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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):島忠、竹内製作所、ファーマF

島忠 <日足> 「株探」多機能チャートより
■島忠 <8184>  4,190円  +670 円 (+19.0%)  本日終値  東証1部 上昇率トップ
 島忠<8184>が急騰。前週末2日取引終了後、DCMホールディングス<3050>が島忠に対しTOBを実施し、完全子会社化を目指すことを発表、これが株価を強く刺激する格好となった。買収額は最大1600億円程度、TOB価格は1株4200円で今日の値幅制限上限の4220円とほぼ同水準。買い付け期間はきょうから11月16日まで。なお、きょうはDCMも買い優勢の展開となっている。

■竹内製作所 <6432>  2,333円  +296 円 (+14.5%)  本日終値  東証1部 上昇率3位
 竹内製作所<6432>が前週末2日の取引終了後、21年2月期の連結業績予想について、売上高を935億円から1019億円(前期比12.1%減)へ、営業利益を84億円から111億円(同12.2%減)へ、純利益を61億5000万円から80億円(同12.0%減)へ上方修正したことが好感された。前年同期に比べて大きく落ち込むと予想していた第2四半期での落ち込みが、想定より浅く底打ちし、回復に転じていることに加えて、英ポンドとユーロの為替レートが前提より円安で推移したことも追い風となったという。また、出荷台数の減少に伴う運搬費の減少も寄与したという。

■古野電気 <6814>  1,098円  +118 円 (+12.0%) 一時ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率6位
 古野電気<6814>が一時ストップ高。前週末2日の取引終了後、集計中の第2四半期累計(3~8月)連結業績について、売上高が390億円から392億円(前年同期比8.9%減)へ、営業利益が8億円から16億円(同30.3%減)へ、純利益が6億円から15億円(同31.4%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。売上高は概ね計画通りだったものの、主力の舶用事業で比較的利益率の高い商製品の売上高が伸長したことが利益増に寄与した。また、「GIGAスクール構想」を背景に無線LAN・ハンディターミナル事業の売り上げが、特に8月末にかけて想定以上に増加したこともプラスに働いた。

■ファーマフーズ <2929>  1,863円  +189 円 (+11.3%)  本日終値
 ファーマフーズ<2929>が後場一段高となり、年初来高値を更新した。同社はきょう、グループの通信販売事業における定期顧客件数が50万件を突破したと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。同社は8月からテレビCMやインターネットでの広告を過去最大規模で実施しており、これを機に定期顧客件数の増加が加速。内訳は、自社で取り扱う健康食品や育毛剤が約41万件、グループ会社が手掛ける化粧品などが約9万件となっている。

■くら寿司 <2695>  6,100円  +390 円 (+6.8%)  本日終値
 くら寿司<2695>が反発。前週末2日の取引終了後に発表した9月度の月別売上高で、既存店売上高が前年同月比7.9%増となり、7カ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。前年に比べて休日が1日少ない影響はあったものの、人気アニメ「鬼滅の刃」とのコラボキャンペーンが大きく寄与し、客単価が同11.0%増となったことが売り上げを押し上げた。なお、客数は同2.9%減だった。

■ネクステージ <3186>  1,235円  +74 円 (+6.4%)  本日終値
 ネクステージ<3186>が上値追い加速。1100~1200円のもみ合いを上に抜けてきた。同社は中古車販売の大手で車種別の専門店を展開している。新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けていたが、ここにきて業績は回復歩調にある。同社が前週末2日取引終了後に発表した20年11月期第3四半期(12~8月)決算は営業利益が前年同期比24%減の37億1200万円だったが、通期計画の30億円を既に大幅に超過した。これを材料視する形で投資資金の流入を誘った。同社株は信用取組も大幅に売り長で、直近の信用倍率は0.46倍と株式需給面からも空売り買い戻しを誘発しやすい。

■アバント <3836>  1,121円  +63 円 (+6.0%)  本日終値
 アバント<3836>は急伸、一時9%高の1154円まで買われる場面があった。同社株にとって1200円ラインが強力なフシとなっている。1月21日に1198円の高値をつけたが、その後はコロナ禍で下値を探る展開を余儀なくされ、6月上旬には1190円までV字で株価を回復させたものの、そこで戻り売りを浴び調整局面を強いられた。今回は1000円を下限とするボックス圏もみ合いを経て再浮上しており、因縁場となっている1200円ラインを突破できるかが注目される。連結経営・会計ソフトの開発やライセンス販売を手掛け、損益計算書などの作成支援ソフトで需要を伸ばしている。収益成長力は群を抜いており、16年6月期以降20年6月期まで5期連続で増収2ケタ増益を達成している。今期は伸び率こそ鈍化するものの収益成長を維持する見込みだ。

■イー・ガーディアン <6050>  3,385円  +160 円 (+5.0%)  本日終値
 イー・ガーディアン<6050>が13週移動平均線をサポートラインに再浮上、一時165円高の3390円まで買われるなど上値指向を強めている。AIを活用した投稿監視(ネットパトロール)のほか、広告審査代行や運用サポートなどを展開する。新型コロナウイルス感染が警戒される環境下で、動画配信市場の拡大が顕著となっており、つれて動画の投稿監視に対するニーズも高まっている。そうしたなか、同社は動画監視特化型AIと人間の目視によるクオリティーの高いサービスでこの需要を捉えている。会社側でも「当社は成長市場にフォーカスした経営戦略を重視しており、その意味で動画投稿監視は有力なターゲットとなっている」と注力の構えをみせている。

■しまむら <8227>  10,520円  +370 円 (+3.7%)  本日終値
 しまむら<8227>が反発。SMBC日興証券が2日付で、投資評価を「3」から「2」へ、目標株価を8300円から1万1000円へそれぞれ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、21年2月期に入り郊外単独路面店ゆえの追い風(密回避、車来店)での売り上げの回復や、仕入れ量抑制、QR強化による値引きロスの削減(過剰仕入やMDの外れによる在庫処分減)、プライベートブランドの打ち出しなどによる商品力、販売力の強化などで業績が急回復している点に着目。21年2月期上期で値引き抑制はほぼ健全化しており、販管費抑制も値引き減、在庫適正化による残業減などに起因している割合が大きいと指摘。2年目の改善は既存店売上高の伸長が続くか次第としながらも、21年2月期の営業利益予想を241億円から354億円へ、22年2月期を同255億円から393億円へ引き上げている。

■ユーグレナ <2931>  882円  +29 円 (+3.4%)  本日終値
 ユーグレナ<2931>が反発。午前10時ごろ、同社が進めるバイオジェット燃料事業及び燃料用微細藻類に関する研究開発が、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」に採択されたと発表しており、これが好材料視された。今回の採択により、バイオ燃料製造実証プラントの運転費用や商業化に向けた事業検討費用、燃料用微細藻類の培養に関する実証設備への投資、更に運転費用などに対して、助成金による支援を受ける予定という。今後は、25年中のバイオ燃料製造商業プラントの稼働開始に向けて、原料調達から燃料製造技術、燃料供給までの一貫したサプライチェーンの整備や、燃料用原料としての微細藻類生産における技術確立を加速させるとしている。

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