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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

T&D <日足> 「株探」多機能チャートより

■T&D <8795>  1,199円 (+83円、+7.4%)

 T&Dホールディングス <8795> が急反発。同社は13日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.2倍の1500億円に急拡大し、通期計画の1830億円に対する進捗率は82.0%に達し、5年平均の55.8%も上回った。同時に発表した「3.00%を上限に自社株買いを実施」も買い材料。発行済み株式数(自社株を除く)の3.00%にあたる1800万株(金額で130億円)を上限に自社株買いを実施する。買い付け期間は11月16日から21年3月31日まで。

■TOYO <5105>  1,760円 (+108円、+6.5%)

 TOYO TIRE <5105> が急反発。同社は13日大引け後に決算を発表。20年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比26.8%減の172億円に減った。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の254億円→292億円(前期は366億円)に15.0%上方修正し、減益率が30.7%減→20.3%減に縮小する見通しとなった。

■かんぽ生命 <7181>  1,800円 (+106円、+6.3%)

 かんぽ生命保険 <7181> が急反発。同社は13日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比15.0%増の1627億円に伸び、通期計画の2000億円に対する進捗率は81.4%に達し、5年平均の51.3%も上回った。

■ソディック <6143>  851円 (+44円、+5.5%)

 ソディック <6143> が急反発。13日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を545億円から554億円(前期比18.0%減)へ、営業利益を10億円から13億円(同62.0%減)へ、純利益を5億円から7億5000万円(同62.5%減)へ上方修正したことが好感された。中国市場での需要継続や、日本及び欧米で事業活動が再開されたことにより、放電加工機の販売が回復基調にあり、第3四半期累計決算が想定を上回ったことに加えて、足もとの事業環境などを考慮したという。なお、第3四半期累計(1-9月)決算は、売上高407億4400万円(前年同期比18.0%減)、営業利益8億2700万円(同69.9%減)、純利益6億1900万円(同47.4%減)だった。

■ゆうちょ銀 <7182>  928円 (+48円、+5.5%)

 ゆうちょ銀行 <7182> が急反発。同社は13日大引け後に決算を発表。21年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比14.5%減の1720億円に減った。業績好調に伴い、従来未定としていた期末一括配当は50円(前期は50円)実施する方針とした。

■ジーエヌアイ <2160>  2,075円 (+101円、+5.1%)

 ジーエヌアイグループ <2160> [東証M]が続急伸。同社は13日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結税引き前利益は前年同期比44.9%増の13.7億円に拡大し、通期計画の14.6億円に対する進捗率は94.3%に達し、さらに前年同期の79.5%も上回った。

■タケエイ <2151>  1,120円 (+54円、+5.1%)

 タケエイ <2151> が急反発。一時6%高の1130円まで買われる場面があった。同社は首都圏を地盤に建設関連の廃棄物回収・処理及び再資源化ビジネスなどを手掛ける。廃棄物の収集運搬に始まり破砕・圧縮などの中間処理による再資源化、残留物の最終処分に至るまで一気通貫で対応できる強みを生かし、高水準の需要を捉えている。20年4-9月期は営業利益段階で前年同期比22%増の17億5000万円と大幅な伸びを達成しており、通期も2ケタ増益を確保する見通し。資源循環型社会への貢献を経営理念に掲げており、世界的な「脱炭素社会」への取り組みが加速するなか、関連有望株として市場の視線が集まり始めている。

■学研HD <9470>  1,556円 (+75円、+5.1%)

 学研ホールディングス <9470> が急反発。同社は13日大引け後に決算を発表。20年9月期の連結経常利益は前の期比10.9%増の52.7億円になり、21年9月期も前期比8.1%増の57億円に伸びる見通しとなった。11期連続増収、7期連続増益になる。

■東エレク <8035>  32,570円 (+1,540円、+5.0%)

 東京エレクトロン <8035> が大幅4日続伸。一時1700円を超える上昇で3万2700円台まで上値を伸ばし連日の上場来高値更新となった。新型コロナワクチンの開発期待を背景とした世界景気改善への思惑は半導体市況の回復期待も後押しする。前週末の米国株市場では半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が反発した。また、前週12日には半導体製造装置世界トップの米アプライドマテリアルズの8-10月決算が発表されたが、一株利益が市場コンセンサスを上回ったことも、東エレクをはじめとする国内の半導体製造装置関連株に追い風材料となった。

■バイセル <7685>  4,660円 (+220円、+5.0%)

 BuySell Technologies <7685> [東証M]が急反発。13日の取引終了後、20年12月期の連結業績予想について、売上高を146億8500万円から148億8400万円(前期比16.0%増)へ、営業利益を7億2700万円から8億6600万円(同2.4%増)へ、純利益を4億2500万円から4億6200万円(同8.5%減)へ上方修正したことが好感された。緊急事態宣言解除後の5月下旬から問い合わせ数が回復傾向となり、6月以降の出張訪問当たりの買取量は期初計画水準に復調したほか、7月以降には金相場の上昇に伴い高単価商材であるジュエリー・貴金属の買い取りが増加し、出張訪問あたり仕入高が大幅に増加したという。これらにより、利益率の低い貴金属・ジュエリーの買い取り構成比が上昇した影響で売上総利益率は悪化を見込むものの、仕入高の増加に伴い出張訪問当たり変動利益が改善し、利益を押し上げるとしている。なお、第3四半期累計(1-9月)決算は、売上高103億8300万円(前年同期比10.2%増)、営業利益5億3100万円(同33.4%減)、純利益2億8600万円(同42.8%減)だった。

■日経レバ <1570>  25,750円 (+1,060円、+4.3%)

 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信 <1570> [東証E]が大幅反発、1000円を超える上昇で最高値街道を走っている。日経平均株価に連動するETFで価格変動率は基本的に日経平均の2倍に設定されており、11月以降のボラティリティの高い上昇相場では個人投資家をはじめとした短期資金が誘導されやすい。16日は日経平均の大幅高に追随する形だが、売買代金も上場企業でトップのソフトバンクグループ <9984> の倍近くをこなすなど群を抜いている。一方、日経レバの裏銘柄として注目されたのがNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信 <1357> [東証E]だ。こちらは日経平均に逆方向に連動するETFで全体相場が下値を探る展開となると上昇する仕組み。当然ながら日経レバとは真逆の動きで、11月に入ってからは下げ一辺倒となっている。両銘柄の信用取組をみると、日経レバは直近急速に買い残を減らす一方で信用売り残を膨らませており、信用倍率0.6倍台と大幅に売り長。また、日経Dインバの方は買い残が急増し、信用倍率は実に21.7倍となっている。これは個人投資家が高値警戒感から、今後は日経平均がスピード調整するとみる向きが圧倒的に多いことを物語るが、実際の株価推移はその思惑と反対に動いている。

■システナ <2317>  2,074円 (+71円、+3.5%)

 システナ <2317> が大幅反発。岩井コスモ証券は13日、同社株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。目標株価は1700円から2400円に見直した。同社は自動運転、ロボット、IoT、インターネットビジネスなどの成長分野の開発に関わるシステム開発会社。第2四半期(4-9月)の営業利益は前年同期比10.4%減の36億8300万円と悪化したが、デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けた企業のIT投資需要をとらえて下期以降の業績回復を予想している。21年3月期の連結営業利益は前期比6.5%減の76億3400万円の見通しだが、22年3月期の同利益は90億円と急回復を予想。中期目標では、24年3月期の同利益152億円を目指しており、今後の業績の伸びが期待できることも評価している。

■三菱UFJ <8306>  461.1円 (+15.5円、+3.5%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> が3日ぶり大幅反発。一時4.5%高の465.5円と値を飛ばし、時価総額6兆円を超える同社株としては強調展開が際立っている。同社が13日取引終了後に発表した20年4-9月期決算は最終利益が前年同期比34%減の4008億2600万円だった。新型コロナウイルスの感染拡大を背景に企業の信用リスクが高まり与信コストなどが利益を圧迫したが、最終利益の落ち込みは事前に織り込みが進んでいた。一方、21年3月期通期の業績予想を修正、最終利益は従来予想の5500億円から6000億円(前期比14%増)に増額しており、これが株価にポジティブに働いた。また決算発表とは別に、ここ米長期金利が上昇傾向にあることから、同社をはじめメガバンク各社にとっては追い風が意識されている。

■チェンジ <3962>  9,640円 (+270円、+2.9%)

 チェンジ <3962> が4日続伸。前週末13日の取引終了後に発表した21年9月期の連結業績予想で、売上高157億8100万~162億8100万円(前期比35.0%~39.2%増)、営業利益47億~52億円(同29.6%~43.4%増)と大幅増益を見込むとしたことが好感された。国策化し加速する公共部門のデジタルトランスフォーメーション(DX)ニーズへの対応を加速するほか、顧客業界別のDX人材育成コンテンツの拡充などを図る見通し。また、パブリテック事業では「チョイスSCM 」などの新サービスの投入を図るという。なお、20年9月期決算は、売上高116億9200万円(前の期比65.8%増)、営業利益36億2600万円(同3.4倍)だった。同時に、12月31日を基準日として、1株を2株に株式分割すると発表しており、これも好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げることで、より一層投資しやすい環境を整え、株式の流動性の向上と投資家層の拡大を図ることが目的という。

■カチタス <8919>  3,130円 (+35円、+1.1%)

 カチタス <8919> が反発。SMBC日興証券は13日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに、目標株価を2900円から3250円に引き上げた。第2四半期(4-9月)の連結営業利益は前年同期比2.1%増の57億500万円だったが、同証券ではコロナ禍でも割安中古リノベ住宅への需要は好調な状況が継続していることを評価。マクロ環境などに大きく左右されず成長を続けることができるビジネスとして信頼感が高まったとみている。特に、売上高の約2ヵ月の先行指標となる顧客からの反響数(前年同期比)は5月以降、前年同期比プラスが継続しており、今後も堅調な需要が続くと予想。21年3月期の同利益は110億円と会社計画(101億円)を上回るとみている。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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