【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ソフトバンクG、ストライク、マクビープラ
SBG <日足> 「株探」多機能チャートより
ストライク<6196>が急反落。24日の取引終了後に発表した21年9月期第1四半期(9~11月)の非連結業績は、売上高11億9700万円(前年同期比19.2%減)、経常利益3億1200万円(同49.7%減)に落ち込んでおり、これが嫌気された。M&A案件の成約組数は前年同期並みだったものの、取引実行が翌四半期にずれ込んだ大型案件が3組発生したほか、中小型案件でも成約の遅延が生じたことが響いた。なお、21年9月期(決算期変更につき13カ月決算)の通期業績予想は売上高83億6800万円、経常利益30億8300万円を据え置いている。
■ソフトバンクグループ <9984> 7,692円 -250 円 (-3.2%) 本日終値
ソフトバンクグループ<9984>が4日続落と下値模索の動きを強めている。前日に8000円大台を終値で割り込んだが、きょうも売り圧力の強い展開となった。同社が出資する中国電子商取引最大手のアリババ集団が、前日の米国株市場で終値ベースで13%超の急落をみせており、これがネガティブ材料となった。中国の規制当局は24日、アリババ集団について独占禁止法の疑いで調査を開始したことを発表しており、これがアリババ株の売りを呼んだ。
■京写 <6837> 337円 +73 円 (+27.7%) 一時ストップ高 本日終値
京写<6837>が一時ストップ高。同社は24日、ベトナムで実施する両面プリント配線板増産投資計画が、日本貿易振興機構(JETRO)の「海外サプライチェーン多元化等支援事業」に採択されたと発表。これが材料視されたようだ。この支援事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い海外での日本企業のサプライチェーンの脆弱性が顕在化したことから、特にアジア地域における生産の多元化などによってサプライチェーンを強靭化し、日本とASEANの経済産業協力関係を強化することが目的。なお、同社の投資計画の開始時期は来年1月を予定している。
■オプトエレクトロニクス <6664> 477円 +80 円 (+20.2%) ストップ高 本日終値
オプトエレクトロニクス<6664>がストップ高。24日の取引終了後、21年11月期の連結業績は売上高77億円(前期比17.6%増)、経常損益4億1300万円の黒字(前期は3億5600万円の赤字)になりそうだと発表しており、これが好材料視された。今期は国内で光学文字認識(OCR)を付加価値としたバーコード読み取りとは異なる用途での拡販を進めるほか、米国では感染症検査装置の付属機器として採用された2次元ハンディスキャナL-22Xの案件が継続する見込みだ。
■ジャパンシステム <9758> 494円 +80 円 (+19.3%) ストップ高 本日終値
ジャパンシステム<9758>はストップ高。24日取引終了後、投資会社ロングリーチグループ傘下のJSLホールディングスが同社株に対してTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表。TOB価格が前日終値を42.5%上回る1株590円とあって、これにサヤ寄せする形で買い値を切り上げた。なお、買い付け期間は12月25日から21年2月15日までとし、TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通しだ。
■日本コークス工業 <3315> 80円 +10 円 (+14.3%) 本日終値 東証1部 上昇率トップ
日本コークス工業<3315>は後場急伸し、年初来高値を更新した。同社はきょう午後1時頃、21年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益見通しを前期比3.5倍の57億円(従来予想は43億円)に上方修正したほか、期末一括配当を従来計画比1円増額の3円(前期実績は1円)に引き上げた。売上高見通しも前期比19.0%減の870億円(従来予想は850億円)に修正した。中核のコークス事業で、コスト削減効果に加え、原料炭価格が下落する一方でコークス市況が高騰したことが主な要因だとしている。
■マクビープラ <7095> 4,855円 +460 円 (+10.5%) 本日終値
Macbee Planet<7095>の上げ足鮮烈、5日移動平均線を絡めた急勾配の戻り足を演じている。同社は自社システムを使ったネットマーケティング支援を展開する。化粧品のeコマースやネット証券の新規口座開設などに関するウェブ広告分析・管理システム「ハニカム」が収益を押し上げており、業績は大幅増収増益トレンドが続いている。21年4月期はトップラインは2ケタ伸長を見込むが、利益面は営業利益段階で前期比7%増見通しと伸び率が鈍化する見通し。しかし、これは人材や開発分野の先行投資によるもので22年4月期は再び高成長路線への復帰が見込める。株式需給面では信用買い残の整理が進展しており、上値が軽くなっている。
■クシム <2345> 617円 +56 円 (+10.0%) 本日終値
クシム<2345>が大幅高で3連騰。一時11.2%高の624円までに買われ、25日移動平均線とのマイナスカイ離を解消、底値圏離脱の動きをみせている。eラーニングシステムの開発などを手掛け、新型コロナウイルスの感染が拡大するなか、オンライン教育分野で活躍機会を広げている。市場では「ライツ・オファリング(既存株主への新株予約権無償割当による増資手法)明けに伴う株式需給思惑も株価を刺激しているようだ」(国内証券マーケットアナリスト)という。
■日本金属 <5491> 1,399円 +123 円 (+9.6%) 本日終値 東証1部 上昇率4位
日本金属<5491>が大幅高で3連騰。同社はステンレス圧延・加工を主力に手掛けるが、太陽光発電・風力発電など再生可能エネルギー分野への展開力も注目されている。次世代電池分野では「マグネシウム合金2次電池負極用新合金」のサンプルを来年1月に企業及び研究機関の開発者向けに提供することを発表しており、脚光を浴びた経緯がある。業績は低迷しているが、それだけに空売りを呼び込みやすく、需給相場の素地が市場では意識されている。
■テリロジー <3356> 473円 +41 円 (+9.5%) 本日終値
テリロジー<3356>が急伸している。24日の取引終了後、連結子会社のテリロジーサービスウェアが開発・販売している多言語映像通訳サービス「みえる通訳」が、NTT東日本(東京都新宿区)で取り扱い開始となったことを発表しており、これが好感された。NTT東日本では、外国語での対応に不安を抱える自治体や金融機関、医療機関など地域課題の解決を行うため、テリロジーサービスウェアと連携し「みえる通訳」の取り扱いを開始したとしている。
株探ニュース