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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):三井海洋、ダイセル、日野自

三井海洋 <日足> 「株探」多機能チャートより
■三井海洋開発 <6269>  1,863円  +35 円 (+1.9%)  本日終値
 三井海洋開発<6269>は5日ぶりに反発。23日の取引終了後、東レ<3402>と共同で開発した浮体式海洋石油・ガス生産設備向けの炭素繊維複合材料を用いた洋上船体補修法について、米国船級協会(ABS)から独自の標準的な補修法として承認を受けたと発表しており、これが好感されたようだ。この補修法は、腐食の進展により強度的に劣化した船体部構造に対し、真空含浸工法を応用して炭素繊維複合材料を鋼材に貼付し、必要な強度にまで回復するというもの。資機材の搬入が容易で、火気工事を伴わず、少人数・短期間での施工が可能なことから、石油・ガスの生産活動に与える影響を最小化しつつ、船体部構造の健全性の向上に寄与することができるという。

■ダイセル <4202>  734円  +11 円 (+1.5%)  本日終値
 ダイセル<4202>が3日ぶりに反発。午後1時30分ごろ、大阪大学医学部付属病院が実施する新型コロナウイルスのDNAワクチン皮内接種の第1・2相試験において、同社の新規投与デバイスを用いたワクチン投与が開始されたと発表しており、これが好感された。この治験は、アンジェス<4563>と大阪大学が共同で進めているワクチン開発に関する医師主導治験。同社開発の新規ガス式無針投与デバイス(DC-MD3A)が治験薬の皮内投与に適用され、DNAワクチンの皮内投与での有効性及び安全性が評価されるという。

■日野自動車 <7205>  900円  -127 円 (-12.4%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 日野自動車<7205>が大幅安。同社は23日、北米子会社のウェストバージニア工場とウッドストック工場での車両生産を来年9月末まで停止すると発表。生産停止は、北米向けの新しいエンジン型式「A09C」「J08E」「J05E」について、米国法定エンジン認証試験の過程で課題が生じたため。このため新しいエンジンを搭載した車両の発売を延期することとした。なお、北米での19年度販売実績は1万7100台で、20年度見通しは約8000台だという。

■クラレ <3405>  1,067円  -46 円 (-4.1%)  本日終値
 クラレ<3405>は3日続落。23日の取引終了後、20年12月期通期の連結業績予想について、純利益を150億円から収支均衡(前期19億5600万円の赤字)に下方修正しており、これが嫌気された。2018年に米国子会社の工場で発生した火災事故に関連し、今年1月に訴訟関連損失として480億円を計上していることを発表したが、その後の同訴訟および和解交渉の進展に伴い、今回新たに169億円を特別損失として計上したことが要因という。

■日本フォームサービス <7869>  2,520円  +500 円 (+24.8%) ストップ高   本日終値
 日本フォームサービス<7869>がストップ高。23日の取引終了後、支配株主である山下宗吾氏がその発行済み株式の全てを所有するNFS(東京都江東区)が、同社株の非公開化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格3100円にサヤ寄せする格好となった。買付予定数は13万2205株(下限・上限設定なし)で、買付期間は20年12月24日から21年2月10日まで。なおTOB成立後、日本フォームは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は日本フォーム株式を12月23日付で監理銘柄(確認中)に指定している。

■トランスジェニック <2342>  431円  +80 円 (+22.8%) ストップ高   本日終値
 トランスジェニック<2342>がストップ高。23日の取引終了後、子会社の医化学創薬が、新型コロナウイルスの表面にあるスパイクタンパク質に結合する抗体の取得に成功したと発表しており、これが好材料視された。同抗体は、医化学創薬が進める感染症に対する簡易検査キット及び治療用抗体の開発プロジェクトの開発パイプライン第1弾で、診断薬メーカーや製薬企業における新型コロナウイルスの簡易診断キット開発や治療薬開発に貢献することが想定される。また、イギリスなどで報告されている新型コロナ変異種の変異箇所には該当しないため、この変異の影響を受けないとしている。なお、取得抗体群の一部については21年1月下旬に販売を開始する。

■シンシア <7782>  531円  +80 円 (+17.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 シンシア<7782>がストップ高。23日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を39億7000万円から41億5000万円(前期比5.0%減)へ、営業利益を1億1600万円から2億200万円(同41.3%増)へ、純利益を8000万円から1億2800万円(同68.4%増)へ上方修正し、あわせて従来10円を予定していた期末一括配当を13円にすると発表したことが好感された。シリコーンハイドロゲル素材コンタクトレンズ「SINCERE 1DAY S」を中心にクリアレンズの販売が順調に拡大していることに加えて、第4四半期に入り「Miche Bloomin’(ミッシュブルーミン)シリーズ」などを中心にプライベートブランド商品の販売が回復していることが要因。また、一部商品について、年末繁忙期の販売促進を目的とした仕入価格の値引きが実現したことなども寄与する。なお、配当は前期実績に対しては9円の増配となる予定だ。

■タウンニュース社 <2481>  379円  +44 円 (+13.1%)  本日終値
 タウンニュース社<2481>が急騰。23日の取引終了後に光通信が関東財務局に提出した大量保有報告書(5%ルール報告書)で、光通信の同社株式保有比率は5.01%となり、新たに5%を超えたことが判明した。これを受けて需給思惑など働いたようだ。なお、保有目的は「長期保有を目的とした純投資」としている。報告義務発生日は12月16日。

■アートSHD <3663>  2,306円  +143 円 (+6.6%)  本日終値
 アートスパークホールディングス<3663>が大幅続伸。23日の取引終了後、子会社セルシスのマンガ・イラスト・アニメーション制作ソフト「CLIP STUDIO PAINT」の全世界における累計出荷本数が1000万本を突破したと発表しており、これが好感された。「CLIP STUDIO PAINT」は、自然でリアルなタッチのペンツール、多彩なペイント表現が可能な筆ツールなどの作画、彩色ツールに加えて、イラスト制作やカラー・モノクロマンガ制作の全工程をカバーする各種機能、アニメーション制作機能を搭載しているソフト。12年5月に販売を開始して以降、順調に出荷本数を伸ばし、20年12月には従来のWindows、macOS、iPad、iPhone、Galaxy版に加え、Android、Chromebook版を全世界に向けてリリースしたこともあり、今回累計出荷本数1000万本を突破した。

■岡野バルブ製造 <6492>  2,529円  +144 円 (+6.0%)  本日終値
 岡野バルブ製造<6492>が大幅高。23日の取引終了後、集計中の20年11月期連結業績について、営業利益が1500万円から1億4700万円(前の期8億7200万円の赤字)へ、純利益が1億8000万円から3億7500万円(同9億8300万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は64億円の従来予想に対してほぼ計画どおりの63億6200万円(前の期比4.5%減)で着地したものの、前の期までに損失計上した滞留債権の一部精算が年度内に完了したことや、全社的な製造費用及び販管費のコスト削減策が奏功した。

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