【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):アイシン、ヤマハ発、レーザーテク
アイシン <日足> 「株探」多機能チャートより
アイシン精機<7259>が後場動意づき、一時8%超高となった。同社はきょう午後1時頃に、21年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益見通しは前期比78.2%増の1000億円(従来予想は500億円)に引き上げた。売上高見通しは同8.8%減の3兆4500億円(従来予想は3兆3800億円)に上方修正。構造改革による固定費削減の進捗などを踏まえ、通期業績予想を見直した。加えて、期末配当を従来計画比20円増額の60円(前期は60円)にすると発表。中間配20円をあわせた年間配当は80円(前期は120円)となる。
■ヤマハ発動機 <7272> 2,418円 +36 円 (+1.5%) 本日終値
ヤマハ発動機<7272>は続伸スタートで11連騰となり、連日で昨年来高値を更新。1日の取引終了後、20年12月期の連結経常利益を従来予想の710億円(前の期比40.6%減)から860億円(同28.0%減)へ上方修正しており、これが好材料視された。前期業績の上方修正は昨年11月に続き、2回目となる。新興国で二輪車の販売が想定を下回ったものの、マリン事業における高付加価値商品の出荷前倒しや経費削減が寄与し、採算は大きく改善した。併せて、期末一括配当を従来計画の45円から60円に大幅増額修正したことも評価材料となった。
■レーザーテック <6920> 14,110円 -180 円 (-1.3%) 本日終値
レーザーテック<6920>は売り買い交錯、1万4000円台前半で強弱感を対立させている。同社はマスクブランクス検査装置を主力とする半導体製造装置メーカーだが、5G関連投資やデータセンター増設需要などを背景とした世界的な半導体需要の拡大を追い風に、ニッチ分野における独占的な商品シェアで収益拡大を加速させている。1日取引終了後に21年6月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の170億円から200億円(前期比33%増)に大幅増額しており、過去最高利益予想が更に上乗せされる格好となった。また、好業績を背景に株主還元にも前向きで、今期配当についても従来計画の49円から55円に増額した。ただ以前から注目度が高く、事前に好業績を織り込んでいたこともあって足もとで利益確定売り圧力も顕在化した。
■レシップHD <7213> 603円 +100 円 (+19.9%) ストップ高 本日終値 東証1部 上昇率2位
レシップホールディングス<7213>がストップ高まで買われた。同社は1日、子会社がドイツの公共機関向けシステムインテグレーターであるIVUトラフィック・テクノロジーズに対し、キャッシュレス運賃収受器「LV-700」の提供を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。「LV-700」は、世界共通で利用できる多様な決済手段に対応した運賃収受器で、クレジットカードの国際的な標準規格であるEMVレベル2認証(対応ブランド:VISA、MasterCard)を取得済み。IVUは今後、ドイツ語圏(ドイツ・スイス・オーストリアなど)を中心に、LV-700を活用した運賃収受システムを拡販していく予定だとしている。
■岩崎電気 <6924> 1,578円 +181 円 (+13.0%) 本日終値 東証1部 上昇率6位
岩崎電気<6924>が大幅続伸。1日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を520億円から530億円(前期比10.6%減)へ、営業利益を12億円から20億円(同45.4%減)へ、純利益を7億円から13億円(同51.5%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策を背景に、空気循環式紫外線清浄機の売り上げが想定を上回る見通しとなったことが要因。また、比較的収益性の高い商品の売り上げが増加していることに加え、商品訴求の場である展示会の中止や延期などにより販売費用が削減されたこと、コロナ禍における業務効率の改善や経費節減に取り組んだことなども寄与する。なお、第3四半期累計(20年4~12月)決算は、売上高365億6200万円(前年同期比5.5%減)、営業利益14億6300万円(同9.6%減)、純利益8億8500万円(同35.2%減)だった。
■識学 <7049> 2,448円 +243 円 (+11.0%) 本日終値
識学<7049>が急反発し、昨年来高値を更新。1日の取引終了後、東京証券取引所が同社株を2日付で貸借銘柄に選定すると発表。これを受けて株式流動性の向上による売買活性化を期待する買いが入ったようだ。
■アルデプロ <8925> 53円 +5 円 (+10.4%) 本日終値
アルデプロ<8925>は続急騰し、前日比16.7%高の56円まで上値を伸ばした。1日の取引終了後、21年7月期上期(20年8月~21年1月)の連結経常利益を従来予想の7億1300万円(前年同期比47.3%増)から20億円(同4.1倍)へ上方修正しており、これを好感する買いが入った。新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ保守的に見積もっていた販売用不動産の売却が想定以上に進んだことが収益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の25億7100万円(前期は23億5200万円)を据え置いた。
■ウェルス・マネジメント <3772> 1,544円 +124 円 (+8.7%) 本日終値
ウェルス・マネジメント<3772>が後場一段高。同社はきょう、東京都中央区入船にあるオフィスビル(店舗・事務所)の不動産信託受益権を売却すると発表しており、業績への寄与などが期待されたようだ。なお、売却額及び売却先は非公表としており、売買契約締結及び決済、引き渡しは2月上旬を予定している。
■英和 <9857> 1,073円 +82 円 (+8.3%) 本日終値
英和<9857>はマドを開けて大きく買われた。1日の取引終了後、21年3月期の連結経常利益を従来予想の8億6000万円から14億円へ上方修正すると発表。減益率が51.3%減から20.7%減に縮小する見通しとなり、これを好感する買いが向かった。増加する自然災害に対する防災・復旧に使用する産業車両や社会インフラ設備に付帯する機器の販売が想定より伸びる。高付加価営業の強化による利益率の確保や販管費の圧縮なども上振れに貢献する。業績上振れに伴い、今期の年間配当を従来計画の17円から34円(前期は37円)に大幅増額修正したことも好材料視された。
■アグレ都市デザイン <3467> 765円 +55 円 (+7.8%) 本日終値
アグレ都市デザイン<3467>が急伸。同社は東京都を主要エリアに設計にこだわったデザイン住宅(戸建て分譲)を展開している。コロナ禍での在宅勤務や巣ごもりなどの浸透に伴い住宅需要が喚起され、足もとの販売は好調に推移している。1日取引終了後に発表した20年4~12月期決算は売上高が前年同期比23%増の133億7600万円、営業利益が同3倍の6億円と急拡大した。特に10~12月期の業績好調が際立っており、これを手掛かり材料に上値を見込んだ投資資金が攻勢をかけた。
●ストップ高銘柄
チタン工業 <4098> 2,191円 +400 円 (+22.3%) ストップ高 本日終値
グランディーズ <3261> 453円 +80 円 (+21.5%) ストップ高 本日終値
アーキテクツ <6085> 951円 +150 円 (+18.7%) ストップ高 本日終値
加地テック <6391> 6,560円 +1,000 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
平賀 <7863> 1,000円 +150 円 (+17.7%) ストップ高 本日終値
など、7銘柄
●ストップ安銘柄
WT天然ガス <1689> 1円 -1 円 (-50.0%) ストップ安 本日終値
澤田ホールディングス <8699> 777円 -150 円 (-16.2%) ストップ安 本日終値
など、2銘柄
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