【市況】【↓】日経平均 大引け| 続落、緊急事態宣言の再発令を警戒し売り優勢 (1月4日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 27575.57
高値 27602.11(09:01)
安値 27042.32(10:00)
大引け 27258.38(前日比 -185.79 、 -0.68% )
売買高 9億5648万株 (東証1部概算)
売買代金 1兆9441億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.大発会の日経平均は朝高後値を消し、下げ足を強める展開
2.昨年末のNYダウ最高値更新も、新型コロナ懸念でリスクオフに
3.緊急事態宣言が再度発令される方向となり先物主導の下げ誘発
4.日銀ETF買いへの期待はあったが、後場下げ幅縮小とはならず
5.東証1部の75%の銘柄が下落し、売買代金2兆円台に届かず
■東京市場概況
前週末の米国市場は、ニューイヤーズデーのため休場だった。
2021年の大発会となった東京市場では、日経平均株価が大納会に続き下値を探る展開に。緊急事態宣言が発令される可能性が高まりリスク回避の流れとなった。
4日の東京市場は、昨年末の米国株市場でNYダウが200ドル近い上昇で過去最高値を更新したことを引き継いでリスクを取る動きが期待されたが、日経平均は寄り付きこそ高く始まったものの、その後は急速に値を消す展開となった。国内でも新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからず、菅首相は緊急事態宣言を再度発令する方向で調整に入ったと伝わり、これが先物を絡めた売りを誘導し下げ足を速めることに。5日には米ジョージア州で上院の決選投票を控えており、この結果を見極めたいとの思惑も買いを手控えさせた。後場は日銀ETF買いへの期待はあったものの、下げ幅を縮小する展開とはならなかった。東証1部全体の約75%の銘柄が値を下げる弱い地合いとなった。売買代金も盛り上がらず2兆円台に届かなかった。
個別では、ファーストリテイリング<9983>が値を下げ、任天堂<7974>も軟調。東京エレクトロン<8035>、キーエンス<6861>、キヤノン<7751>なども売りに押された。オリエンタルランド<4661>も売られ、JR東日本<9020>も安い。豊和工業<6203>が急落、新日本電工<5563>、ペッパーフードサービス<3053>、コロワイド<7616>なども大幅安となった。ラウンドワン<4680>などの下げも目立った。
半面、エムスリー<2413>が商いを伴い大幅高、ソニー<6758>もしっかり。レーザーテック<6920>が買いを集め、日本電産<6594>も堅調。神栄<3004>がストップ高に買われたほか、ブイキューブ<3681>も大幅高。ラクーンホールディングス<3031>、マネックスグループ<8698>も活況高。レノバ<9519>、日本金属<5491>が値を飛ばし、メドピア<6095>も強い動き。メディカル・データ・ビジョン<3902>も高い。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はエムスリー <2413> 、第一三共 <4568> 、KDDI <9433> 、ソニー <6758> 、スズキ <7269> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約63円。うち38円はエムスリー1銘柄によるもの。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、東エレク <8035> 、オリンパス <7733> 、SBG <9984> 、日産化 <4021> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約99円。うち51円はファストリ1銘柄によるもの。
東証33業種のうち上昇は情報・通信業、電気・ガス業の2業種のみ。下落率の小さかった上位5業種は(1)証券商品先物、(2)医薬品、(3)電気機器、(4)パルプ・紙、(5)倉庫運輸関連。一方、下落率の大きかった5業種は(1)空運業、(2)陸運業、(3)不動産業、(4)鉱業、(5)保険業。
■個別材料株
△フィット <1436> [東証M]
ソーラーシェアリング関連株として注目。
△出前館 <2484> [JQ]
1都3県に緊急事態宣言発令を検討と伝わる。
△オークファン <3674> [東証M]
内閣府の官民連携プラットフォームに入会し活動開始。
△KeePer <6036>
12月既存店売上高は8ヵ月連続で前年実績を上回る。
△不二精機 <6400> [JQ]
政府の緊急事態宣言検討で投資資金再流入。
△レーザーテク <6920>
EUV向けマスクブランクス検査装置に期待。
△日本アビオ <6946> [東証2]
ヘルスケア事業推進室を新設。
△フラベッドH <7840>
「介護用品の清掃・修理施設を新設」との報道。
△泉州電 <9824>
岩井コスモ証券が「B+」と目標株価3500円を継続。
▼ヘリオス <4593> [東証M]
HLCM051の治験患者組み入れペースの低下を発表。
▼大日光 <6635> [JQ]
東証による信用規制を嫌気。
▼Gダイニング <7625> [東証2]
東証による信用規制を嫌気。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)神栄 <3004> 、(2)PバンCOM <3559> 、(3)ブイキューブ <3681> 、(4)ランド <8918> 、(5)日本コークス <3315> 、(6)ラクーンHD <3031> 、(7)マネックスG <8698> 、(8)セレス <3696> 、(9)シンシア <7782> 、(10)レノバ <9519> 。
値下がり率上位10傑は(1)豊和工 <6203> 、(2)新日本電工 <5563> 、(3)ペッパー <3053> 、(4)コロワイド <7616> 、(5)ペガサス <6262> 、(6)クリレスHD <3387> 、(7)ナイス <8089> 、(8)ムゲンE <3299> 、(9)小田急 <9007> 、(10)ハイデ日高 <7611> 。
【大引け】
日経平均は前日比185.79円(0.68%)安の2万7258.38円。TOPIXは前日比10.09(0.56%)安の1794.59。出来高は概算で9億5648万株。東証1部の値上がり銘柄数は495、値下がり銘柄数は1629となった。日経ジャスダック平均は3723.34円(3.93円高)。
[2021年1月4日]
株探ニュース