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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):東エレク、メディアドゥ、富士フイルム

東エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
■東京エレクトロン <8035>  29,480円  +735 円 (+2.6%)  本日終値
 東京エレクトロン<8035>、レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連株が堅調な値動き。前日の米国株市場では半導体関連株は高安まちまちの展開だったが、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は小幅ながら5日ぶりに反落、最高値圏で上昇一服場面にある。東京市場では米国株市場と比較して半導体セクターの出遅れ感が顕著であり、その分、中期的な水準訂正余地も大きいとの見方がある。いすれも今月末に決算発表を控えており、その結果を見極めたいとの思惑はあるものの足もとは売り圧力が枯れており、株価に浮揚力が働いている。

■メディアドゥ <3678>  8,200円  +180 円 (+2.2%)  本日終値
 メディアドゥ<3678>が高い。同社は電子書籍の取次で国内最大手で、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした巣ごもり消費を追い風に業績は絶好調に推移している。13日取引終了後に21年2月期業績予想の上方修正を発表、売上高は従来予想の770億円から850億円(前期比29%増)に、営業利益は22億円から28億円(同51%増)に大幅増額しており、これを好感する買いを誘導している。未定だった年間配当については前期実績比7円50銭の増配となる20円50銭とすることも合わせて発表している。また、出版業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を展開する米ファイヤーブランド・グループの全株式を取得し子会社化することで基本合意したほか、マンガアプリ開発を手掛けるNagisa(東京都目黒区)の株式を取得し子会社化することも発表、これも株価の刺激材料となった。

■富士フイルム <4901>  5,273円  +62 円 (+1.2%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>が続伸。SMBC日興証券は13日、同社株の投資評価「1」を継続するとともに目標株価を6200円から6500円に引き上げた。同社を取り巻く事業環境には順風と逆風が混在しているとみているが、同社がこれまで中長期で資源投下してきたヘルスケア事業でようやくリターンが徐々に顕在化する局面を迎えていることを評価。今後は年末にかけて(1)アビガンの承認(2)バイオ薬の開発製造委託(CDMO)事業再評価(3)日立製作所<6501>からの画像診断機器事業の買収承認――などがカタリストになるとみている。

■チームスピリット <4397>  2,311円  -372 円 (-13.9%)  本日終値
 13日に決算を発表。「今期経常は11%減益へ」が嫌気された。
 チームスピリット <4397> [東証M] が10月13日大引け後(15:00)に決算を発表。20年8月期の連結経常利益は前の期非連結比19.7%増の2億9200万円に伸びたが、21年8月期は前期比11.0%減の2億6000万円に減る見通しとなった。
  ⇒⇒チームスピリットの詳しい業績推移表を見る

■リコー <7752>  662円  -26 円 (-3.8%)  本日終値
 リコー<7752>が安い。SMBC日興証券は13日、同社株の目標株価を1100円から900円に引き下げた。投資評価の「1」は継続した。事業環境には逆風が継続しており、新型コロナウイルス感染拡大の影響の長期化でオフィスでのPV(出力枚数)回復スピードは緩慢なものにとどまっているとみている。足もとの事業環境などを考慮し、同証券では21年3月期の予想連結営業利益を600億円から50億円、22年3月期の同利益は850億円から650億円に減額している。

■トヨタ自動車 <7203>  6,935円  -95 円 (-1.4%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が寄り後下げ幅を拡大したほか、SUBARU<7270>やホンダ<7267>なども下値を試す展開で自動車株が総じて軟調な値動き。きょう前場取引時間中に外国為替市場でドル売り・円買いの動きが強まり、足もとでは1ドル=105円30銭近辺の推移と円高に振れている。これが、輸出採算悪化の思惑を呼び自動車セクターには逆風となっている。また、米中摩擦に絡む報道は米大統領選を前に一時的に棚上げされているような状況にあるが、市場関係者によると「仮にバイデン候補が勝利した場合に、対中経営が企業としてはやりやすくなるという思惑がある一方、政治的には米国との関係で日本の立ち位置が弱くなるという見方もあり、目先的に買いポジションを高めにくい」(ネット証券ストラテジスト)という指摘も出ている。

■三菱UFJ <8306>  423.3円  -4.3 円 (-1.0%)  本日終値
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>、みずほフィナンシャルグループ<8411>などメガバンクが軟調。米大手金融機関の決算発表が相次ぐなか、前日の米国株市場では決算内容は悪くないものの株価面では目先出尽くし売りの動きが表面化しており、金融セクターの下げが全体相場の地合いを悪くしている。米長期債利回りも足もと0.73%まで水準を切り下げるなど再び低下基調にあり、東京市場でも米国事業を展開するメガバンクは売りが先行しやすい環境にある。

■ジェイリース <7187>  895円  +150 円 (+20.1%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率トップ
 ジェイリース<7187>がストップ高。13日の取引終了後、21年3月期の連結業績予想について、売上高を73億円から74億円(前期比9.7%増)へ、営業利益を2億円から5億8000万円(同3.7倍)へ、純利益を8000万円から3億6000万円(同15.0倍)へ上方修正したことが好感された。上期において、オンライン活用をはじめとする非対面営業や顧客ニーズへの対応などの強化策が奏功し、新規申し込みや既存契約からの継続保証料などが順調に推移したことが要因という。また、独自のデータベースを活用した与信審査の強化や住居確保給付金をはじめとする政府主導の各種支援制度を顧客へ周知する施策、更に債権管理業務の強化策なども寄与する。

■アクセスHD <7042>  1,038円  +150 円 (+16.9%) ストップ高   本日終値
 アクセスグループ・ホールディングス<7042>はストップ高。13日の取引終了後、子会社アクセスネクステージがエイトレント(東京都品川区)と業務上の提携を行い、新たな事業としてレンタル事業を開始すると発表しており、これが好材料視された。今回の提携は、アクセスネクステージが得意とする就活・進学イベントやオープンキャンパス、入学試験などでの活用のほか、内定・入社・入学・卒業式や集合研修での会場設営、入社・入学・転勤に伴う生活家具や家電ニーズへの対応、オフィス移転、イベントにおける感染対策や分散会場の準備、Web説明会などのオンライン企画に必要な機材の整備など、アクセスネクステージの事業との親和性の高い商材やサービスを更に拡充することが目的。これに伴い、アクセスネクステージはエイトレントと包括的な卸レンタル契約を締結し、エイトレントが取り扱うレンタル品を借り入れ、クライアントに転貸するとしている。

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