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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):SHIFT、良品計画、出前館

SHIFT <日足> 「株探」多機能チャートより
■SHIFT <3697>  18,000円  +1,930 円 (+12.0%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 SHIFT<3697>が続急騰し、上場来高値を大幅に更新した。8日の取引終了後に発表した20年8月期の連結経常利益は25億3500万円(前の期比64.2%増)に伸びて着地。続く21年8月期も34億円(前期比34.1%増)と4期連続で過去最高益を更新する見通しとなり、好調な業績を評価する買いが入った。前期は製造業・エネルギー業・5G(第5世代移動通信システム)を中心とする通信・製造領域のソフトウエアテストが成長を牽引した。今期はコロナ禍で投資を見送る顧客もいるが、ソフトウエアサービス市場が拡大するなか、テスト業務の受注を伸ばす計画で、売上高は450億円と前期比56.7%増の大幅増収を見込む。

■良品計画 <7453>  1,981円  +188 円 (+10.5%)  本日終値  東証1部 上昇率5位
 良品計画<7453>が大幅高で1800円大台絡みのもみ合いを上放れる動きにある。8日取引終了後に発表した20年8月期決算は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け低迷し、営業利益は8億7200万円(前の期実績は363億8000万円)と急激な落ち込みをみせた。ただ、株価面では今期の業績悪については織り込みが進んでいた。また、足もとは食品などを中心に巣ごもり需要を取り込み、回復色を強めている。売上高の拡大に加えコストコントロールなども寄与して21年8月期営業利益は492億円見通しと前期の落ち込みを大幅に上回る急回復を予想しており、これを手掛かり材料に買いを引き寄せた。

■大阪有機化学工業 <4187>  2,546円  +189 円 (+8.0%)  本日終値  東証1部 上昇率9位
 大阪有機化学工業<4187>が大幅続伸。同社は8日、自社開発した高分子液晶型光配向材料が、有機ELディスプレーに使われる薄型積層フィルムの原材料として採用され、量産・販売を開始したと発表。これが材料視されたようだ。この材料は、その高い配向力を生かすことで、有機ELフレキシブルディスプレー用薄型積層フィルム用途だけでなく、自動車や建材などに用いられる調光フィルムやAR(拡張現実)・VR(仮想現実)向けホログラフィック光学素子といった、将来拡大が期待される新規分野への展開も可能。同社は引き続き、用途開発及び性能の更なる向上を目指すとしている。

■東洋合成工業 <4970>  7,890円  +570 円 (+7.8%)  本日終値
 東洋合成工業<4970>が5日続伸。同社は半導体関連の次世代露光技術EUV(極端紫外線)用フォトレジスト向け感光性材料を手掛けており、今後の成長期待が膨らんでいる。特に、EUV露光装置を手掛けるオランダのASMLホールディングスが14日に決算発表を予定しており、その内容が良好なら同社を含むEUV関連株に見直し買いが流入することも期待されている。

■出前館 <2484>  3,195円  +231 円 (+7.8%)  本日終値
 出前館<2484>が3日ぶりに反発。同社はきょう、10月末までに日本マクドナルドホールディングス<2702>の約850店舗で「出前館」のサービスが導入されることになったと発表。両社は19年4月から「出前館」のシェアリングデリバリーを活用した出前サービスの連携を開始。首都圏及び関西の一部店舗で展開していたが、10月末までに1都1道2府21県の合計850店舗に本格導入されることになったという。両社は11月以降も「出前館」の拠点拡大とともに、順次対応店舗を増やしていくとしている。

■MrMax <8203>  833円  +43 円 (+5.4%)  本日終値
 ミスターマックス・ホールディングス<8203>が急伸。8日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を1256億9600万円から1287億3700万円(前期比5.2%増)へ、営業利益を33億8700万円から48億4100万円(同97.6%増)へ、純利益を21億5300万円から28億6000万円(同2.2倍)へ上方修正したことが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、衛生用品や巣ごもり関連商品の需要が高まったことに加えて、来店客の集中を避けるための販促の見直しやウェブ会議の活用などを継続して実施したことで、経費は計画を下回る見込みであることも寄与する。

■セブン&アイ <3382>  3,542円  +156 円 (+4.6%)  本日終値
 セブン&アイ・ホールディングス<3382>が反発。同社は8日取引終了後、21年2月期の連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高に相当する営業収益は5兆6920億円から5兆7590万円(前期比13.3%減)に見直したほか、営業利益は3220億円から3400億円(同19.9%減)、純利益は1200億円から1385億円(同36.5%減)に修正した。海外コンビニエンスストア事業やスーパーストア事業、それに金融関連事業などの利益見通しが予想を上回っていることなどが、業績に寄与する見通しだ。

■イオンFS <8570>  1,127円  +32 円 (+2.9%)  本日終値
 イオンフィナンシャルサービス<8570>が6日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が8日付で、投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を980円から1300円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、第2四半期(6~8月)3カ月の利益が予想を上回ったと指摘。第1四半期にアジアで貸倒引当金を大きく積み増した後、第2四半期には償却率の上昇が始まるとみていたが、償却率が上がらずクレジットコストが低水準だったことがその要因という。これを反映し、第3四半期以降のクレジットコストを従来よりも引き下げるなどしたことで、21年2月期の最終利益予想を69億9100万円から127億6500万円へ引き上げており、下期の配当予想も12円から35円(年46円)に引き上げている。

■アウトソーシング <2427>  1,136円  +26 円 (+2.3%)  本日終値
 アウトソーシング<2427>が6日続伸。8日の取引終了後、経営コンサルティングを手掛けるエコシティグループ(横浜市都筑区)及びその完全子会社エコシティサービスの全株式を取得し子会社化したと発表しており、これが好材料視された。今回の子会社化は、中期経営計画で成長戦略の重点施策に位置付けている公共系アウトソーシング事業の拡大に資するシナジーを図るのが狙い。国内における公共関連事業の業容拡大だけではなく、将来的には英国既存グループ会社が有する公的債権回収を効率化する独自開発AIを利活用し、国内の公的債権回収業務のDX化を図る可能性も検討するという。なお、同件による20年12月期業績への影響は軽微としている。

■ポールHD <3657>  1,022円  +20 円 (+2.0%)  本日終値
 ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>が3日続伸。8日の取引終了後、子会社キュービストがグラフィック制作事業を行うカラフル(東京都品川区)の株式を取得し、子会社化すると発表しており、これが好材料視された。カラフルのIPに特化したブランド力やレアリティーの技術と、キュービストの外部制作のノウハウ・プロモーション力・営業力を融合させることで、ゲームグラフィック業界における飛躍的なシェア獲得を図るのが狙い。また、ポールHDグループにカラフルのグラフィック制作事業を加えることで、より利便性の高いサービスを開発・提供し、受注の拡大や企業価値の向上を図るとしている。

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