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【市況】株価指数先物【昼のコメント】ロールオーバー中心のなか、短期筋のヘッジ対応の買い


 日経225先物は11時30分時点、前日比244円高の2万6734円(+0.92%)前後で推移している。米食品医薬品局(FDA)が、米ファイザーと独ビオンテックが開発した新型コロナワクチンについて基準を満たすとの見解を示し、ワクチン供給に伴う期待感が高まった米国市場の流れを引き継ぐ形から買い先行で始まった。

 寄り付きは2万6540円とシカゴ先物清算値(2万6570円)にサヤ寄せして始まり、現物の寄り付き前に2万6510円と伸び悩む場面がみられたが、寄り付き以降は上昇基調が強まっており、前場半ばには2万6804円まで上げ幅を広げている。その後は落ち着いた値動きが続いているが、2万6750円辺りと日中高値圏での推移。

 米国市場の上昇によりVIX指数は20.68に低下しており、リスク選好姿勢の流れのなか、ショートカバーに向かわせたようである。先物市場においては基本的に週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控えた限月交代に伴うロールオーバーが中心だが、ナイトセッションでの安値2万6350円から、終値では2万6500円台を回復。権利行使価格の水準が切り上がるなか、ヘッジ対応の買いが意識されやすい。さらに寄り付き後の上昇で権利行使価格が2万6750円レベルまで一気に切り上がったことにより、より短期筋のヘッジ対応の買いが入りやすかったようだ。

 2万7000円への意識が再び高まってきているが、1月限のオプションのボリュームはそれほど膨らんでおらず、12月限での短期的な売買が中心。ただし、2万7000円以上のコールプレミアムは低下していることもあり、プレミアム狙いのショートポジション取りを狙った動きも限られる。1月限の2万7500円コール辺りの売買が膨らんでくるかが注目される。なお、前引けのTOPIXは0.88%の上昇となり、本日も日銀のETF買い入れは行われない。NT倍率は横ばいで推移しているが、2万7000円が再び意識されてきたことにより、NT倍率の上昇のタイミングを見極めたいところである。

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