で旅客数が大幅に減少したことに加え、ブランドリテールプラットフォーム事業でリアル店舗が一時休業・時短営業したことや来客数が減少したことにより、それぞれ大幅な減収となった。その結果、グループ連結も減収となった。一方利益面では、販管費の圧縮等によって損益ベースではおおむね前期並みの着地となった。

世界的なコロナ禍により景気減速が急速に強まるという事業環境において、同社では、ブランドリテールプラットフォーム事業で構造改革を推進するものの、インターネット旅行事業では旅客数が大幅に減少し苦戦している。しかし、IoT関連事業については、テレワークなどの進展で追い風となっており、注力を進める。

同社では2020年4月に、eラーニングコンテンツの開発を行うクシム<2345>(旧アイスタディ(株))及び、その子会社でシステム開発会社の(株)クシムソフト(旧(株)エイム・ソフト)との間で業務提携を行った。この業務提携により、新型コロナウイルス感染症対策として増加する、在宅勤務などのテレワークを導入する企業や、様々なサービスのオンライン化を検討する企業や学校教育機関などに対し、必要となる端末やネットワーク機器、ソフトウェア、セキュリティを合わせて販売するための共同マーケティングなどを推進する。更に、IoT関連事業では、既存製品の追加開発及び現在開発を進めているエッジAI端末「NCXX AI BOX」の開発スピードをあげ、早期のサービス開始を目指している。

また、ネクスでは、在宅勤務などのテレワークに対応した追加サービスとして、USB型LTE/3Gデータ通信端末「UX302NC-R」に2段階認証機能を搭載した「セキュアアクセスパッケージ」を2020年6月にリリースした。更に、文部科学省が教育改革案として推奨している学校のICT化「GIGAスクール構想」の「1人1台の学習者用PCと高速ネットワーク環境などを整備する5年間の計画」に標準仕様として提示されているGoogle Chrome OSを搭載したコンピューター「Chromebook」に対応する機能の追加開発を行った(詳細は後述)。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 山田秀樹)

《YM》

 提供:フィスコ

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