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【特集】中国4000年の実学「気学」で読む2021年相場 <新春特別企画>

気学研究家 天海気風

◆気学は年前半安、後半高を示唆

 気学で読む新年相場とテーマだが、そもそも気学は中国4000年の歴史を持つ実学である。基本的な考え方でいえば、森羅万象あらゆる事象は“気”のエネルギーによって支配されている、というものだ。単純に言えば、気は九つある。それは九紫、八白、七赤、六白、五黄、四緑、三碧、二黒、一白である。九気は固定化したものではなく、常に動いている。そもそも東西南北の方位上で順番に動くが、その原位置は人間でいえば本籍地のようなもの。これを後天定位(こうてんじょうい)という。図で示せば、下記のようになる。


     【南】

    4|9|2
    ―――――
【東】 3|5|7 【西】
    ―――――
    8|1|6

     【北】

(注)たて、よこ、ななめ、どの数字を合計しても15になる。


 中央に座るのが五黄で地上の王者、支配者である。この9つの気は上に述べたように常に動いている。年が替わり、月が替わればそれぞれが位置を変える。その順序は「東(3)」より始めれば、「東(3)」→「東南(4)」→「中央(5)」→「西北(6)」→「西(7)」→「東北(8)」→「南(9)」→「北(1)」→「西南(2)」→「東(3)」で一巡する。

 また、それぞれの気は象意を持っている。

 さて、2020年は七赤金星。つまり、中央に七赤が入る。七赤の象意は金、通貨、散財などだ。実際、20年は金価格が暴れ出し、各国政府、中央銀行は財政・金融政策を駆使して膨大な資金を供給した。米国はもとよりわが国も新型コロナウイルス対策として国民全員に一律10万円を支給したほどである。

 そうした資金が株式市場に流入し、実体経済は悪くても需給で株価が上昇するという展開をみせた。

 では、新年はどうか。図で見ると、六白が中央に座る。


     【南】

    5|1|3
    ―――――
【東】 4|6|8 【西】
    ―――――
    9|2|7

     【北】


 六白の象意はマネー、兵器、戦争、財政、投機、機械といった意がある。すなわち兵器、戦争とは国家間では防衛費の膨張と考えられるが、コロナウイルスと人類の戦いとも受け取れる。財政は、対コロナという名目で巨額の資金が政府によって調達され、結果として株式市場にさらに巨額の資金が投入されることを表しているのではないか。したがって、基本的には株価上昇が続くとみられるのだ。

 次に月でみると、図は次のようになる。


     【南】

    4|9|2
    ―――――
【東】 3|5|7 【西】
    ―――――
    8|1|6

     【北】


 新年は2月から始まるが(旧正月)、中央に五黄が座る。4月には三碧が中央に座る。このとき南西に九紫が、北東に六白が並ぶ。この6、3、9が並ぶことを坤艮中(コン・ゴン・チュウ)の死線といって、株価が一大変化をみせることがあり要注意だ。7~9月はどん底とみることが同じ理屈で考えられる。

 だが、11~12月は五黄、そして四緑と続くことで株価の盛り上がりが期待できそうだ。特に12月は四緑の月であり、易で“飛竜在天”といい、竜が天空を雄飛する、としている。株価は年末高とみてよさそうだ。

 結論でいえば、総じて年前半安、年後半高と見て取れる。

◆金利の大転換はあるか?

 ところで、気学からみた物色の変化をどうみればよいのか。

 年を通じては六白が中央に座ることで、六白の象意からまず重工業が主となる。自動車、機械、鉄鋼、非鉄などだ。ただ、こうした業種はすでにハイテク株のような高成長が見込めない産業であることは事実であり、こうしたなか世界で勝ち抜くイノベーションを発揮する銘柄に絞られよう。財政支出は膨らむが、国土強靱化から防災関連株が活躍するとみる。

 さらに六白の年の特徴としては、 為替レートの激変が予想されることだ。遡ると、為替レートが1ドル=360円に固定されたのが1949年。まさに六白の年であった。また、85年のG5後の急激な円高。これも六白の年だ。常識的には新年後半からは円安が進むとみてよい。また、金価格も四緑から三碧にかけて動意となる。月でみると3月から4月頃となり、注目したい。

 20年に大活躍したハイテク株はどうみたらよいのか。三碧がエレクトロニクス、情報通信などの象意を持っている。2月は東の方位にあり、やや明るさもあるが、3月になって暗殺剣となったことで注意が必要とみられる。また、12月には五黄殺(2大凶方位の1つ)となり、22年1月には坤艮中の死線となり、総じて新年はハイテク株には逆風が吹きそうだ。

 金融、証券はどうか。つまり、七赤だが、夏場に明るい方位に位置する。ひょっとして世界の金利が大転換するのかもしれない。要注目だ。40年続いた低金利が転換するとすれば、その後の金融、経済の景色が様変わりする。

 最後に、結論として年前半安としたが、これが大転換するとすれば、2月の五黄の強弱によって、その後の流れが決まることもあり、2月の株価の動きは念には念を入れて精査したい。

2020年12月30日 記

<プロフィール>
(てんかい・きふう)過去30年にわたって九星気学と経済、株式などとの関連性を研究。株式相場の中長期見通しでは驚くほどの的確性を確認。今日では九星気学の専門家から多くの株式見通しが発表されているが、九星気学と経済、株式の見通しでは第一人者である。業界紙、雑誌などを通じて執筆活動を行っている。


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