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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

バイク王 <日足> 「株探」多機能チャートより

■バイク王 <3377>  430円 (+80円、+22.9%) ストップ高

 バイク王&カンパニー <3377> [東証2]がストップ高。前週末2日の取引終了後に発表した第3四半期累計(19年12月-20年8月)単独決算が、売上高163億4900万円(前年同期比12.2%増)、営業利益6億3200万円(同9.1倍)、純利益4億8800万円(同7.5倍)と大幅増益となり、通期計画に対する営業利益の進捗率が90%と高進捗率となったことが好感された。市場の回復に加えて、店舗の移転や増床などによる既存店の強化、商品ラインアップの拡充、通信販売の強化などの施策によりリテール販売台数が増加したほか、平均売り上げ単価が前年を上回ったことが売上高・利益を押し上げた。なお、20年11月期通期業績予想は、売上高220億円(前期比9.3%増)、営業利益7億円(同3.3倍)、純利益5億5000万円(同2.7倍)の従来予想を据え置いている。

■アサカ理研 <5724>  1,649円 (+300円、+22.2%) ストップ高

 アサカ理研 <5724> [JQ]がストップ高。10月3日付の日本経済新聞朝刊で、「電気自動車(EV)などに使われるリチウムイオン電池から、リチウムやニッケルなどの金属を回収する事業に参入する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、同社ではリチウムイオン電池を化学的に処理し、リチウムやコバルトなどのレアメタルや、ニッケルやマンガンなどの汎用金属を分離・回収する技術にメドをつけたとしており、これをもとに約10億円を投じて処理設備を22年稼働を目指して建設し、同分野で先駆することを狙うとしている。

■島忠 <8184>  4,190円 (+670円、+19.0%)

 東証1部の上昇率トップ。島忠 <8184> が急反騰。前週末2日取引終了後、DCMホールディングス <3050> が島忠に対しTOBを実施し、完全子会社化を目指すことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。買収額は最大1600億円程度、TOB価格は1株4200円で5日の値幅制限上限の4220円とほぼ同水準。買い付け期間は5日から11月16日まで。なお、5日はDCMも買い優勢の展開となっている。

■パワーファス <5950>  153円 (+23円、+17.7%)

 日本パワーファスニング <5950> [東証2]が急反騰。2日取引終了後、東京証券取引所が5日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料視された。日本証券金融も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。

■アクシス <4012>  7,700円 (+1,000円、+14.9%) ストップ高

 9月30日に上場したアクシス <4012> [東証M]、9月29日上場のヘッドウォータース <4011> [東証M]、25日上場のI-ne <4933> [東証M]がストップ高に買われるなど、直近IPO銘柄への資金流入が続いた。5日、東証1部に上場したダイレクトマーケティングミックス <7354> は、初値が2600円と公開価格の2700円を下回ってスタートしたものの、10月2日に上場したタスキ <2987> [東証M]は上場2日目もカイ気配のまま推移し初値がついておらず、IPOへの高い関心が継続しているとの見方が強い。13日上場予定の日通システム <4013> [東証M]まで新たな上場がないことも直近IPOへ人気に拍車をかけているようだ。

■竹内製作所 <6432>  2,333円 (+296円、+14.5%)

 東証1部の上昇率3位。竹内製作所 <6432> が急反騰。前週末2日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を935億円から1019億円(前期比12.1%減)へ、営業利益を84億円から111億円(同12.2%減)へ、純利益を61億5000万円から80億円(同12.0%減)へ上方修正したことが好感された。前年同期に比べて大きく落ち込むと予想していた第2四半期での落ち込みが、想定より浅く底打ちし、回復に転じていることに加えて、英ポンドとユーロの為替レートが前提より円安で推移したことも追い風となったという。また、出荷台数の減少に伴う運搬費の減少も寄与したという。

■エーアイ <4388>  3,350円 (+404円、+13.7%)

 エーアイ <4388> [東証M]が続急騰、連日の年初来高値更新となった。2日の取引終了後、誰の声でも音声合成が可能な同社のオリジナル音声合成辞書作成サービス「AITalk CustomVoice」が、喜び・怒り・悲しみの感情音声合成に対応すると発表しており、これが好感された。「AITalk CustomVoice」は芸能人や声優、自分の声を収録し、日本語音声合成用のオリジナル辞書を作成するサービス。今回の感情音声合成では、AITalk5の「コーパスベース音声合成方式」を活用し、特定の人の感情を込めた収録音声を波形接続することにより実現したもので、今後はよりさまざまな活用シーンに表情豊かな音声合成を利用することが可能になるという。

■富士ソSB <6188>  555円 (+62円、+12.6%)

 富士ソフトサービスビューロ <6188> [東証2]が続急騰、1月9日につけた年初来高値513円を約9ヵ月ぶりに更新した。コールセンター事業や業務プロセスをまとめて受託するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業などで需要を取り込んでいる。20年12月期は9ヵ月の変則決算となるが、21年12月期は官庁向けコールセンター案件やマイナンバー案件の上積みが見込まれ、実質2ケタ成長路線に回帰する期待が大きい。官公庁向け実績も高く、菅政権下で打ち出されたデジタル行政の加速に伴い、デジタルトランスフォーメーション(DX)の担い手としても注目。同業態のキャリアリンク <6070> が3月の底値から9月末高値まで半年あまりで6.5倍化と株価を大化けさせたことも刺激となっている。

■古野電 <6814>  1,098円 (+118円、+12.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率6位。古野電気 <6814> が急反騰、一時ストップ高。前週末2日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3-8月)連結業績について、売上高が390億円から392億円(前年同期比8.9%減)へ、営業利益が8億円から16億円(同30.3%減)へ、純利益が6億円から15億円(同31.4%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は概ね計画通りだったものの、主力の舶用事業で比較的利益率の高い商製品の売上高が伸長したことが利益増に寄与した。また、「GIGAスクール構想」を背景に無線LAN・ハンディターミナル事業の売り上げが、特に8月末にかけて想定以上に増加したこともプラスに働いた。

■ファーマF <2929>  1,863円 (+189円、+11.3%)

 ファーマフーズ <2929> [東証2]が急反騰、年初来高値を更新した。同社は5日、グループの通信販売事業における定期顧客件数が50万件を突破したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社は8月からテレビCMやインターネットでの広告を過去最大規模で実施しており、これを機に定期顧客件数の増加が加速。内訳は、自社で取り扱う健康食品や育毛剤が約41万件、グループ会社が手掛ける化粧品などが約9万件となっている。

■ドリコム <3793>  889円 (+76円、+9.4%)

 ドリコム <3793> [東証M]が続急騰。。スマートフォン向けゲームが好調で業績を押し上げているが、1月15日につけた年初来高値976円までにはまだだいぶ余裕があり、目先大幅高も依然として上値余地の大きさが意識された。「ぼくとドラゴン」「ダービースタリオンマスターズ」などが収益寄与しているほか、共同運用の「魔界戦記ディスガイア」なども業績に貢献している。4-6月期営業利益は前年同期比5倍近い驚異的な伸びで6億2300万円と同期間の過去最高利益を達成している。通期業績予想は非開示ながら営業利益段階で前期比倍増の13億円前後が有望視されている。

■総医研HD <2385>  976円 (+77円、+8.6%)

 総医研ホールディングス <2385> が続急伸。連日の年初来高値更新、2018年3月以来約2年7ヵ月ぶりとなる4ケタ大台乗せを目前に捉えている。大阪大学発のベンチャーで、健康補助食品や食品の機能評価試験受託事業を展開する。新型コロナへの感染予防の観点から、自らの免疫力を高める健康補助食品へのニーズも高まる方向にあり、食品の機能評価試験受託事業を手掛ける同社にマーケットの視線が向いた。また、主力の化粧品は「モイストクリームマスクPro」などを中心に中国向け越境ECが予想以上の伸びを示している。前20年6月期まで5期連続で大幅営業増益を続けていることが注目されているが、21年6月期も前期比24%増の13億円見通しと成長力に陰りがみられない。

■ナルミヤ <9275>  641円 (+50円、+8.5%)

 ナルミヤ・インターナショナル <9275> が続急伸。前週末2日の取引終了後に発表した9月度の月次売上概況で、既存店売上高は前年同月比2.6%減と3ヵ月連続で前年実績を下回ったものの、8月の同12.6%減から減収率が改善していることが好材料視されたようだ。引き続き新型コロナウイルス感染による外出自粛の影響を受けたものの、後半の気温の低下により秋物衣料が好調に推移したという。なお、全店売上高は同横ばいだった。

■シノプス <4428>  1,845円 (+141円、+8.3%)

 シノプス <4428> [東証M]が3営業日ぶりに急反発。同社は2日、東京都環境局資源循環推進部計画課が公募している「ICT等を活用した先進的な食品ロス削減事業」に採択されたと発表。サプライチェーン全体の無駄削減を目的とした実証実験を行うとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この実証実験は、同社が提供しているクラウド型の自動発注を中心とした需要予測サービス「sinops-CLOUD」を活用することで食品ロスの削減を目指すもの。小売業店舗の在庫状況を1時間ごとにリアルタイムで見える化し、日配・総菜・パン・精肉といった食品ロスが発生しやすいカテゴリーの無駄を削減するほか、物流改善・製造業の生産計画の精度向上につなげる。

■santec <6777>  2,237円 (+150円、+7.2%)

 santec <6777> [JQ]が続急伸。5日移動平均線を絡め急勾配の上昇トレンドを形成している。次世代通信規格5G関連の有力株として注目度が高いが、会社側では「需要は通信メーカーなどを取引先としており、5G関連分野に偏って恩恵を受けているという認識はないが、5G基地局投資の拡大を背景に世界的にトラフィック量が拡大するなか、(同社が手掛ける)光パワーモニター、光フィルター、光可変減衰器といった光関連部品や、光測定器などの需要に追い風となっているとはいえる」という見解を示している。20年4-6月期は営業利益が前年同期比2.3倍の5億5100万円と急拡大、21年3月期通期見通しも従来予想の9億5000万円から11億円(前期比18%増)に増額しているが、なお保守的という見方が強い。

■くら寿司 <2695>  6,100円 (+390円、+6.8%)

 くら寿司 <2695> が急反発。前週末2日の取引終了後に発表した9月度の月別売上高で、既存店売上高が前年同月比7.9%増となり、7ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて休日が1日少ない影響はあったものの、人気アニメ「鬼滅の刃」とのコラボキャンペーンが大きく寄与し、客単価が同11.0%増となったことが売り上げを押し上げた。なお、客数は同2.9%減だった。

■ネクステージ <3186>  1,235円 (+74円、+6.4%)

 ネクステージ <3186> が続急伸。1100~1200円のもみ合いを上に抜けてきた。同社は中古車販売の大手で車種別の専門店を展開している。新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けていたが、ここにきて業績は回復歩調にある。同社が前週末2日取引終了後に発表した20年11月期第3四半期(12-8月)決算は営業利益が前年同期比24%減の37億1200万円だったが、通期計画の30億円を既に大幅に超過した。これを材料視する形で投資資金の流入を誘った。同社株は信用取組も大幅に売り長で、直近の信用倍率は0.46倍と株式需給面からも空売り買い戻しを誘発しやすい。

■アバント <3836>  1,121円 (+63円、+6.0%)

 アバント <3836> が続急伸、一時9%高の1154円まで買われる場面があった。同社株にとって1200円ラインが強力なフシとなっている。1月21日に1198円の高値をつけたが、その後はコロナ禍で下値を探る展開を余儀なくされ、6月上旬には1190円までV字で株価を回復させたものの、そこで戻り売りを浴び調整局面を強いられた。今回は1000円を下限とするボックス圏もみ合いを経て再浮上しており、因縁場となっている1200円ラインを突破できるかが注目される。連結経営・会計ソフトの開発やライセンス販売を手掛け、損益計算書などの作成支援ソフトで需要を伸ばしている。収益成長力は群を抜いており、16年6月期以降20年6月期まで5期連続で増収2ケタ増益を達成している。今期は伸び率こそ鈍化するものの収益成長を維持する見込みだ。

■イー・ガーディアン <6050>  3,385円 (+160円、+5.0%)

 イーガーディ <6050> が急反発。13週移動平均線をサポートラインに再浮上、一時165円高の3390円まで買われるなど上値指向を強めた。AIを活用した投稿監視(ネットパトロール)のほか、広告審査代行や運用サポートなどを展開する。新型コロナウイルス感染が警戒される環境下で、動画配信市場の拡大が顕著となっており、つれて動画の投稿監視に対するニーズも高まっている。そうしたなか、同社は動画監視特化型AIと人間の目視によるクオリティーの高いサービスでこの需要を捉えている。会社側でも「当社は成長市場にフォーカスした経営戦略を重視しており、その意味で動画投稿監視は有力なターゲットとなっている」と注力の構えをみせている。

■しまむら <8227>  10,520円 (+370円、+3.7%)

 しまむら <8227> が大幅反発。SMBC日興証券が2日付で、投資評価を「3」から「2」へ、目標株価を8300円から1万1000円へそれぞれ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、21年2月期に入り郊外単独路面店ゆえの追い風(密回避、車来店)での売り上げの回復や、仕入れ量抑制、QR強化による値引きロスの削減(過剰仕入やMDの外れによる在庫処分減)、プライベートブランドの打ち出しなどによる商品力、販売力の強化などで業績が急回復している点に着目。21年2月期上期で値引き抑制はほぼ健全化しており、販管費抑制も値引き減、在庫適正化による残業減などに起因している割合が大きいと指摘。2年目の改善は既存店売上高の伸長が続くか次第としながらも、21年2月期の営業利益予想を241億円から354億円へ、22年2月期を同255億円から393億円へ引き上げている。

■ユーグレナ <2931>  882円 (+29円、+3.4%)

 ユーグレナ <2931> が大幅反発。5日午前10時ごろ、同社が進めるバイオジェット燃料事業及び燃料用微細藻類に関する研究開発が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」に採択されたと発表しており、これが好材料視された。今回の採択により、バイオ燃料製造実証プラントの運転費用や商業化に向けた事業検討費用、燃料用微細藻類の培養に関する実証設備への投資、更に運転費用などに対して、助成金による支援を受ける予定という。今後は、25年中のバイオ燃料製造商業プラントの稼働開始に向けて、原料調達から燃料製造技術、燃料供給までの一貫したサプライチェーンの整備や、燃料用原料としての微細藻類生産における技術確立を加速させるとしている。

■王将フード <9936>  6,000円 (+180円、+3.1%)

 王将フードサービス <9936> が大幅反発。5日午前11時ごろに発表した9月度の月次売上高(速報版)で、直営既存店売上高は前年同月比5.4%減と6ヵ月連続で前年実績を下回ったものの、会社側では「順調に売り上げの回復が進んでいると判断している」とコメントしていることが好感されたようだ。会社側では、今年9月の売上高の前年割れについて、前年同月の直営全店売上伸び率が同5.5%増となり、過去最高売上高を更新したことでハードルが高かったことや、前年同月と比べて日曜日が1日少なかったことが要因としている。ただ、前々年同月(18年9月)実績に対しては1.4%増となっており、緊急事態宣言以降、順調に売り上げの回復が進んでいるとしている。

■良品計画 <7453>  1,792円 (+32円、+1.8%)

 良品計画 <7453> が続伸。2日の取引終了後に発表した9月度の国内売上高で、直営既存店とオンラインストア売上高は前年同月比1.1%減と前年実績を下回ったものの、前年同月は消費税増税前の駆け込み需要で同21.9%増と大きく伸長したことから、反動を考慮すると健闘したとの見方が強いようだ。「ずっと、見直し。ずっと良い値」をテーマに、「くらしの基本」となる商品の価格を更に見直したことで、掃除用品、キッチン用品など生活雑貨小物が堅調に推移したという。また、テレビ放映の影響もあり客数が同9.1%増となり、カレーや半生菓子を中心に食品が伸長した。

■サイバダイン <7779>  518円 (+7円、+1.4%)

 CYBERDYNE <7779> [東証M]が反発。5日正午ごろ、神奈川県鎌倉市が救急隊員の活動時の負担軽減や女性消防隊員の活躍推進を目的に、同社の装着型サイボーグHAL腰タイプ作業支援用を消防本部に導入したと発表しており、これが好材料視された。今回の作業支援用HALの配置先は、鎌倉消防署の腰越出張所救急隊、七里ガ浜出張所救急隊及び大船消防署今泉出張所救急隊の3ヵ所。なお、今回の鎌倉市の導入は神奈川県内では海老名市に次いで2例目となる。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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