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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ITbook、不二精機、タカキタ

ITbook <日足> 「株探」多機能チャートより
■ITbook <1447>  512円  +34 円 (+7.1%)  本日終値
 ITbookホールディングス<1447>が続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「政府は引っ越しに伴う行政手続きをオンラインで一括してできるように動き出す」と報じられており、なかで「マイナンバーカードを持つ住民は転入先の自治体でカードを見せれば簡単に手続きを終える」とあることから、マイナンバー関連の一角として思惑的な買いが入ったようだ。現在、転出届に関しては、自治体によってはオンラインでできるものの、転入届は原則として対面手続きが必要となる。記事によると、マイナンバーカードを使用すれば、自治体の窓口に直接行かなくても転出届と引っ越し先への転入手続きの申請予約を同時にできるようにするとしており、21年1月召集の通常国会にも住民基本台帳法改正案を提出するとしている。また、29日の取引終了後、傘下のITbookテクノロジーが、千葉市における農業人口の減少などの社会問題を背景に、ICT技術等を活用して脱属人的な農業を実現しようとする試みである「スマートアグリバレー計画」に協力することになったと発表しており、これも好材料視されたようだ。

■不二精機 <6400>  1,243円  +75 円 (+6.4%)  本日終値
 不二精機<6400>が4連騰。今月14日に1670円の上場来高値を形成してからは調整色をみせていたが、前週末を境にトレンド転換し、25日移動平均線をサポートラインに切り返し波動を鮮明としてきた。国内外で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。しかし一方で、既に英国や米国など海外でワクチン接種が始まっており、ワクチン普及によるコロナ収束への期待も徐々に高まる方向にある。同社は射出成型用精密金型メーカーで医療機器の向けで高い実績を持つ。ワクチン普及が急がれるなか、注射器向け金型特需が生まれるとの思惑が物色人気を支えている。きょうは、東証が本日売買分から信用取引の臨時措置を解除したほか、増し担保規制(委託保証金変更)も解除したことで株式需給面から上値が軽くなっている。

■タカキタ <6325>  820円  +43 円 (+5.5%)  本日終値
 タカキタ<6325>が大幅高で4日続伸。気象庁が「日本付近は30日から強い冬型の気圧配置となり、北日本から西日本の日本海側を中心に1月1日にかけて大荒れや荒れた天気となって、大雪となる見込み」との予報を発表して以降、除雪機や融雪剤散布車を手掛ける同社に思惑的な買いが継続して入っている。数年に一度の寒波襲来とも言われており、同社のほかタイヤ専門店を展開するフジ・コーポレーション<7605>なども高い。

■恵和 <4251>  2,130円  +85 円 (+4.2%)  本日終値
 恵和<4251>は6日続伸。東京証券取引所が29日の取引終了後、同社株を30日付で貸借銘柄に選定すると発表。これを受けて、株式流動性の向上による売買活性化への期待から買いが入ったようだ。また、日本証券金融も30日約定分から同社株を貸借銘柄に追加している。

■キユーソー流通システム <9369>  1,655円  +16 円 (+1.0%)  本日終値
 キユーソー流通システム<9369>が続伸。大和証券が29日付で、投資判断を「2(アウトパフォーム)」、目標株価1900円でカバレッジを開始しており、これが好材料視されたようだ。同証券では、低温物流市場は足もとではコロナ禍を受け低調な推移だが、冷凍食品やチルド食品の市場は簡便化や個食化の需要を背景として、家庭用冷凍食品を中心に拡大が期待でき、低温物流市場も中長期的な成長を期待できると指摘。同社は、コロナ禍からの市場回復や中長期的な冷凍食品需要拡大の恩恵を受けることが見込まれるとともに、採算性改善に向けた動きも見られる一方で、株価には割安感が残るとしている。

■ピックルス <2925>  3,145円  +20 円 (+0.6%)  本日終値
 ピックルスコーポレーション<2925>が3日ぶりに反発。29日取引終了後、21年2月期利益予想の増額修正と増配を発表したことが好感された。売上高は450億円(前期比8.7%増)で据え置いたが、営業利益は23億円から25億円(同33.6%増)、純利益は16億円から18億円(同39.5%増)に修正した。原料野菜の仕入れ価格が安定したほか、商品規格の見直しや生産アイテムの集約など効率化を進め、広告宣伝費を抑えたことも利益を押し上げた。同時に期末一括配当を従来予想から5円増の1株当たり35円(前期比5円増)とすることも明らかにした。

■ウィルソンW <9610>  377円  -80 円 (-17.5%) ストップ安   本日終値
 ウィルソン・ラーニング ワールドワイド<9610>がストップ安。東京証券取引所が29日、同社株の信用取引による新規の売り付け及び買い付けにかかる委託保証金率を、30日売買分から50%以上(うち現金20%以上)とする臨時措置を発表しており、売買の自由度が制限されるとの見方から売りが優勢となったようだ。また、日本証券金融も30日以降、貸借取引自己取引分及び非清算者ごとの清算取次貸借取引自己取引分の貸借担保金率を、50%(うち現金20%)にすると発表している。

■日本通信 <9424>  170円  -7 円 (-4.0%)  本日終値
 日本通信<9424>は反落。午後0時34分に、NTTドコモ(東京都千代田区)との音声卸料金に関する総務大臣裁定に基づく協議が不調に終わったと発表しており、これが嫌気された。日本通信によると、ドコモが大臣裁定が指定した期日まで(12月29日)に、原価に適正利潤を加えた金額を超えない額での料金算定を行わなかったためとしている。なお、今後については、総務省に相談しながら進めるとしている。

●ストップ高銘柄
 テーオーHD <9812>  285円  +80 円 (+39.0%) ストップ高   本日終値
 太洋物産 <9941>  388円  +80 円 (+26.0%) ストップ高   本日終値
 WTニッケル <1694>  2,584円  +500 円 (+24.0%) ストップ高   本日終値
 三光産業 <7922>  554円  +80 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値
 清和中央HD <7531>  3,485円  +500 円 (+16.8%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 ウィルソンW <9610>  377円  -80 円 (-17.5%) ストップ安   本日終値
 など、2銘柄

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