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【特集】大英産業 大園信代表取締役社長インタビュー <福証単場会銘柄に注目!>

大園信氏(大英産業 代表取締役社長)

―市場環境を的確に捉え、九州全域の街づくり事業へ拡大―

 新型コロナウイルスの感染拡大に日本経済が揺れている。当然、九州経済も例外ではないが、そこには地元に根付き、地域経済の活性化を目指す力強い企業が多く存在している。しかし、地方証券取引所の上場銘柄は、全国的な「知名度」の低さなども加わり、投資家にとっては情報不足の感は否めない。地方には、キラリと光る多くの優良な企業息づいている。福岡証券取引所の単独上場会社の会(通称:単場会)http://fse.irnavi.minkabu.jp/にもそうした魅力溢れる銘柄がある。この単場会の企業トップが、自身の言葉でビジネスモデルや成長戦略、経営課題などを語ってくれた。今夏発生した九州豪雨からの復興、復旧が本格化するなか、旺盛な突破力で成長ロードを走る福証単場会の銘柄に注目したい。

●大園信氏(大英産業 代表取締役社長)

 九州、山口地域を中心に不動産事業を展開し、急成長を見せている大英産業(2974)[福証]。顧客ニーズに合わせた「すまい」の提供はもちろんのこと、さらに高齢化や人口減少による空き家問題などにも対応し事業強化を図っている。同社のビジョン実現を目指す成長戦略と現状について、大園信社長に語っていただいた。

【1】貴社の事業の状況について、お伺いいたします。
 人口減少・少子高齢化などの社会課題により、不動産市場の活況は注目されております。このコロナ問題もあるなか、近年の業績をどう分析し、評価されていますか? また、今後の見通しについてはどのようにお考えですか?

 当社は、2019年6月4日に福岡証券取引所に上場し、同年9月期には、創業以来過去最の売上高を計上することができました。主力事業である分譲マンション事業では、「ザ・サンパークシティ黒崎(北九州市八幡西区、総256戸)」という旧北九州市八幡西区役所跡地の再開発大型マンションが竣工したことも、大きな要因であったと言えます。

 2020年9月期につきましては、当社の主力マーケット市場である九州地区での豪雨災害や2019年10月の消費税増税、新型コロナウイルス感染症の拡大による販売活動の一時中断やお客様への引渡し時期をずらすことによる売り上げの減少など、一般顧客の消費マインドに伴う影響と、新しい手続きの流れへの変更により、売上高261億円と減少する見込みになっております。

 そのような中、分譲マンション事業では「サンパークシティ」ブランドの2棟目である「ザ・サンパークシティ守恒(北九州市小倉南区、総200戸)」や長崎県諫早市の再開発事業「サンパーク諫早中央イクシア(長崎県諫早市、総72戸)」などは販売が好調であり、またコロナ禍で低迷していた戸建ての販売についても、多少回復の傾向にございます。

 今後は、再開発事業の実績をもとに街づくり推進室を設置し、社会問題化されている空き家問題やコンパクトシティに向けた都市の再生に力を入れたいと考えております。

【2】貴社の経営理念について、詳しくお聞かせください。

 当社では、全従業員が共通して大切にしたい価値観を「大英バリュー」と呼んでおります。

 具体的には「人を大切にする、溌溂(はつらつ)としている、向上心がある」という当社の創業より育んできた企業風土から生まれた社員の価値観を具現化したものです。

 当社ビジネスの特徴は「すまい」を通じて、ステークホルダーに豊かな生活を送っていただきたいという観点より、各展開エリアにおいて「大英バリュー」をベースにした人的関係の構築力を生かし、協力業者と一体となって、不動産用地の仕入れから企画、設計、建築、販売、そしてアフター管理や管理受託までを事業の展開とすることであります。このように地域、地域で当社が一貫して事業推進することによって、お客様の声を、商品やサービス提供に反映させることが、私どものモットーです。

 これにより、当社が掲げる「元気な街、心豊かな暮らし」を実現できる地域密着の事業を展開できると考えております。

 当社はSDGs理念に賛同し、持続可能な都市づくりを目指し、本社北九州で構築した街づくり事業(再開発やコンパクトシティなど)を、九州全域に展開していきたいと考えております。

【3】経営のリスクについて、お話しをお願いします。
 貴社のビジネス展開におけるリスクは何でしょうか? また、想定されるリスクがどのように業績に影響するとお考えでしょうか?

 当社のビジネス展開で大きなリスクは、不動産用地仕入れと金融機関融資になります。当社の事業主体である分譲マンションビジネスは、不動産用地が取得できないと事業が成り立ちません。また、不動産事業には多額の資金を要し、金融機関などからの不動産事業に対する資金の引締めがあると、大きな影響と、なりかねません。

 近年の状況では、土地価格の上昇により不動産用地の取得が困難になっております。景気の後退局面では、金融機関も不動産事業に対する融資を縮小する傾向にあり、不動産用地を取得する手筈を整えても、金融機関などからの資金確保が難しくなると売上物件の減少が見られ、これが長期に継続すると当社のビジネスモデルの変更が余儀なくされ、売り上げや利益に大きな影響を与えるものと理解しております。

 加えて、不動産業界は外部環境の影響を受けやすいと認識しており、市況、税制、住宅ローン金利水準などによる顧客の需要動向や法的規制による法律の改廃、新法の制定などが、売り上げや利益に大きな影響を与える可能性があるものと考えております。

【4】最後に、投資家に向けてお話しをお願いします。
 貴社では投資家に対してどのようなコミットが可能でしょうか? コーポレートガバナンスやコンプライアンス、経営理念に絡めた上でお話をいただければ幸いです。

 当社は、「大英バリュー」を生かし事業運営を行うことにより、多くのステークホルダーが住んでいる・働いている街を元気に活性化させ、お客様の安心できる生活基盤である住宅を届けることこそが、私たちの存在意義である考えております。「元気な街、心豊かな暮らし」の経営理念のもと、日々変化する経営環境に迅速に対応しつつ、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に努めることで、株主の皆様を含む全ステークホルダーの満足と信頼を得られるものと考えております。

 また、より一層の経営の執行及び監督機能の充実を図り、経営の効率化、健全性、透明性を確保しつつ、適切な情報開示と説明責任を図り、コーポレートガバナンスの充実を図るよう努めて参ります。

【自社アピール】
 1968年(昭和43年)、高度経済成長の北九州の地で、「北九州都市圏地域の発展に寄与したい」という創業者の想いにより、当社大英産業株式会社(創業時は大英建設工業株式会社)へ発足いたしました。

 その後も昭和、平成、令和と激動の経済変化の中、約50年に渡り地域の皆様に支えられ、堅実に発展してきました。

 現在の主力事業である分譲マンション事業においては、沖縄を除く九州、山口各県で8800戸以上の供給実績を持ち、2014年以降常に九州販売ランキング(住宅流通新報社調査)で上位5社にランクインしております。当分譲マンション事業は「For the first place」“「心が一番帰りたい」と思える存在”をコンセプトとし、お客様のニーズに合わせた商品開発、品質の向上、そしてご入居後のサポートまでご提案できていることが、お客様からお選びいただけている要因であると考えております。また近年では多種多様な家族構成、価値観に対応するため、多様なマンションプランをご提案できるよう、商品開発を行っております。

 また、もう一つの主力事業である分譲建売住宅では、3200戸以上の供給実績を持ち、2012年以降北九州都市圏着工実績9年連続1位を頂いております(フクニチ住宅新聞社調査)。地域密着での事業展開により、土地の仕入れから設計、工事まで全工程を一貫して行うことによる「低価格」の実現と、「高品質」且つ30年目まで無償点検を行う「安心」な住宅を提供し続けられていることが、お客様からお選びいただけていると考えております。

 さらに不動産の買取再販事業やタウンハウス事業など、お客様の声や市場環境の変化を敏感にキャッチし、新しい住まいのあり方を考えた商品展開を行っております。

 当社は地域への積極的な社会貢献活動も重要と考えております。北九州市の特別支援学校への継続的な支援や、地域のお祭り、北九州市で毎年開催される「北九州マラソン」の6年連続の協賛など、地域の方とのふれあいやスポーツ文化を通じた地域活性化活動を行っております。

 そのような企業精神が浸透し、地域を盛り上げ元気にしたいという意識の高い従業員と地域の皆様及び地元協力会社の支援に支えられ、成長させていただきました。これからも地域と密着した企業として、地域の皆様に愛される企業を目指し、日々精進していきたいと考えております。

●資料請求・問い合わせ先
大英産業株式会社 管理部総務企画課
〒807-0075 北九州市八幡西区下上津役4丁目1番36号
TEL:093-616-0017 FAX:093-612-5885
https://www.daieisangyo.co.jp/

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