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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):コジマ、クボタ、スシローGH

技研製 <日足> 「株探」多機能チャートより
■技研製作所 <6289>  4,125円  +140 円 (+3.5%)  本日終値
 技研製作所<6289>が大幅反発。三菱UFJモルガンスタンレー証券が6日付で、投資判断を新規「バイ」、目標株価5000円としてカバレッジを開始したことが好材料視されたようだ。同証券では、独自技術である圧入工法の適用範囲拡大と、圧入工法の世界的普及に伴う需要拡大による中長期的な成長に注目。20年8月期はオリンピック後の建設需要に対する不透明感の高まりや、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停滞などから建設機械需要が大幅に落ち込む見通しだが、構造的な問題ではないと判断。依然として圧入工法の適用範囲拡大や地域的な広がりの余地は大きく、経済活動の正常化に伴い21年8月期以降は建設機械需要の回復を予想しており、特に海外では欧米、南太平洋の主要拠点での拡販が中長期的な成長を牽引すると予想している。

■コジマ <7513>  576円  +17 円 (+3.0%)  本日終値
 コジマ<7513>が高い。6日の取引終了後、集計中の20年8月期単独業績について、売上高が2740億円から2880億円(前の期比7.4%増)、営業利益が26億円から72億円(同12.0%増)、純利益が18億円から60億円(同9.1%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大などによって、テレワークで使用するパソコンや周辺機器の需要が急増したことに加えて、テレビ、ゲーム機、調理器具などの「巣ごもり」に役立つ商品が好調に推移した。また、PB商品の拡売で売上総利益率が改善したことや、固定費の削減や変動費のコントロールに努めたことも寄与した。同時に従来10円を予定していた期末一括配当を12円にすると発表した。前の期に比べると2円の増配となる。

■クボタ <6326>  1,976.5円  +57.5 円 (+3.0%)  本日終値
 クボタ<6326>は全体軟調相場に抗して頑強な値動きをみせている。株価は1900円台で売り物をこなし、8月31日につけた年初来高値1962円奪回の機をうかがっている。同社は6日、米画像処理半導体大手エヌビディアと農機の自動運転で提携することを発表、これがマーケットでも注目を集めている。エヌビディアのGPUや人工知能(AI)を搭載することで瞬時に取得データの分析などを行うことを可能とし、自動運転技術の向上を図る計画。日本では人手不足が深刻な農業のICT化が課題となっており、農機の自動運転は有力テーマとなっている。

■スシローGH <3563>  2,858円  +80 円 (+2.9%)  本日終値
 スシローグローバルホールディングス<3563>が反発。SMBC日興証券が6日付で投資評価「1」を継続し、目標株価を2900円から3100円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券によると、9月の既存店売上高が前年同月比2.9%減と概ねコロナ前の水準に回復しており、苦戦する外食業界のなかでも堅調さが目立つと評価。20年9月期の営業利益は会社計画と同額の105億円を予想するも、21年9月期は新規出店に加えて緊急事態宣言下にあった第3四半期の利益が回復し、営業利益は過去最高益となる前期比50%増の158億円を予想しているという。また、22年9月期以降も国内外での積極的な出店により成長が継続すると予想している。

■FRONTEO <2158>  829円  +14 円 (+1.7%)  本日終値
 FRONTEO<2158>の上げ足に弾みがついている。きょうで3日続伸となり日足一目均衡表の雲を明確に上抜けてきた。人工知能(AI)を活用したリーガルテック事業を主力とし、最近はAI技術を横展開してライフサイエンス分野などで実力を発揮している。同社は6日取引終了後、合法的な情報収集手法であるOSINT(オープン・ソース・インテリジェンス)サービスの提供を開始することを発表した。組織・団体の戦略的思考決定に寄与できるソリューションを順次提供していく計画であり、これによる業容拡大に期待する買いを誘っている。

■ライト工業 <1926>  1,581円  +14 円 (+0.9%)  本日終値
 ライト工業<1926>が3日続伸。東海東京調査センターは6日、同社株のレーティングの「アウトパフォーム」を継続するとともに目標株価を1560円から1950円に引き上げた。防災・減災・復旧や国土強靱化政策、大型交通プロジェクトの活況などにより同社が得意とする斜面・法面対策工事や地盤改良工事は今後も堅調に推移すると予想。特に、好採算案件の獲得や生産性の向上などにより、利益率は高水準持続が見込めるとみている。加えて、配当性向の引き上げや自社株買いが行われる可能性があるとも指摘している。21年3月期の連結営業利益は前期比0.3%増の99億円と会社予想(91億円)に比べ増額修正を予想。22年3月期の同利益は102億円を見込んでいる。

■ビックカメラ <3048>  1,208円  +5 円 (+0.4%)  本日終値
 ビックカメラ<3048>が3日続伸。6日の取引終了後、集計中の20年8月期連結業績について、売上高が8410億円から8478億円(前の期比5.2%減)へ、営業利益が35億円から120億7000万円(同47.4%減)へ、純利益が18億円から55億1000万円(同60.8%減)へそれぞれ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って活況となったテレワークや巣ごもりの需要に加えて、インターネット通販の販売が伸長したことや、特別定額給付金の後押しがあったことが要因。また、経費の効率的運用や抑制により販管費が想定を下回ったことも寄与した。

■ヤクルト本社 <2267>  5,480円  -420 円 (-7.1%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 ヤクルト本社<2267>は急反落。この日の寄り前、仏ダノンから保有するヤクルト株式(発行済み株数の6.61%)すべてを売却したとの連絡を受けたと発表しており、需給面への影響を懸念した売りが出たようだ。ダノンは2000年にヤクルトの株式を取得して以降、その後も買い増しによって関係を深めてきた。現在、両社はインド及びベトナムで合弁会社を通じた事業展開を行っているほか、米国やインドにおけるプロバイオティクス振興活動、米国における研究者助成活動などを共同で実施しているが、これらの既存の協業は継続していくことで合意しているという。なお、同件による業績への影響はないとしている。

■MrMax <8203>  814円  -30 円 (-3.6%)  本日終値
 ミスターマックス・ホールディングス<8203>が続落。6日の取引終了後に発表した9月度の月次売上状況で、既存店売上高が前年同月比14.2%減と9カ月ぶりに前年実績を下回ったことが嫌気された。台風10号対応の備蓄需要で電池や防災用品が好調だったほか、感染症対策でマスクやハンドジェルなども伸長したが、前年9月が消費税増税前の駆け込み需要で34.3%増と大幅に伸びた反動を受けた。

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