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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):石油資源、郵船、トヨタ

石油資源 <日足> 「株探」多機能チャートより
■石油資源開発 <1662>  1,898円  +27 円 (+1.4%)  本日終値
 石油資源開発<1662>が6日続伸と上げ足を強めているほか、国際石油開発帝石<1605>も上昇、ENEOSホールディングス<5020>、コスモエネルギーホールディングス<5021>なども上値を追うなど、資源開発関連や石油元売り企業の株価が揃って高い。原油市況は11月中旬以降に上昇が目立つ状況となっており、WTI原油先物価格は前日も63セント高と続伸し、1バレル=47ドル62セントまで水準を切り上げた。これは今年2月以来10カ月ぶりの高値水準で、原油価格と株価連動性の高い銘柄に買いを誘導している。

■日本郵船 <9101>  2,317円  +27 円 (+1.2%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など海運株が揃って買われた。前日の米国株市場では、新型コロナウイルスの感染拡大に対する警戒感が高まる一方で、ワクチン普及による経済活動正常化への期待が景気敏感株を刺激し、全体地合いは強気に傾いた。世界景気が回復に向かえば、グローバル物流を手掛ける海運業界に追い風となるとの思惑が買いを誘っている。ここばら積み船の運賃市況を映すバルチック海運指数が14日時点で4日続伸と上昇歩調にあることも株価にプラスに働いている。

■トヨタ自動車 <7203>  7,980円  +75 円 (+1.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が反発。一時111円高の8016円まで買われ、年初来高値を形成した今年2月6日以来約10カ月半ぶりに8000円大台を回復、新高値まであと一歩となっている。ここ外国為替市場ではドルが売られる流れとなり、足もと1ドル=103円台後半の推移と円高基調にあるが、そうした中も同社株は12月に入ってから上値追いを一気に強めている。燃料電池車(FCV)の「新型ミライ」の発売や全固体電池分野への展開力に海外投資家などの注目が集まっている。また、業績面でも7~9月期営業利益は海外生産の回復が顕著で、前年同期比減益ながら想定を大きく上回る急回復を示していることが評価されている。

■三菱UFJ <8306>  447.4円  +1.8 円 (+0.4%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>がいずれも買い優勢の展開となった。前日の米国株市場ではワクチン普及期待を背景とした経済活動正常化への期待から景気敏感セクターが買われたほか、ゴールドマン・サックスをはじめ大手金融株が揃って上昇した。米10年債利回りは前日終値ベースで0.91%台と再び0.9%台に乗せ、1%台への復帰を視界に入れていることが金融セクターに追い風となった。東京市場でも米国事業を展開するメガバンク各社は運用環境の改善を好感する買いを誘導している。

■森六ホールディングス <4249>  2,269円  +1 円 (+0.0%)  本日終値
 森六ホールディングス<4249>がしっかり。15日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を1490億円から1540億円(前期比9.8%減)へ、営業利益を38億円から38億円から53億円(同3.6%減)へ、純利益を2億円から11億円(同68.8%減)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルスの影響から想定よりも早いペースで回復していることに加えて、経費抑制及び原価低減などの収益改善施策が進んでいることや、投資有価証券の売却益が加わることなどが要因としている。

■サンバイオ <4592>  1,388円  -400 円 (-22.4%) ストップ安   本日終値
 サンバイオ<4592>に売り注文が殺到。15日取引終了後に発表した20年2~10月期決算は最終損益が48億4100万円の赤字と大きく落ち込んだ。また同日、慢性期外傷性脳損傷を対象とした再生細胞薬「SB623」について21年1月期中の国内製造販売の承認申請は遅延する可能性が高いと発表したことで、これをネガティブ材料視する売りが集中する形となった。

■モダリス <4883>  1,859円  -500 円 (-21.2%) ストップ安   本日終値
 モダリス<4883>はストップ安。15日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を11億円以上から3億4200万円(前期比46.9%減)へ、営業損益を3億5000万円以上の黒字から4億2000万円の赤字(前期1億5700万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。従来見込んでいた自社モデルパイプラインMDL-101のライセンスの契約一時金の獲得がなかったことが要因という。また、新たな自社モデルパイプラインとして、神経変性疾患領域を適用症とする「MDL-104」を追加するとあわせて発表した。具体的な適応疾患名は、出願した特許が公開されるまでは競争上の理由から非開示としている。

■バリューコマース <2491>  3,380円  -220 円 (-6.1%)  本日終値
 バリューコマース<2491>は続落。15日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、営業利益を55億円から61億円(前期比22.8%増)へ、純利益を36億円から42億円(同25.6%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、成果報酬型広告「アフィリエイト」において、旅行や就職、金融の一部分野で広告出稿が減少したことが響き、売上高は300億円から290億円(同12.8%増)へ下方修正した。ただ、アフィリエイトの下振れ以上に、ヤフー(東京都千代田区)が運営するオンラインモールのストア向けサービスが上振れて推移していることが利益を押し上げるとしている。また、業績予想の修正に伴い、従来18円を予定していた期末配当を25円に引き上げるとあわせて発表した。年間配当は41円となり、前期実績に対しては8円の増配となる予定だ。

■アスクル <2678>  4,220円  -70 円 (-1.6%)  本日終値
 アスクル<2678>は続落。15日の取引終了後、21年5月期の連結業績予想について、売上高を4063億円から4100億円(前期比2.4%増)へ、営業利益を92億円から108億円(同22.4%増)へ、純利益を50億円から60億円(同6.1%増)へ上方修正したが、目先の材料出尽くし感から売られたようだ。第1四半期に続き、メディカル商品や感染対策商品などを中心にBtoB事業の売上高及び売上総利益率が計画対比で順調に推移していることが要因としている。なお、第2四半期累計(5月21日~11月20日)決算は、売上高2064億5200万円(前年同期比3.4%増)、営業利益59億2600万円(同70.9%増)、純利益34億5300万円(同57.5%増)だった。

■土屋ホールディングス <1840>  184円  +50 円 (+37.3%) ストップ高   本日終値
 土屋ホールディングス<1840>がストップ高。同社は15日取引終了後に、21年10月期通期の連結業績予想を公表。営業損益見通しを2億3000万円の黒字(前期は5億100万円の赤字)としているほか、期末一括配当計画を前期比4円増配の5円としていることが好感されたようだ。主力の住宅事業で、原価低減及び生産の合理化による施工回転率の強化を図り、収益力の向上を推進するとともに、WEBを活用した販売チャネルの拡大によるブランディング及び顕在・潜在顧客層へのアプローチ強化による集客力の向上に努める方針。また、リフォーム事業では収益構造の見直し及び大規模改修から外壁工事や水回り工事などのボリュームゾーンに積極展開し、不動産事業では周辺事業領域の充実を図るとしている。なお、新型コロナウイルスの影響などを考慮し、売上高見通しは前期比2.0%減の281億6000万円としている。

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