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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~米国市場の流れを受けた金融株などバリューシフトが意識されやすい~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

4日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:米国市場の流れを受けた金融株などバリューシフトが意識されやすい
■ソニー、21/3営業益を9400億円に上方修正、一転増益へ
■前場の注目材料:トヨタ、アフリカ拡販へ小型3車種投入、スズキからOEM調達


■米国市場の流れを受けた金融株などバリューシフトが意識されやすい

4日の日本株市場は利食い優勢のなかで底堅さを見極める相場展開になりそうだ。3日の米国市場はNYダウが36ドル高となる一方でナスダックは小幅に下落。利益確定する売りが優勢となったが、予想を上回ったADP雇用統計やISM非製造業景況指数のほか、追加経済対策の早期実現への根強い期待や新型コロナワクチンの普及加速を期待した押し目買いもみられている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比60円安の28580円。円相場は1ドル105円00銭辺りで推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする形からやや利食い優勢の展開になりそうである。ただし、前日までの上昇で先週後半の下落分を埋めてきていることもあり、リバウンド一巡後の一服感はあるだろう。米国についても投機的な売買に伴う金融システム混乱からの戻りも一巡したとみられるため、想定内の動きといったところであろう。VIX指数は22.91まで低下してきており、足元でのボラティリティの高い上昇も落ち着きをみせている。

日経平均は28500円から29000円辺りのレンジに戻ってきたこともあり、ここからは28500円辺りでの底堅さを見極めたいところである。急ピッチのリバウンドによって戻り待ちの売り圧力が意識されやすいところではあるが、調整場面においては押し目狙いのスタンスといったところであろう。また、決算発表が本格化しているが、本日はソニー<6758>の決算評価に市場の関心が集まりやすいと考えられる。一方で、米国ではクオリティ株が冴えないほか、SOX指数が弱い動きもみせていることから、東エレク<8035>、アドバンテスト<6857>辺りは昨日同様、手掛けづらさが意識されやすいところである。

そのため、TOPIX型優位の展開が意識されやすく、原油先物相場の上昇を受けたエネルギー株のほか、米国市場の流れを受けた金融株などバリューシフトが意識されやすいとみられる。そのほか、マザーズなど中小型株については一部の銘柄に資金が集中しやすく、政策期待のあるテーマ株などの一角での短期的な値幅取り狙いになりそうだ。


■ソニー、21/3営業益を9400億円に上方修正、一転増益へ

ソニー<6758>は2021年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は従来の前期比17%減の7000億円から11%増の9400億円に上方修正した。純利益は8000億円から1兆850億円に上方修正している。全事業で従来見通しから上振れすると見込む。事業別では、エレキ部門(580億円)、画像センサーが予想より伸びた半導体部門(550億円)、ゲーム部門(400億円)が目立っている。


■前場の注目材料

・日経平均は上昇(28646.50、+284.33)
・NYダウは上昇(30723.60、+36.12)
・1ドル105円00-10銭
・VIX指数は低下(22.91、-2.65)
・米原油先物は上昇(55.69、+0.93)
・日銀のETF購入
・海外コロナ向けワクチン接種の進展
・世界的金融緩和の長期化


・トヨタ<7203>アフリカ拡販へ小型3車種投入、スズキからOEM調達
・ソニー<6758>通期見通し、初の純利益1兆円、エレ部門回復
・資生堂<4911>日用品事業を売却、欧系ファンドに1600億円
・トヨタ<7203>前政権支持撤回、米カリフォルニア州排ガス訴訟
・東洋紡<3101>新たに3製品で不正発覚、安全認証取り消し
・クラボウ<3106>FA設備のセイキ買収、環境メカトロ拡大
・宇部興産<4208>アンモニア工場を1カ月停止
・日産自<7201>パネル部品などアルミ端材再利用、米投入「ローグ」に
・モリタHD<6455>個室向け自動消火装置、性能は水の4倍


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・特になし

<海外>
・09:30 豪・12月貿易収支(予想:+87.50億豪ドル、11月:+50.22億豪ドル)
《ST》

 提供:フィスコ

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