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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】オプション権利行使価格2万9250円処の押し目買い意欲は強い


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 29430 +20 (-0.06%)
TOPIX先物 1922.0 -6.0(-0.31%)
シカゴ先物 29435 +25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 8日の米国市場はNYダウ、S&P500、ナスダックの主要株価指数が上昇し、いずれも史上最高値を更新した。引き続き1兆9000億ドル(約200兆円)規模の経済対策案が可決される可能性が高まっていることが買い材料となっている。また、ワクチン接種の進展による経済活動の回復期待や原油相場の上昇なども材料視されている。

 シカゴ先物清算値は大阪比25円高の2万9435円だった。日経225先物のナイトセッションは日中比70円安の2万9340円で始まり、開始直後には2万9270円まで下げ幅を広げる場面がみられたが、売り一巡後は2万9350円辺りでの底堅い展開が継続。米国市場の取引開始後には強含み一時2万9530円まで上げ幅を広げている。その後引けにかけて、利食い優勢により2万9430円で取引を終えた。
 
 前日の大幅な上昇に対する利益確定売りが想定され、2万9500円近辺でこう着感が強まりそうだ。

 なかなか超えられなかった2万9000円を突破し、一気に2万9500円水準まで上昇したこともあり、ショートカバーは一巡していると考えられる。しかし、米国では経済対策への期待から主要な株価指数が史上最高値を更新している。また、VIX指数が直近ボトム圏での推移となるなかではショートは仕掛けづらい。

 一方、3万円が視野に入ってきている状況では、押し目買い意欲が強まりやすいだろう。そのため、2万9500円辺りでは売り買いが交錯するとみられるが、その下のオプション権利行使価格である2万9250円辺りでの底堅さが強まりそうだ。

 NT倍率は15.25倍で取引を終え、5日移動平均線の水準まで上昇している。今後は25日移動平均線が位置する15.29倍を捉えてくるかが注目されるが、指数寄与度の大きいソフトバンクグループ <9984> は昨夕に四半期決算を発表しており、ADR市場で上昇している。また、SOX指数が上昇しているほか、台湾セミコンダクターが日本に初の本格的な開発拠点を設けるとも報じられている。このため、値がさハイテク株への資金流入が想定され、NT倍率の上昇を想定したスタンスに向かいそうだ。

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