【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):QDレーザ、Sansan、太平洋セメ
Sansan <日足> 「株探」多機能チャートより
QDレーザ<6613>が急反発。18日の取引終了後に発表した第3四半期(20年4~12月)の決算説明資料で、レーザ網膜投影技術を活用した新しい検眼器について触れ、「試作機はすでに完成、提携先と上市にむけて進行中」としていることから、同製品への期待感から買われたようだ。新しい検眼器は小型・安価・短時間のうえ、自己検診が可能としている。
■ブレインパッド <3655> 4,965円 +325 円 (+7.0%) 本日終値 東証1部 上昇率9位
ブレインパッド<3655>が大幅高で3日ぶりに反発。18日、「データ活用人材育成サービス」の公開講座と企業研修の合計受講者が、対面型講座・オンライン型講座を合わせて5万人を突破したと発表しており、これが好感された。「データ活用人材育成サービス」は、データサイエンティストを目指す人がデータ活用・分析を行うためのコアスキルを形成し、その後も継続して学ぶことができる実践的な人材育成プログラム。13年8月にサービスを開始したが、ここにきてデジタルトランスフォーメーション(DX)を牽引・推進できる人材の需要の高まりと、場所を選ばずに参加できるオンライン講座の開設により、6カ月間で受講者数が1万人増加するというスピードでサービスが拡大しているという。
■コタ <4923> 1,759円 +113 円 (+6.9%) 本日終値 東証1部 上昇率10位
コタ<4923>が急反発。前週9日にマドを開けて買われ、その後も強調展開を続けていたが、きょうは上げ足を強め大勢二段上げの様相をみせている。18日取引終了後、発行済み株式数の3.81%にあたる75万株、9億5000万円を上限とする自社株買いを発表、これが株価を強く刺激した。また、同社は美容室向けヘア化粧品の製造販売を手掛けるが、同日取引終了後にシャンプー・トリートメント新製品「コタクチュール」の発売を決定(販売は5月13日予定)したことを発表、更に埼玉工業大学と共同研究を進めてきた新規育毛剤に関する研究結果を日本油化学会で発表したことも併せて明らかにしており、これらもポジティブ材料として株高を後押しした。
■ACCESS <4813> 855円 +53 円 (+6.6%) 本日終値
ACCESS<4813>は大幅反発。午前9時30分ごろ、村田製作所<6981>と幅広い業界におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現を推進するソリューションの開発及び市場展開を目指して協業すると発表しており、これが好感された。今回の協業では、村田製の製造業におけるノウハウとACCESSのDX・IoT分野におけるコンサルティング及びソフトウェア開発力を融合し、現場主導型の改善活動を後押しするものづくり支援ツール「JIGlet(ジグレット)」を共同開発し、両社の国内販路を通じて提供を開始した。JIGletは、作業ランプの点灯・消灯を検知する「照度デバイス」、ボタンを押して数をカウントする「ボタンデバイス」、任意の作業時に操作して時間を記録する「サイコロデバイス」の3種類のデータ通信SIM内蔵センサーデバイスがあり、指1本で操作可能なデータ収集と可視化用画面、通知用チャットアプリから構成される。これらを用途により組み合わせて使うことで、ITの知識がない製造現場の担当者でも、簡単に設備や人の状態を記録・蓄積して工程のばらつきやムダをグラフで見える化でき、さまざまな改善活動や課題解決に活用可能としている。
■ロコガイド <4497> 3,720円 +220 円 (+6.3%) 本日終値
ロコガイド<4497>が急伸。同社はきょう、混雑状況がひと目でわかる「混雑ランプ」を長崎県佐世保市に提供し、24日から市内の18施設(課)22窓口で運用を開始すると発表。今月には滋賀県甲賀市や福岡県飯塚市への提供も発表しており、更なる普及拡大が期待されているもよう。また、日足チャートでは25日移動平均線(18日時点で3370.60円)と75日移動平均線(同3409.76円)とのゴールデンクロスが目前に迫っており、先高期待の買いにつながっている面もあるようだ。
■Sansan <4443> 9,280円 +340 円 (+3.8%) 本日終値
Sansan<4443>が4日ぶりに反発。午前11時ごろ、仙台市が法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」を導入したと発表しており、これが好材料視された。仙台市では、地域経済への波及効果が高いICT関連企業などの誘致を進めており、こうした取り組みを更に加速させるため、企業誘致活動を中心的に担う経済局企業立地課での「Sansan」の導入に至ったという。仙台市への企業進出ニーズが高まるなか、職員同士での人脈の共有・可視化により、組織的な支援を可能にするのが狙いのようだ。
■太平洋セメント <5233> 2,680円 +95 円 (+3.7%) 本日終値
太平洋セメント<5233>が反発。きょう付の日本経済新聞朝刊で「リチウムイオン電池に使う正極材料の製造に参入する」と報じられたことが好材料視された。記事によると、価格が高騰しているレアメタルのコバルトなどを使わないタイプといい、充電速度は従来品の3~4倍に速まるとしており、データセンターの蓄電池向けなどに売り込むほか、電気自動車(EV)用電池の正極材向けも視野に入れるとしている。
■三井ハイテック <6966> 4,285円 +135 円 (+3.3%) 本日終値
三井ハイテック<6966>が3日ぶりに反発。日刊自動車新聞電子版が19日、「今後10年で電動車向けモーターコアの年間生産能力を最大で現在の約6倍に引き上げる」と報じられており、これが好材料視されたようだ。電気自動車(EV)など電動車の普及でモーターコア需要が拡大していることが背景にあるもようで、記事によると30年には車両2000万台分のモーターコアを生産できる体制を構築するとしている。
■メック <4971> 2,093円 +43 円 (+2.1%) 本日終値
メック<4971>が4日ぶりに反発。岩井コスモ証券は18日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに目標株価を2350円から2450円に引き上げた。同社は電子基板向け中心の薬品会社で、パッケージ基板向け銅表面粗化剤では世界トップシェアを有している。20年12月期の連結営業利益は前期比44.8%増の23億7000万円と大幅増益となった。21年12月期は主力の「CZシリーズ」の売り上げ増加により、同利益は5.5%増の25億円が計画されているが、同証券では26億7500万円への増額修正を見込んでいる。
■ハマキョウレックス <9037> 3,285円 +65 円 (+2.0%) 本日終値
ハマキョウレックス<9037>が反発。18日の取引終了後、栄進急送(兵庫県伊丹市)とマルコ物流(同)の全株式を取得し子会社化したと発表しており、これが好材料視された。栄進急送とマルコ物流は兵庫県を中心に関西圏に拠点を有し、食品を中心に3PLサービスを展開している。今回の子会社化により、栄進急送とマルコ物流が長年蓄積してきた食品3PL事業の実績をもとにハマキョウグループとのシナジーを創出でき、更なる関西エリアでの拠点の拡充が可能になるとしている。なお、21年3月期業績への影響は軽微としている。
株探ニュース