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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:アダストリア、ブイキューブ、ファストリ

ファストリ <日足> 「株探」多機能チャートより
■アダストリア <2685>  2,090円  +228 円 (+12.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率トップ
 アダストリア<2685>は急反発している。29日の取引終了後に発表した第3四半期累計(3~11月)連結決算が、売上高1328億3300万円(前年同期比19.1%減)、営業利益11億800万円(同90.7%減)、最終利益12億2800万円(同82.2%減)となり、大幅減益だったものの、通期計画の営業損益を上回ったことが好感されている。足もとで客数は回復しつつあるが、上期に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外出自粛の動きや、商業施設の休業及び営業時間の短縮などで上期に来店客数が大幅に減少したことが響いた。ただ、店舗の休業や営業時間の短縮などに伴う人件費及び店舗家賃の減少に加え、カード手数料の減少や販促費用の抑制、出張の自粛などの経費削減に努めたことで黒字を確保した。なお、21年2月期通期業績予想は、売上高1890億円(前期比15.0%減)、営業損益10億円の赤字(前期128億8500万円の黒字)、最終損益22億円の赤字(同63億6300万円の黒字)の従来見通しを据え置いている。

■ブイキューブ <3681>  3,020円  +136 円 (+4.7%)  11:30現在
 ブイキューブ<3681>が全体軟調相場に抗して3日続伸。同社はWeb会議システムなど遠隔地の相手とコミュニケーションをとる映像配信システムを手掛けており、新型コロナウイルス感染拡大のなかで活躍余地が高まり、株価は年初から今月7日につけた上場来高値3785円まで6倍近くに達した。今月中旬以降は利益確定売りに調整を強いられたが2000円台後半では押し目買いが入り足もと出直り歩調にある。目先的には前日引け後に、コンビニエンスストア(セブンイレブン)内に個室型スマートワークブース「テレキューブ」を実証実験として設置しきょうからサービスを開始すると発表しており、これが株価の刺激材料となっている。

■Genky <9267>  4,110円  +50 円 (+1.2%)  11:30現在
 Genky DrugStores<9267>が4日ぶりに反発している。29日の取引終了後に発表した12月度の営業速報で、既存店売上高が前年同月比18.3%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。標準化された300坪のレギュラー店、150~900坪の大型店ともに好調だった、なお、全店売上高は同29.4%増だった。

■ファーストリテイリング <9983>  91,770円  +960 円 (+1.1%)  11:30現在
 ファーストリテイリング<9983>が続伸し連日の上場来高値、一時2200円あまり上昇し9万3000円台まで上値を伸ばす場面があった。日経平均が反落するなか裁定売りを浴びながら異彩を放つ強さをみせている。市場では「今年はコロナ禍のなかにあって空売り筋がことごとく買い戻しを強いられる相場だったが、同社株はその象徴となった。日経平均先物主導のショートポジション解消だけでなく、同社株自体が信用倍率0.3倍台と依然として売り長の状態に放置されており、きょうもその個別ベースの買い戻し圧力が株価に浮揚力を与える形となった」(ネット証券マーケットアナリスト)という。日経平均が200円近く下げるなか、さすがに伸び悩んではいるが、午前10時現在で800円強前後高い水準で推移している。

■レーザーテック <6920>  12,030円  +30 円 (+0.3%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が3日続伸、200円高の1万2200円まで買われ大納会に上場来高値更新となった。世界的に新型コロナウイルス感染拡大が続くなかも、リモートワーク需要拡大に伴う情報通信関連機器需要やデータセンター用の増設需要を背景に半導体市場は拡大傾向を強めている。高速通信規格5Gの商用化本番もロジック半導体の高集積化などを背景にEUV露光装置などを中心に半導体メーカーの設備投資需要を喚起している。同社はマスクブランクス検査装置で世界シェアを独占、特に受注拡大が加速傾向にあるEUV装置向けを提供するオンリーワン企業として、世界の機関投資家から注目が集まっている。

■アズビル <6845>  5,580円  +10 円 (+0.2%)  11:30現在
 アズビル<6845>が3日続伸。きょう付けの日刊工業新聞で、「2021年春にもシンガポールで、オフィスの感染症対策として陰圧状態をデモ体験できる場を設ける」と報じられており、これが好材料視されている。記事によると、現地の大手不動産開発業者が手掛ける企業向けショールームの一角に、「パンデミック対応空調システム」を応用した環境を構築するという。新型コロナウイルス感染拡大を受け、ウイルスの拡散を防ぐ空調管理への関心が高まっていることに対応するとしている。

■日本板硝子 <5202>  473円  -4 円 (-0.8%)  11:30現在
 日本板硝子<5202>が反落している。29日の取引終了後、早期退職者特別優遇措置を実施すると発表しており、これが弱材料視されている。新型コロナウイルスの感染拡大による影響を受けたことを踏まえて、事業構造改革を行うのに伴い実施するもので、対象者は同社単体に勤続する満40歳以上の社員。募集人員数は未定という。また、退職者には所定の退職金に加え割り増しを支給するほか、希望者には再就職支援を行うとしている。

■ソフトバンクグループ <9984>  8,019円  -36 円 (-0.5%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>は前日終値近辺で売り買い交錯。前日は先物主導の裁定買いが反映され350円近い上昇でほぼ高値引けとなった。その反動から利益確定売り圧力も表面化しているが、それをこなして頑強な値動きをみせている。前日の米国株市場ではナスダック総合指数が上昇一服となったものの、依然として最高値近辺に位置しており、ソフトバンク・ビジョン・ファンドなどを通じ米ハイテク株への投資に積極的な同社株には追い風の強い1年だった。また、同社は全額出資子会社「新型コロナウイルス検査センター」を今年7月に設立し法人向けPCR検査を受託しているが、来年から検査を個人向けにも広げる方針にあることが一部で報じられており、これも株価の支援材料となっている。

■壱番屋 <7630>  5,170円  -10 円 (-0.2%)  11:30現在
 壱番屋<7630>は小動き。29日の取引終了後、北海道旭川市で「成吉思汗(ジンギスカン)大黒屋」1店舗を経営する大黒商事(北海道旭川市)の全株式を取得し子会社化すると発表したが、市場の反応は限定的のようだ。取得価額は非開示。なお、21年2月期業績への影響は軽微としている。

■メドレックス <4586>  217円  +21 円 (+10.7%) 一時ストップ高   11:30現在
 メドレックス<4586>が急騰。29日の取引終了後、「マイクロニードルバッチアプリケータ及びそのハウジング」が中国国家知識産権局から特許査定の通知を受けたと発表しており、これが好感されている。同特許は、マイクロニードルを確実かつ簡単に皮膚内に挿入するアプリケータ(挿入器具)に関するもので、同社マイクロニードル技術の特徴である「確実な投与を実現するための高い穿刺性及び応力制御」に関する基本技術の一つ。中国のほか、米国、欧州、日本、インド、ブラジルでも権利化を目指しているという。なお、20年12月期業績に与える影響はないとしている。

■ワイエスフード <3358>  306円  +26 円 (+9.3%)  11:30現在
 ワイエスフード<3358>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は29日、衛生管理にまつわる制度「HACCP(ハサップ)」の認証取得を支援する事業を開始すると発表しており、これが材料視されているようだ。今年6月の改正食品衛生法の施行に伴い、原則すべての食品関連事業者に対して「HACCP制度化」が決定し、来年6月に移行期間の終了を控えている。同社は世界的審査機関の日本法人に出資しているシリウス(東京都台東区)と業務提携契約を締結し、HACCP認証取得支援プログラム「HACCP KEEPER(ハサップ キーパー)」を提供するとしている。

■メディシノバ・インク <4875>  533円  +41 円 (+8.3%)  11:30現在
 メディシノバ・インク<4875>が続急伸している。29日の取引終了後、米国特許商標庁から進行性多発性硬化症の治療を目的とした「MN-166(イブジラスト)」とインターフェロン-βの併用療法に関して、特許承認通知を受け取ったと発表しており、これが好感されている。なお、同件による20年12月期業績への影響は軽微としている。

■不二精機 <6400>  1,263円  +95 円 (+8.1%)  11:30現在
 不二精機<6400>がカイ気配スタートで4連騰。今月14日に1670円の上場来高値を形成してからは調整色をみせていたが、前週末を境にトレンド転換し、25日移動平均線をサポートラインに切り返し波動を鮮明としてきた。国内外で新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからない状況が続いている。しかし一方で、既に英国や米国など海外でワクチン接種が始まっており、ワクチン普及によるコロナ収束への期待も徐々に高まる方向にある。同社は射出成型用精密金型メーカーで医療機器の向けで高い実績を持つ。ワクチン普及が急がれるなか、注射器向け金型特需が生まれるとの思惑が物色人気を支えている。きょうは、東証が本日売買分から信用取引の臨時措置を解除したほか、増し担保規制(委託保証金変更)も解除したことで株式需給面から上値が軽くなっている。

■ITbook <1447>  510円  +32 円 (+6.7%)  11:30現在
 ITbookホールディングス<1447>が続伸している。きょう付の日本経済新聞朝刊で「政府は引っ越しに伴う行政手続きをオンラインで一括してできるように動き出す」と報じられており、なかで「マイナンバーカードを持つ住民は転入先の自治体でカードを見せれば簡単に手続きを終える」とあることから、マイナンバー関連の一角として思惑的な買いが入っているようだ。現在、転出届に関しては、自治体によってはオンラインでできるものの、転入届は原則として対面手続きが必要となる。記事によると、マイナンバーカードを使用すれば、自治体の窓口に直接行かなくても転出届と引っ越し先への転入手続きの申請予約を同時にできるようにするとしており、21年1月召集の通常国会にも住民基本台帳法改正案を提出するとしている。また、29日の取引終了後、傘下のITbookテクノロジーが、千葉市における農業人口の減少などの社会問題を背景に、ICT技術等を活用して脱属人的な農業を実現しようとする試みである「スマートアグリバレー計画」に協力することになったと発表しており、これも好材料視されているようだ。

●ストップ高銘柄
 テーオーHD <9812>  285円  +80 円 (+39.0%) ストップ高   11:30現在
 太洋物産 <9941>  388円  +80 円 (+26.0%) ストップ高   11:30現在
 WTニッケル <1694>  2,584円  +500 円 (+24.0%) ストップ高   11:30現在
 以上、3銘柄

●ストップ安銘柄
 WT天然ガス <1689>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

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