【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):アサカ理研、アクシス、エーアイ
アサカ理研 <日足> 「株探」多機能チャートより
アサカ理研<5724>がストップ高。10月3日付の日本経済新聞朝刊で、「電気自動車(EV)などに使われるリチウムイオン電池から、リチウムやニッケルなどの金属を回収する事業に参入する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、同社ではリチウムイオン電池を化学的に処理し、リチウムやコバルトなどのレアメタルや、ニッケルやマンガンなどの汎用金属を分離・回収する技術にメドをつけたとしており、これをもとに約10億円を投じて処理設備を22年稼働を目指して建設し、同分野で先駆することを狙うとしている。
■日本パワーファスニング <5950> 153円 +23 円 (+17.7%) 本日終値
2日に発表した「東証が信用規制を解除」が買い材料。
東証が5日売買分から信用取引の臨時措置を解除する。日証金も増担保金徴収措置を解除。
■アクシス <4012> 7,700円 +1,000 円 (+14.9%) ストップ高 本日終値
9月30日に上場したアクシス<4012>、9月29日上場のヘッドウォータース<4011>、25日上場のI-ne<4933>がストップ高に買われるなど、直近IPO銘柄への資金流入が続いている。この日、東証1部に上場したダイレクトマーケティングミックス<7354>は、初値が2600円と公開価格の2700円を下回ってスタートしたものの、10月2日に上場したタスキ<2987>は上場2日目もカイ気配のまま推移し初値がついておらず、IPOへの高い関心が継続しているとの見方が強い。13日上場予定の日通システム<4013>まで新たな上場がないことも直近IPOへ人気に拍車をかけているようだ。
■エーアイ <4388> 3,350円 +404 円 (+13.7%) 本日終値
エーアイ<4388>が続急伸、連日の年初来高値更新となった。2日の取引終了後、誰の声でも音声合成が可能な同社のオリジナル音声合成辞書作成サービス「AITalk CustomVoice」が、喜び・怒り・悲しみの感情音声合成に対応すると発表しており、これが好感されている。「AITalk CustomVoice」は芸能人や声優、自分の声を収録し、日本語音声合成用のオリジナル辞書を作成するサービス。今回の感情音声合成では、AITalk5の「コーパスベース音声合成方式」を活用し、特定の人の感情を込めた収録音声を波形接続することにより実現したもので、今後はよりさまざまな活用シーンに表情豊かな音声合成を利用することが可能になるという。
■富士ソSB <6188> 555円 +62 円 (+12.6%) 本日終値
富士ソフトサービスビューロ<6188>がマドを開けて急騰、1月9日につけた年初来高値513円を約9カ月ぶりに更新した。コールセンター事業や業務プロセスをまとめて受託するBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)事業などで需要を取り込んでいる。20年12月期は9カ月の変則決算となるが、21年12月期は官庁向けコールセンター案件やマイナンバー案件の上積みが見込まれ、実質2ケタ成長路線に回帰する期待が大きい。官公庁向け実績も高く、菅政権下で打ち出されたデジタル行政の加速に伴い、デジタルトランスフォーメーション(DX)の担い手としても注目。同業態のキャリアリンク<6070>が3月の底値から9月末高値まで半年あまりで6.5倍化と株価を大化けさせたことも刺激となっている。
■ドリコム <3793> 889円 +76 円 (+9.4%) 本日終値
ドリコム<3793>が急動意。スマートフォン向けゲームが好調で業績を押し上げているが、1月15日につけた年初来高値976円までにはまだだいぶ余裕があり、目先大幅高も依然として上値余地の大きさが意識されている。「ぼくとドラゴン」「ダービースタリオンマスターズ」などが収益寄与しているほか、共同運用の「魔界戦記ディスガイア」なども業績に貢献している。4~6月期営業利益は前年同期比5倍近い驚異的な伸びで6億2300万円と同期間の過去最高利益を達成している。通期業績予想は非開示ながら営業利益段階で前期比倍増の13億円前後が有望視されている。
■総医研ホールディングス <2385> 976円 +77 円 (+8.6%) 本日終値
総医研ホールディングス<2385>が大幅高で連日の年初来高値更新、2018年3月以来約2年7カ月ぶりとなる4ケタ大台乗せを目前に捉えている。大阪大学発のベンチャーで、健康補助食品や食品の機能評価試験受託事業を展開する。新型コロナへの感染予防の観点から、自らの免疫力を高める健康補助食品へのニーズも高まる方向にあり、食品の機能評価試験受託事業を手掛ける同社にマーケットの視線が向いている。また、主力の化粧品は「モイストクリームマスクPro」などを中心に中国向け越境ECが予想以上の伸びを示している。前20年6月期まで5期連続で大幅営業増益を続けていることが注目されているが、21年6月期も前期比24%増の13億円見通しと成長力に陰りがみられない。
■ナルミヤ <9275> 641円 +50 円 (+8.5%) 本日終値
ナルミヤ・インターナショナル<9275>が大幅続伸。前週末2日の取引終了後に発表した9月度の月次売上概況で、既存店売上高は前年同月比2.6%減と3カ月連続で前年実績を下回ったものの、8月の同12.6%減から減収率が改善していることが好材料視されたようだ。引き続き新型コロナウイルス感染による外出自粛の影響を受けたものの、後半の気温の低下により秋物衣料が好調に推移したという。なお、全店売上高は同横ばいだった。
■シノプス <4428> 1,845円 +141 円 (+8.3%) 本日終値
シノプス<4428>が3営業日ぶりに反発。同社は2日、東京都環境局資源循環推進部計画課が公募している「ICT等を活用した先進的な食品ロス削減事業」に採択されたと発表。サプライチェーン全体の無駄削減を目的とした実証実験を行うとしており、これが買い手掛かりとなったようだ。この実証実験は、同社が提供しているクラウド型の自動発注を中心とした需要予測サービス「sinops-CLOUD」を活用することで食品ロスの削減を目指すもの。小売業店舗の在庫状況を1時間ごとにリアルタイムで見える化し、日配・総菜・パン・精肉といった食品ロスが発生しやすいカテゴリーの無駄を削減するほか、物流改善・製造業の生産計画の精度向上につなげる。
■santec <6777> 2,237円 +150 円 (+7.2%) 本日終値
santec<6777>の上げ足に弾みがついており、5日移動平均線を絡め急勾配の上昇トレンドを形成している。次世代通信規格5G関連の有力株として注目度が高いが、会社側では「需要は通信メーカーなどを取引先としており、5G関連分野に偏って恩恵を受けているという認識はないが、5G基地局投資の拡大を背景に世界的にトラフィック量が拡大するなか、(同社が手掛ける)光パワーモニター、光フィルター、光可変減衰器といった光関連部品や、光測定器などの需要に追い風となっているとはいえる」という見解を示している。20年4~6月期は営業利益が前年同期比2.3倍の5億5100万円と急拡大、21年3月期通期見通しも従来予想の9億5000万円から11億円(前期比18%増)に増額しているが、なお保守的という見方が強い。
●ストップ高銘柄
ピースリー <6696> 1,967円 +400 円 (+25.5%) ストップ高 本日終値
イオレ <2334> 2,823円 +500 円 (+21.5%) ストップ高 本日終値
バリューゴルフ <3931> 2,329円 +400 円 (+20.7%) ストップ高 本日終値
グラフィコ <4930> 8,890円 +1,500 円 (+20.3%) ストップ高 本日終値
I-ne <4933> 4,395円 +700 円 (+18.9%) ストップ高 本日終値
など、12銘柄
●ストップ安銘柄
鈴与シンワート <9360> 4,110円 -1,000 円 (-19.6%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース